星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
デスマスクと黒サガでダベリ飲み。
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「アンタとカノンだと、どっちが強いかね」
強い蒸留酒を舐めるようにして飲んでいる黒サガの前へ、デスマスクが水差しとライムと手作りのツマミを置いた。黒サガはグラスを傾ける手を止めて、視線を後輩へと向ける。
「わたしだ」
「へえ?」
考える間もなく即答されたのが意外で、デスマスクは面白そうに隣の椅子へ腰を下ろした。
「見る限り、小宇宙の質も量も遜色ないように思えるんだが」
「それでも、わたしだ」
黒サガは一旦黙り込み、少し考えてから言葉を選ぶように続きを口にする。
「そうでなければ、わたしがカノンを差し置いて聖衣を纏う資格がない」
「ああ、なるほど」
真面目だねえとデスマスクは呟く。あれほどの力を持つ弟を予備扱いするからには、サガは常にカノンよりも強く、そして最強であらねばならない。そのように自らへ課しているのだろう。おそらくそれが第一継承者である彼にとっての、カノンに対する礼儀なのだ。
そういう根幹の部分の真っ直ぐさは、二人のサガに共通していた。
「じゃあ、アンタとカノンが『戦ったら』どちらが勝つ?」
ニヤリと笑って尋ねたデスマスクの問いに、黒サガの紅い瞳が丸くなる。
今度の返答は少し時間がかかった。
「…負けるわけにはいかないな」
「ふうん、アンタにしては、謙虚じゃないか」
「己と相手の技量を見誤るほど、うぬぼれてはおらぬつもりだ」
憮然とした顔をみせて、黒サガはまたグラスを口元へと運ぶ。
「だが、最後にはわたしが勝つ」
「どうしてそう思うんだ?」
「根拠などない」
珍しくきっぱりと非論理的なことを言い放っている黒サガに、デスマスクは笑い出した。
「アンタのそういう負けず嫌いなとこ、割と好きだぜ」
デスマスクは己のグラスにも酒を注ぎ、目の高さに掲げて乾杯の仕草をとる。
「俺とアンタのどちらが強いか、飲み比べをしねえ?」
「勝負なら何でも乗ると思うな」
「じゃあこの勝負は俺の不戦勝ってことでいいか」
「…ずるいぞ。お前に勝つほど飲んだならば酔いで動けなくなるだろうし、お前に負けたならば、勝者のお前は戦利品を欲しがるだろう。わたしに何の得がある」
言いながら器用にライムを片手で口に絞り、片手でグラスの酒を呷っている。そんな黒サガをじっとデスマスクはみつめた。
「アンタは俺とは戦いたいとか思わなさそうだもんな」
「は?」
「何でもねえ」
デスマスクもまたグラスに口を付ける。酒が喉を抜けたあとに残る熱さを味わいつつ、彼はかつての主君の鈍感さに小さく苦笑した。
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デスマスクは自分が片思い(恋愛とか以外の色んな意味で)だと思ってるけど、黒サガ側からすると実はそうでもないといいなあ。反逆時代、五老峰老師のもとへ刺客として送り出される位には黒サガに信頼されてます。
ってそれ凄い信頼じゃないのかもしかして。あの童虎に対してデスマスク一人で対応ですよ!?無茶言うな。
あと、少なくともデスマスクに餌付けはされてます拙宅白黒サガ。
そして、今日もぱちぱち有難う御座います!嬉しいカンフル剤です。
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「アンタとカノンだと、どっちが強いかね」
強い蒸留酒を舐めるようにして飲んでいる黒サガの前へ、デスマスクが水差しとライムと手作りのツマミを置いた。黒サガはグラスを傾ける手を止めて、視線を後輩へと向ける。
「わたしだ」
「へえ?」
考える間もなく即答されたのが意外で、デスマスクは面白そうに隣の椅子へ腰を下ろした。
「見る限り、小宇宙の質も量も遜色ないように思えるんだが」
「それでも、わたしだ」
黒サガは一旦黙り込み、少し考えてから言葉を選ぶように続きを口にする。
「そうでなければ、わたしがカノンを差し置いて聖衣を纏う資格がない」
「ああ、なるほど」
真面目だねえとデスマスクは呟く。あれほどの力を持つ弟を予備扱いするからには、サガは常にカノンよりも強く、そして最強であらねばならない。そのように自らへ課しているのだろう。おそらくそれが第一継承者である彼にとっての、カノンに対する礼儀なのだ。
そういう根幹の部分の真っ直ぐさは、二人のサガに共通していた。
「じゃあ、アンタとカノンが『戦ったら』どちらが勝つ?」
ニヤリと笑って尋ねたデスマスクの問いに、黒サガの紅い瞳が丸くなる。
今度の返答は少し時間がかかった。
「…負けるわけにはいかないな」
「ふうん、アンタにしては、謙虚じゃないか」
「己と相手の技量を見誤るほど、うぬぼれてはおらぬつもりだ」
憮然とした顔をみせて、黒サガはまたグラスを口元へと運ぶ。
「だが、最後にはわたしが勝つ」
「どうしてそう思うんだ?」
「根拠などない」
珍しくきっぱりと非論理的なことを言い放っている黒サガに、デスマスクは笑い出した。
「アンタのそういう負けず嫌いなとこ、割と好きだぜ」
デスマスクは己のグラスにも酒を注ぎ、目の高さに掲げて乾杯の仕草をとる。
「俺とアンタのどちらが強いか、飲み比べをしねえ?」
「勝負なら何でも乗ると思うな」
「じゃあこの勝負は俺の不戦勝ってことでいいか」
「…ずるいぞ。お前に勝つほど飲んだならば酔いで動けなくなるだろうし、お前に負けたならば、勝者のお前は戦利品を欲しがるだろう。わたしに何の得がある」
言いながら器用にライムを片手で口に絞り、片手でグラスの酒を呷っている。そんな黒サガをじっとデスマスクはみつめた。
「アンタは俺とは戦いたいとか思わなさそうだもんな」
「は?」
「何でもねえ」
デスマスクもまたグラスに口を付ける。酒が喉を抜けたあとに残る熱さを味わいつつ、彼はかつての主君の鈍感さに小さく苦笑した。
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デスマスクは自分が片思い(恋愛とか以外の色んな意味で)だと思ってるけど、黒サガ側からすると実はそうでもないといいなあ。反逆時代、五老峰老師のもとへ刺客として送り出される位には黒サガに信頼されてます。
ってそれ凄い信頼じゃないのかもしかして。あの童虎に対してデスマスク一人で対応ですよ!?無茶言うな。
あと、少なくともデスマスクに餌付けはされてます拙宅白黒サガ。
そして、今日もぱちぱち有難う御座います!嬉しいカンフル剤です。