返信御礼での間違いに突っ込み入りました(>ω<)
「子犬に構うアイオロスに妬くロス」…妬くのはサガだろう私!
27歳ロスを巡って14歳ロスとサガが闘うのでしょうかという、自分に無い発想の素敵コメントを頂き、どう妄想を発展させたものか捏造パワーをフル回転させております。
それに比べて27歳ロスと14歳ロスの間で迷うサガとか普通すぎますよね…(汗)
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「罪人よ、射手座を蘇らせるにあたり、屠ったお前に選ばせてやろう」
冥府の王ハーデスが宣告する。
「彼の者の死した時点における肉体の齢から続けるか、それとも聖衣に留まり続けた魂の齢に合わせるか」
ふわりと冥王が手をかざすと、サガの右前には記憶にあるままの14歳の少年の姿をしたアイオロスが現れ、左前には嘆きの壁や聖衣を通じてアイオリアの前へ姿を見せた時の、年を経た27歳のアイオロスが現れた。
どちらのアイオロスも突然の呼び出しに驚いたような表情をしていたが、何かをサガへ伝えようとして叶わず喉を押さえる。
「死者に言葉は不要であろう」
それはある意味、厳格な生者と死者の区分けだった。
ハーデスはサガが選択を行うまで、アイオロスとサガに意思疎通の手段を与えるつもりはないらしい。
「ふふ、お前の好きな方を選んで良いぞ」
ゆるりと笑う冥界の王へ、サガは溢れる怒気を抑えもせずに聞き返した。
「選ばれなかった方は、どうなる」
聖戦における敗者であるにもかかわらず、ハーデスは未だ神としての威厳を損なってはいなかった。サガの殺気にまで至った小宇宙を軽く受け流し、傲慢ともとれる優雅さで応える。
「存在を与えられぬ者は死者ですらない。この場で消滅する」
「ふざけるな!」
「ふざけているのは女神であろう。聖戦に関わらぬ死者まで起こせなどと。蘇生を行なう恩恵に感謝されこそすれ、責められる覚えはない。さあ如何する。選択せぬという選択肢もあるが」
どちらのアイオロスも蘇生させぬ場合、黄金聖闘士の要が失われるだけであり、冥王としては一向に差し支えないという目論みなのが見て取れた。
「さあ、選べ」
ハーデスは再び宣告した。それは確かな断罪だった。
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