星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
デスマスク「交流っていうか、お前の幻術修行のために聖域が協力してやる会だろ」
アイオリア「サガが仲介をしているのでなければ、誰が海闘士に協力など」
星矢「俺は楽しみだな。カーサの化け術、卑怯だけど凄いんだぜ!」
カノン「卑怯は余計だ。あとオレも仲介してるぞ」
ムウ「それで一体何をするんですか?」
カーサ「これから各自の心の中にある次期教皇像に化けるんで、どれが誰の心のなかの像か当てるという趣向っす」
シュラ「……えっ」
ミロ「何の意味があるのだそれに」
カーサ「立場による人間像の差異と共通点の探求ってとこですかね。複数の相手の前で同一人物に化けた時、各自の印象がバラバラすぎて実像から離れしまうこともあるんですよ。それを調整しつつ、より多彩な情報で人物像に深みをつける練習といいますかね」
アルデバラン「面白そうじゃないか」
アフロディーテ「優しいなアルデバラン。敵の闘技の完成度を高める手伝いをするというのに」
カノン「海界は聖域と同盟を結んでいるのだ。敵呼ばわりするな」
シャカ「いいのではないかね?その技の精度が上がったからと言って、黄金聖闘士には大切な相手の姿に手加減するような、まっとうな者はいないであろう。なあ女神に手をあげたアイオリアよ」
アイオリア「くっ、お前にまともでない扱いをされたくない!」
ムウ「シャイナに対してといい、黄金の獅子は女性にも容赦なく牙を向けますよね。さすが弟相手に死ねと断罪出来るアイオロスと同じ血を引いているだけのことはありますね」
カミュ「シャカにムウよ。お前たちは、むしろ気に入っている相手にこそ容赦ないのでは…」
星矢「好きな相手は苛めたいってヤツ?」
シャカ「まるで我々が小学生のような言い方はやめたまえ」
デスマスク「でもお前らアイオリアが好きなんだろ。あんま苛めんなよ」
サガ「それより、わたしは皆のアイオロス像に興味がある」
ムウ「サガ。あなた公私混同で海将軍に協力してませんか」
カーサ「では、ちゃっちゃと早速一人目から行くぜ!」
ミロ「うっ、なんだこの眩しさは」
デスマスク「聖衣着用とはいえ、輝きすぎだろ。キラキラしすぎてアイオロスの顔がよく見えねえ」
サガ「あの仁智勇迸る雰囲気、これはわたしのアイオロスに違いない」
カノン「おまえのじゃねえよ、ドサクサに紛れて何ほざいてやがんだ」
アルデバラン「サガに負けぬとも劣らぬ、神のような気品あふれる立ち姿がなんとも」
アイオリア「これが英雄と呼ばれていた兄さん…」
アフロディーテ「完璧なサガの内面を写したようなアイオロスだな」
カーサロス「次に移るぞ」
カミュ「アイオロスの額から血が…!」
デスマスク「体中傷だらけなのに笑顔とか怖エんだけど」
アフロディーテ「笑顔は先ほどのアイオロスよりも柔らかい印象だ」
アイオリア「兄さん!」
シャカ「でかい図体だが此度も14歳のアイオロスではないかね」
星矢「なあなあ、端っこでシュラが心臓を押さえてうずくまってるんだけど」
ミロ「…誰の内面のアイオロスか語るに落ちてるな」
カーサロス「次だ」
カミュ「おや。アイオロスにしては、なにやら腹黒そうにみえるのだが」
ミロ「人の良さそうな笑顔なのに、どことは言えないんだが胡散臭いな」
ムウ「何故そこで私の顔を見るのですかデスマスク」
デスマスク「いや何となく。しかし能天気そうにも見えねえか」
アイオリア「兄さんはこんなんじゃないぞ」
カノン(あー、こいつはオレのイメージかな)
カーサロス「では次に…」
アイオロス「ちょっと待った!」
サガ「アイオロス!?本物か?」
アイオロス「これ、私の海賊版キャラの品評会みたいなのだが!」
シャカ「君にしては的確なたとえだ」
カノン「みたいじゃなくて、そのものだな。いいじゃないか、将来の配下が自分にどんな印象持ってるか判って」
アイオリア「俺のなかの兄さんが1番格好いいと思う。楽しみにしててくれ」
アイオロス「いや、そういうのを競うイベントじゃないだろうアイオリア。そうだ、私ではなく、どうせなら女神を対象にすればどうか。忠誠心を測る為にも」
一同「……」
諸々の思惑と都合により、交流会は中断のままお流れとなった。
そ、そろそろ原稿をせねば…って1ヶ月前位にも言っていた気がする。
言うだけじゃなくほんとにそろそろ始めねば(>x<)
サガは不言実行タイプですよね。やるとなったらもう実行してる人ですよね。カノンはとりあえず自分が実行するまえにお兄さんを誘いますね。「一緒に世界を支配しようぜ」的に。一緒にといいつつ実行犯は兄さんがやれよっていう弟気質ですけどね。厨ニ時代のカノンまじ可愛い。
言うだけじゃなくほんとにそろそろ始めねば(>x<)
サガは不言実行タイプですよね。やるとなったらもう実行してる人ですよね。カノンはとりあえず自分が実行するまえにお兄さんを誘いますね。「一緒に世界を支配しようぜ」的に。一緒にといいつつ実行犯は兄さんがやれよっていう弟気質ですけどね。厨ニ時代のカノンまじ可愛い。
今回もよそ様で見かけたお遊び診断メーカー「あなたが突然好きな人に『キスしたいな』って言われたー」。もうこの手の診断メーカーは、私にとって完全に自分用でなく、二次萌え補完用になってます。
さっそくLC双子から!
当然のようにあなた=デフテロス、デフテロスの好きな相手=アスプロスです。
アスプロス「キスしたいな」
デフテロス「嫌だって言ったら?」
アスプロス「無理にでもする」
アスプロスは真剣な表情でデフテロスに顔を近づけてきた
うん、アスぷはそうだよね!本当に嫌がっていたらしないけど、それはありえないよ!でもって、デフテロスが慌てながらも目を瞑ったらおでこへだったりして、がっかりしたようなホっとしたような顔で目を開けると、アスプロスが笑ってるわけですね。からかわれたと思ってむっとしたデフテロスが、今度はお兄さんの髪の毛掴んで引っ張りながら、唇奪えばいいですよ!
次、双子神!あなた=タナトス、好きな人=ヒュプノスで。
ヒュプノス「キスしたいな」
タナトス「断る!」
ヒュプノス「待て!貴様に拒否権などない!」
ヒュプノスはタナトスに無理やりキスをしてきた!
したいと言ったらしますよ。神様だもの。アーレス×タナトスのパターンでもいいなあこれ。
この調子でロスサガも行くのだ!と思ってやってみた結果がコレ…
サガ「キスしたいな」
アイオロス「いいよ」
サガ「誰もお前にしたいなんて言ってないんだけど」
ひどいよサガ(>△<、)これは黒成分90%のサガに違いない。白サガで再挑戦するからね!
アイオロス「キスしたいな」
白サガ「させてくださいだろ」
アイオロス「さ…させてください…」
白サガ「だが断る!」
アイオロスは白サガに殴りかかってきた!
。・゚・(ノД`)
カノンが白サガに化けているとしか思えないですけど、ちょっとサガのなかの精神バランスが崩れて、本当にこんなことになってても可愛いかも…と思ってしまう私は駄目人間。
さっそくLC双子から!
当然のようにあなた=デフテロス、デフテロスの好きな相手=アスプロスです。
アスプロス「キスしたいな」
デフテロス「嫌だって言ったら?」
アスプロス「無理にでもする」
アスプロスは真剣な表情でデフテロスに顔を近づけてきた
うん、アスぷはそうだよね!本当に嫌がっていたらしないけど、それはありえないよ!でもって、デフテロスが慌てながらも目を瞑ったらおでこへだったりして、がっかりしたようなホっとしたような顔で目を開けると、アスプロスが笑ってるわけですね。からかわれたと思ってむっとしたデフテロスが、今度はお兄さんの髪の毛掴んで引っ張りながら、唇奪えばいいですよ!
次、双子神!あなた=タナトス、好きな人=ヒュプノスで。
ヒュプノス「キスしたいな」
タナトス「断る!」
ヒュプノス「待て!貴様に拒否権などない!」
ヒュプノスはタナトスに無理やりキスをしてきた!
したいと言ったらしますよ。神様だもの。アーレス×タナトスのパターンでもいいなあこれ。
この調子でロスサガも行くのだ!と思ってやってみた結果がコレ…
サガ「キスしたいな」
アイオロス「いいよ」
サガ「誰もお前にしたいなんて言ってないんだけど」
ひどいよサガ(>△<、)これは黒成分90%のサガに違いない。白サガで再挑戦するからね!
アイオロス「キスしたいな」
白サガ「させてくださいだろ」
アイオロス「さ…させてください…」
白サガ「だが断る!」
アイオロスは白サガに殴りかかってきた!
。・゚・(ノД`)
カノンが白サガに化けているとしか思えないですけど、ちょっとサガのなかの精神バランスが崩れて、本当にこんなことになってても可愛いかも…と思ってしまう私は駄目人間。
スケ番あらしでのお嬢様と喧嘩娘のキャットファイトの可愛さは異常。
御大の描く高慢なお嬢様は直球ですからね。
「わたしは命令する者、支配する者、上の人間として生まれた!麗ちゃん…そしてあなたたちみんなは…命令される人間として生まれただけよ」
ってさらりと言っちゃいますからね。言ってる内容は喧嘩ごしっぽいですが、普通に主人公を「麗ちゃん」てずっと呼んでることから判るように、悪気があるんじゃなくて、本気でそう思ってるだけなんです。そういえば沙織さんの「馬になりなさい」もなかなか痺れました。
サガはちゃんとそのあたり分別も慈愛もあるんですが、完璧で神のような人間ゆえに、これまた素で悪気なく目線の高いことがあったりする予感。黒サガになるとそれが顕著に。「力のあるものが地上を支配して何がいけないのだ?」
そのかわり支配と庇護はセットです。自分の支配する地上は必ず守るという意識で。あれ?それって、わりと原始的というか、ライオンの雄がテリトリー守るのと同じような理屈なの…かな…?
そういうサガの場合、自分のテリトリーへ同じくらい強い雄=アイオロスが入ってきたら、そりゃ雌雄を決することになりますよね…。御大がクロニクルで言っていた『「(ロスとサガは)両雄並び立たず」だね』ってのはそういう感じなんだろうなあと思いつつ、妄想の中では別の意味で噛み付き合わせたりしちゃうわけですがががが。
でもこっそり上の綾小路お嬢様の台詞をサガで改変してみた。
「わたしは命令する者、支配する者、上の人間として生まれた!カノン…そしておまえたちみんなは…命令される人間として生まれただけだよ」
ちょっとお馬鹿さんぽくてヒドイなこのサガ!(^▽^;)
御大の描く高慢なお嬢様は直球ですからね。
「わたしは命令する者、支配する者、上の人間として生まれた!麗ちゃん…そしてあなたたちみんなは…命令される人間として生まれただけよ」
ってさらりと言っちゃいますからね。言ってる内容は喧嘩ごしっぽいですが、普通に主人公を「麗ちゃん」てずっと呼んでることから判るように、悪気があるんじゃなくて、本気でそう思ってるだけなんです。そういえば沙織さんの「馬になりなさい」もなかなか痺れました。
サガはちゃんとそのあたり分別も慈愛もあるんですが、完璧で神のような人間ゆえに、これまた素で悪気なく目線の高いことがあったりする予感。黒サガになるとそれが顕著に。「力のあるものが地上を支配して何がいけないのだ?」
そのかわり支配と庇護はセットです。自分の支配する地上は必ず守るという意識で。あれ?それって、わりと原始的というか、ライオンの雄がテリトリー守るのと同じような理屈なの…かな…?
そういうサガの場合、自分のテリトリーへ同じくらい強い雄=アイオロスが入ってきたら、そりゃ雌雄を決することになりますよね…。御大がクロニクルで言っていた『「(ロスとサガは)両雄並び立たず」だね』ってのはそういう感じなんだろうなあと思いつつ、妄想の中では別の意味で噛み付き合わせたりしちゃうわけですがががが。
でもこっそり上の綾小路お嬢様の台詞をサガで改変してみた。
「わたしは命令する者、支配する者、上の人間として生まれた!カノン…そしておまえたちみんなは…命令される人間として生まれただけだよ」
ちょっとお馬鹿さんぽくてヒドイなこのサガ!(^▽^;)
双子とロス
=============================
「突然夜中に押しかけてきてどうしたんだ。サガと喧嘩でもしたのか?」
アイオロスは呆れた様子を隠しもせず、カノンに客用カップを差し出した。中身は煮出して上澄みだけを飲むギリシア珈琲だ。受け取ったカノンはぶすりとした表情でそれを受け取る。
「そのほうがまだいい」
「あれ?穏やかじゃないね」
アイオロスも自分の分のカップを手に、カノンの正面へ腰を下ろした。
「海界からの1週間ぶりの帰宅なんだぞ。なのにサガの奴、にっこり笑って『おかえり、お疲れさま』しか言わん」
「それの何が不満なんだ?」
「当初3日の予定だったところが、急な案件が発生して日が延びた。多忙すぎて連絡を入れることも出来なかったから、サガからすれば無断外泊4日だ。昔だったら『どこへ行っていたのだ』だの『何をしていた』だの『連絡くらいいれろ』だの小姑のように煩く言うところだってのに、何だそりゃ。スニオン岬に捨てた弟のことなんて、もうどうでもいいってことか。だから出てきてやったんだ」
「えーと…」
ようはサガに構って欲しかったってことかい?と言い掛けてアイオロスは黙った。どうもカノンは昔のトラウマも発動中のようだ。下手に突くと手に負えなくなる気がする。何故そう思うかというと、アイオロスにもそれなりに複雑なトラウマ持ちの、ブラコンの弟がいるからだ。
アイオリアもカノンも過去を乗り越えているとはいえ、完全に癒されるにはもう少し時間が必要なのだろう。
「まあ、理由はわかったけど、それで何でここへ来たのかな。君が突然出て行ってしまって、サガも心配しているだろうに」
「もっと心配すりゃいいんだ。オレが人馬宮にいるとなりゃ、あいつも落ち着いていられないだろうからな」
カノンの言い草にアイオロスは目を瞬かせる。
「人馬宮にくるとサガが?何故?」
しかしカノンは剣呑な目でにらみ返しただけだった。
「お前ムカつく。その余裕はどっからくるんだ」
「話の流れが読めないんだけど…とにかくカノン、サガは多分君を信じているから何も聞かないんだと思うよ。構って欲しければ、もう少し判りやすく甘えてみたらどうかな」
判らない話は流して、アイオロスは思った通りを勧めてみることにした。カノンとサガとの行き違いに『巻き込まれている』と考えずに『頼ってもらえた』と受け止めるのがアイオロスの器の大きさだった。
カノンが不貞腐れた態度ながらも口ごもる。
「そんなことを言われても、甘えたことなど無い」
「ええ…」
生暖かい目で突っ込みを入れそうになった自分を、アイオロスは何とか抑える。
「では試しに私をサガだと思って甘える練習をしてみないか」
「はあ?無理言うな、何でお前に甘えなきゃならんのだ」
「私に甘えるんじゃなく、模擬でだよ。面接前の質疑応答練習みたいなものだよ」
「面接なんざしたことが無い」
「例えだからね。君も技のイメージトレーニングくらいするだろう。それの会話版」
一応カノンの側も、八つ当たり的押しかけであることは自覚している。その自分のためにアイオロスが解決策を模索してくれていることに対して、多少の罪悪感はあった。
いくぶん柔らかめになった口調で、カノンはアイオロスへ模擬問答をはじめた。
「ううむ…ではサガ、金を貸してくれ」
「駄目だ」
「お前即決かよ!」
言い募るカノンに対して、アイオロスの目が遠いものになっている。
「どうして余計怒られるようなことを言うのかな」
「お前が甘えてみろって言ったんだろう」
「甘えすぎだよ。でも一応理由を聞いておこうか」
「町で女でも買おうかと」
「だから何で余計怒られるようなことを言うの?本当は怒られたいの?」
「サガが抱かれてくれれば女なんて買わなくても」
「えっ、兄弟で?」
思わずアイオロスが問い返すと、カノンは「冗談だ」と吐き捨て、代わりにアイオロスへと挑発的な目を向けた。
「相手してくれるんなら、お前でもいいぜ?」
言葉上は誘われているのに、その瞳には深い怒りの熾き火が見えるような気がして、アイオロスは息を呑む。そして直ぐに脳裏に浮かんだのは、泣きそうになっているサガの顔だった。どういう連想なのだろうか。
「サガが泣くから、駄目」
「オレのせいで?お前のせいで?」
「…わからないよ」
審判者のように見つめるカノンへ、アイオロスは苦笑しながら答えた。
=============================
同じパターンでラダへ絡みに行くサガも脳内で発展。多分サガのほうがより迷惑…げふげふ。そしてコメントご返信よりSSが先ですみません(ぺこぺこ)
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「突然夜中に押しかけてきてどうしたんだ。サガと喧嘩でもしたのか?」
アイオロスは呆れた様子を隠しもせず、カノンに客用カップを差し出した。中身は煮出して上澄みだけを飲むギリシア珈琲だ。受け取ったカノンはぶすりとした表情でそれを受け取る。
「そのほうがまだいい」
「あれ?穏やかじゃないね」
アイオロスも自分の分のカップを手に、カノンの正面へ腰を下ろした。
「海界からの1週間ぶりの帰宅なんだぞ。なのにサガの奴、にっこり笑って『おかえり、お疲れさま』しか言わん」
「それの何が不満なんだ?」
「当初3日の予定だったところが、急な案件が発生して日が延びた。多忙すぎて連絡を入れることも出来なかったから、サガからすれば無断外泊4日だ。昔だったら『どこへ行っていたのだ』だの『何をしていた』だの『連絡くらいいれろ』だの小姑のように煩く言うところだってのに、何だそりゃ。スニオン岬に捨てた弟のことなんて、もうどうでもいいってことか。だから出てきてやったんだ」
「えーと…」
ようはサガに構って欲しかったってことかい?と言い掛けてアイオロスは黙った。どうもカノンは昔のトラウマも発動中のようだ。下手に突くと手に負えなくなる気がする。何故そう思うかというと、アイオロスにもそれなりに複雑なトラウマ持ちの、ブラコンの弟がいるからだ。
アイオリアもカノンも過去を乗り越えているとはいえ、完全に癒されるにはもう少し時間が必要なのだろう。
「まあ、理由はわかったけど、それで何でここへ来たのかな。君が突然出て行ってしまって、サガも心配しているだろうに」
「もっと心配すりゃいいんだ。オレが人馬宮にいるとなりゃ、あいつも落ち着いていられないだろうからな」
カノンの言い草にアイオロスは目を瞬かせる。
「人馬宮にくるとサガが?何故?」
しかしカノンは剣呑な目でにらみ返しただけだった。
「お前ムカつく。その余裕はどっからくるんだ」
「話の流れが読めないんだけど…とにかくカノン、サガは多分君を信じているから何も聞かないんだと思うよ。構って欲しければ、もう少し判りやすく甘えてみたらどうかな」
判らない話は流して、アイオロスは思った通りを勧めてみることにした。カノンとサガとの行き違いに『巻き込まれている』と考えずに『頼ってもらえた』と受け止めるのがアイオロスの器の大きさだった。
カノンが不貞腐れた態度ながらも口ごもる。
「そんなことを言われても、甘えたことなど無い」
「ええ…」
生暖かい目で突っ込みを入れそうになった自分を、アイオロスは何とか抑える。
「では試しに私をサガだと思って甘える練習をしてみないか」
「はあ?無理言うな、何でお前に甘えなきゃならんのだ」
「私に甘えるんじゃなく、模擬でだよ。面接前の質疑応答練習みたいなものだよ」
「面接なんざしたことが無い」
「例えだからね。君も技のイメージトレーニングくらいするだろう。それの会話版」
一応カノンの側も、八つ当たり的押しかけであることは自覚している。その自分のためにアイオロスが解決策を模索してくれていることに対して、多少の罪悪感はあった。
いくぶん柔らかめになった口調で、カノンはアイオロスへ模擬問答をはじめた。
「ううむ…ではサガ、金を貸してくれ」
「駄目だ」
「お前即決かよ!」
言い募るカノンに対して、アイオロスの目が遠いものになっている。
「どうして余計怒られるようなことを言うのかな」
「お前が甘えてみろって言ったんだろう」
「甘えすぎだよ。でも一応理由を聞いておこうか」
「町で女でも買おうかと」
「だから何で余計怒られるようなことを言うの?本当は怒られたいの?」
「サガが抱かれてくれれば女なんて買わなくても」
「えっ、兄弟で?」
思わずアイオロスが問い返すと、カノンは「冗談だ」と吐き捨て、代わりにアイオロスへと挑発的な目を向けた。
「相手してくれるんなら、お前でもいいぜ?」
言葉上は誘われているのに、その瞳には深い怒りの熾き火が見えるような気がして、アイオロスは息を呑む。そして直ぐに脳裏に浮かんだのは、泣きそうになっているサガの顔だった。どういう連想なのだろうか。
「サガが泣くから、駄目」
「オレのせいで?お前のせいで?」
「…わからないよ」
審判者のように見つめるカノンへ、アイオロスは苦笑しながら答えた。
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同じパターンでラダへ絡みに行くサガも脳内で発展。多分サガのほうがより迷惑…げふげふ。そしてコメントご返信よりSSが先ですみません(ぺこぺこ)