前聖戦あたりで判る情報だとすると、ロストキャンバスでもこの情報入手に関わるお話が出てくるのかな?
冥界といえば、拙宅ではとりあえず二次創作しやすいという理由で、実際には生き返らなさそうなアイオロスやサガ達まで全員蘇生設定なのですが、さすがにオルフェだけは蘇生に繋げられるようなこじつけ妄想が難しく…(^^;)
女神が闘士を蘇生なんぞした日には、オルフェは失望して今度こそ聖闘士をやめて去りそうな気がします。
「死んでしまった人間を生き返らせようと願った僕が間違っていたのだ…」という彼は全く正しくて、時折どう腐女子妄想と折り合いをつけたものかなあと悩む次第です。
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「本来であれば、軍神である貴女と死を司る俺は、仲良くあっても良いはずだとは思わないか」
タナトスがアテナに言葉を向けた。
二神は向かい合ったソファーへそれぞれ腰を下ろし、見かけ上は和やかに話をしている。だが、間を流れる空気はとても柔らかいとは言えない。
「ご冗談を。私はアーレスとは違います。街を護り、戦場において一人でも貴方に取られぬよう戦略を張り巡らせるのが務めですよ」
少女とは思えぬ威厳でアテナが微笑む。タナトスも口元だけで哂った。
「ならば、なおさら諍う理由はないな。ここは戦場ではない」
「そうですね、ここは戦場ではなく私の治める聖域ですから、このように許可無く勝手に何度も侵入されては困ります」
「ほう、地上で死の訪れを拒める場所など、無いはずだが」
「貴方の本来の務めのためであれば文句は申しません」
女神はそう言うと視線を部屋の奥へ向けた。
そこには倒れ伏して意識を失い、弟に看病されているサガがいた。
女神は冷たい目でタナトスへ視線を戻す。
「サガが許可を出したならばと、今までは貴方が双児宮へ足を運ぶのも黙認しておりましたが、今日は随分と無体をしたようですね。一体何をしたのです」
タナトスは肩をすくめた。
「無体をされたのは俺のほうだ」
「図々しい言い分ですね」
「本当なのだが。俺はいつもどおりにしようとしただけ。しかし突然黒い方が沸いた」
「黒サガが出てくるほど嫌だったのでしょう」
「失礼な、合意だったと言っているだろう。良い雰囲気だと思って踏み込んだら、突然黒化してGEが放たれた。あれは一人美人局か?」
状況がわかってきて、女神も多少咎めの切っ先を緩めたものの、もしタナトスが勝手に聖域に侵入した上、サガを倒したとなると捨て置くわけにはいかない。
「それで大人気なく、神の力でサガに反撃したというわけですか」
女神にとっては招かぬ冥界の客だ。苦情を言うのに遠慮する謂れは無い。
しかし、タナトスの言葉は意外なものだった。
「いいや、ただ防いだだけだ。嫌がる者を押さえつけるのも一興だがな」
「では何故サガが倒れているのです!」
女神の問いにタナトスはさらりと答えた。
「前日に励みすぎて寝不足のところへ、黒サガが全小宇宙を放出したからだろう」
「………」
聞くんじゃなかった。
女神はサガが目を覚ましたら、きっちり小言を言わねばと決意した。
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