星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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隣で眠っているサガの動く気配で、アイオロスもまた目を覚ました。
そっと身体を起こして、サガを見る。
彼の眼下でざわりとサガの気配が揺らいだかと思うと、その髪が徐々に黒く染まっていった。
変化していく過程を目の当たりにするのは流石に初めてで、アイオロスは目を見開く。
「サガ?」
完全に髪が黒くなった頃を見計らって、そっと声を掛けてみる。
黒サガはまだ頭がはっきりしていないのか、面倒くさそうに視線をあげ、アイオロスに気づくと無言で固まった。
「…やあ」
どう声をかけたものか悩み、少し間の抜けた挨拶を向けたものの、黒サガは黙ったままだ。
怒り出すかと思ったら、何も言わぬまま背を向けて、布団を被りなおしている。
(猫のようだ)
アイオロスは思った。それも失敗をしたときの猫だ。
何かドジをやらかして固まった時の猫は、涼しい顔で失敗を誤魔化す。素知らぬ顔をしていれば、何も無かった事にできると思っているかのように。
(それでも、寝台に留まってはくれるのだな)
蹴り出される覚悟はしていたなどと言ったら、サガは怒るだろうか。
そんな事を考えていたら、見る間にサガの黒髪は薄まり、もとの色を取り戻していった。

黒サガが逃げずに(一瞬だが)閨を共にしてくれたことを喜んでいたら、翌日シュラが『黒サガは寒がりなので冬の夜中はまず布団から出ない』と教えてくれて、複雑になったアイオロスだった。
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