拙宅ではサガがカノンの言葉や誘惑に流されやすい設定です。
悪事ばかり好む弟であっても、つい言いくるめられたり情にほだされたりして、カノンを叱りながらも庇い続けるサガ。カノンもこっそりそんな兄が大好き。
スニオン岬はそんな自分を知っているサガの最終手段。神の許しがないと出せないので、サガが途中で可哀想になって出そうとしても無理。心を鬼にしての処分です。本気で弟の改心を願っていたのだろうなあ…
でもサガには申し訳ないですが、私は過去や海界編の悪カノンも何か可愛くて大好きだったりします(笑)とても28歳に見えないところがまたイイです。あれはサガでなくても世話を焼きたくなりますよ!(笑)
そんなカノンが冥界編では格好よくなって二度美味しい!
今度はサガに頼られるといいよ!
あ、逆にカノンがサガの言葉に逆らえないというのにも萌えます。サガの本気には弱いカノン。たまにはサガが逆にカノンを誘惑するといいな!
原作では己の信念に関わる事になったら二人とも譲らないのだろうなあと思います。
最後に女神と地上を守るという方向で二人の信念が重なって良かったなあ。
うう、明日は研修+夜は終電まで飲み会っぽいので更新出来ない予感!
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「お前は、誰だ」
カノンは目の前にいるサガの顔をした黒髪の男を睨んだ。
カノンの兄と同じ顔でありながら、その兄とはまったく異なる表情をした男は、カノンの問いに薄く微笑む。
「私を喚んだお前がそれを言うのか?」
指先がカノンの頬へ伸ばされる。輪郭をなぞるように優しくゆっくりと動いていく。
何か大切なものを扱うかのように。
しかしそれは表面上だけだとカノンは思った。
獲物を物色するような剣呑さと愉悦が赤い邪眼に浮かんでいる。
手を払いのけようとして、だがカノンは動けなかった。
男はなおもカノンへと近づくと、息が感じられるほどの距離にまで顔を寄せる。
「お前は、このサガに自分と同じものであって欲しいと願った」
サガも、悪を好む自分と同じ場所に。
せっかく神から授かった力を、自分だけで好きなように楽しむのもつまらない。
聖人面した兄もつまらない。
二人で好きなように生きることが出来たら。
そうしてカノンは常にサガへ悪を吹き込んできた。
だが、このサガは本当に自分の願ったサガだろうか。
「お前が私を望んだのだ。だから…」
頬を撫でていた手が首元へ下りていく。カノンの首筋をするりと滑り落ちたその手は、柔らかく喉を掴むようにそえられた。
カノンには相手が蛇のように感じられてならなかった。じっさい、この黒髪の男の気まぐれで、いつでもその指は牙となって喉を食い破るだろう。
それでも、カノンの力を持ってすれば反撃も可能なはず、だった。
「だから、今度は私がお前を望んでも良いだろう?」
唇を軽く啄ばまれる。
ああ、駄目だ。とカノンは眼を閉ざした。
「サガ」
カノンはとうとうその男を兄の名で呼んだ。
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夏バテになりかけなここ数日、頂いた拍手で元気を取り戻しております(>ω<)
いつもありがとうございます!