星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
[2510]  [2509]  [2508]  [2507]  [2506]  [2505]  [2504]  [2503]  [2502]  [2501]  [2500
空気読まずまだビッグバンコスモネタ
==============================

青銅聖闘士の粛清に来たデスマスクと、現地に様子を見に来た黒サガが、一緒に行動するようになってからまだ半日もたっていないのだが、どうも黒サガの様子がおかしい。
デスマスクの方をじっと見ていたかと思うと、何か考え込んでいる。
サガの扱いに慣れているデスマスクは、こういう時にも声をかけることなく放置していたのだが、しばらくすると、珍しくサガのほうからデスマスクへの手招きがあった。

「なんですか、きょう…黒さん」

このような場所で教皇と呼ぶわけにはゆかず、うかつにサガと呼ぶこともはばかられる。仕方なく黒さん呼びをしている状況である。

「おまえのレベルは今いくつだ」
「LV200程度ですね」

戦闘をするたびに強くなるデスマスクのレベルはうなぎ登りであった。レベルが低く、双子座聖衣も持たず、覚醒すらしていない今の教皇サガには、まず勝つことの適わぬ域にいる。黒サガは木の下へ腰を下ろすと、デスマスクの手を掴んで引き、無理やり屈ませた。

「ちょっとアンタ、何するんですか!」
「このわたしが膝枕をしてやろう。大人しくしていろ」
「いや、それ怖いと言うか、その右手のポーズって、幻朧魔皇拳ですよね!?アンタが今しようとしてるのは、膝上に俺の頭を固定しての幻朧魔皇拳ですよね!?」

ただでさえ黄金聖闘士相手に幻朧魔皇拳を撃つ隙をみつけるのはむずかしいのに、このレベル差である。いかなサガであろうと、策を弄さねば、デスマスクに魔拳を撃ちこむのは無理があった。しかも、13年間も付き合いがあると、多少の策ではバレバレだ。

「あの、俺なんかアンタに疑われるような真似しましたっけ?」

魔拳は相手の意思を奪う技である。
長年仕えてきて、いまさら忠誠を疑われるのも納得がいかない。
尋ねても、黒サガはムッとした表情を崩さず、そっぽを向いてしまう。
黒サガとしては『己より強いおまえが脅威だから』と言うのは、プライドが許さないので話せるわけもない。
デスマスクはしばし無言になったあと、ひとの悪い笑みを浮かべた。

「力づくで聞き出してもいいんですよ」

黒サガの顔色がさっと変わる。生まれてこのかた、力でもって何かを強制されたことのない彼だ。初めて自分より強い者から見下されるという屈辱は、憎しみを生むのに十分であった。

「殺してやる」
「それが今のアンタにできるのなら」

はげしく燃え上がる小宇宙と紅の瞳が、怒りの強さを如実に表している。
デスマスクは感動すらしていた。今までどれほど対等を望んでも、それはアイオロスや女神にしか許されていない高みだったというのに。
同じ目線どころか、いま、至高のひとが自分の下にいる。

力こそ正義だな、とデスマスクは芯から思った。

==============================
サガより強いデスマスクとか新鮮すぎる(>ω<)
でも、サガのことなのでどんな手段を使っても、またデスマスクより強くなろうとする予感。
ブログ内検索
フリーエリア

photo byAnghel. 
◎ Template by hanamaru.