冥界十二宮編をカノンの視点で考えてみると、死んだ兄が蘇って戻ってくる、しかも敵として…というのはかなりカノンの動揺を生むシチュエーションですよね。
サガに対しては憎みだの愛だの単純な一言では語ることの出来ない複雑な想いがあるわけで。しかも会うのは13年ぶりです。死者でありながら、自分の覚えている兄よりも成長した姿がそこにはある。
あの潔癖なサガが冥王の走狗などに甘んじていて、にも関わらずその目には迷いがなくて。スニオン岬にカノンを閉じ込めた時のサガの表情にはやましい気持ちも表れていましたが、冥界十二宮戦のサガの内面にそんな不純物は一切なく、ただ壮絶です。それだけでも対峙するカノンは押され気味です。カノンだって引く事は出来ない。でも「何故?何か理由があるのか」という疑問が攻撃を僅かに鈍らせます。
黄金聖闘士の中でも最強ランクにあるサガが、女神の前にたどり着いた頃にはもうボロボロなわけですよ。そんなサガを見たことのないカノンは、そこでも動揺する気がします。
アニメにおけるカノンがサガから先に視線を逸らす演出も、原作におけるサガから目を逸らせないカノンの演出も、どちらも大好きな場面ですよ(>▽<)
サガ達の行為が、自身の栄誉も誇りも投げ捨てた芝居であったと知ったとき、カノンは黄金聖闘士としての責任と覚悟を改めて学んだのだろうなと勝手にありがち妄想しています。
対してサガは、もう最初から自分が泥にまみれる捨て駒のつもりで、女神に聖衣を渡すという目的のほかには何も希望など持たずに聖域へ乗り込んできたら、死んだとばかり思っていた弟が改心して女神のために戦うとか言ってるわけですよ。
これはめちゃくちゃ嬉しいサプライズだよね!
それだけでもう『自分は未来永劫逆賊の汚名を被ろうが構わない、何の心残りもない。カノンに会えた嬉しさを胸に、あとは役目を果たすだけ』…そんな風に考えたと思うのです。
双子は二人揃うとポテンシャル数倍増しがいいな(>▽<)!
原作ペガサスのハーデスまで落とすタラシっぷりと、万人を落とす魅力のサガで互いに無自覚なタラシ対決をして欲しい…そんなアレなお話ばかりな拙宅ですが、今後ともよろしくお願いいたします(ぺこ)
ほか、拍手をしてくださった皆様に心より御礼申し上げます。