星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
夕暮れ時の低空を、ひらりと黒い影が飛び、サガがびくりと足をとめた。
横を歩いていたアイオロスも立ち止まり、サガの視線の先を追う。
「コウモリだね」
「ああ」
「苦手なの?」
いや、と言いかけてサガは苦笑した。
「苦手なのかもしれないな。子供の頃は自分を思い起こすようで、嫌いだった」
アイオロスはちょっと目を丸くした。サガが何かを苦手とするなんて、しかもそれを認めるなんて珍しい。
「コウモリのどこが君に似ているのかな」
「…イソップの話にあるだろう。鳥のようで鳥ではなく、動物のようで動物でない。お前たちの前では聖闘士の顔をしているが、悪の顔も持っていて、別の場所では聖域の簒奪を願うような存在になるのだ。どちらもわたしだが、コウモリは結局誰からも見捨てられる」
アイオロスは内心でますます珍しいと思った。弱みまで見せるなんて。
サガは誰よりも、ライバルへはそういう姿を見せたがらないだろうと思っていたのに。
(少しは心を許してくれたのかな)
自嘲するサガは、欲目かもしれないが、ちょっと可愛かった。
「それなら俺もコウモリだ」
「…お前が?」
サガが納得できないというような、妙な顔をする。
「だって、人馬だぞ?人の前では人のような顔をして、馬の中では馬の仲間のような顔をしてるに違いない」
「いや…ケンタウロスはそういう生き物であって…別に八方美人はしていないと思う。お前はむしろ、異なる種族の架け橋になりそうなイメージだ」
「じゃあ、お前もそうなればいい」
アイオロスは笑ってサガの顔を覗き込む。
「聖域の光と影の勢力の架け橋となって、それでも孤独だなと思ったら、同じコウモリ仲間の俺を頼れ」
断言された側のサガが、今度は目を丸くする。
「お前にかかると、何でも大したことのない悩みのような気がしてくるから不思議だ」
そう言って、どこか照れたようにサガは笑い返した。
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今日もぱちぱち大感謝なのです(>▽<)毎日のエネルギー源です!
横を歩いていたアイオロスも立ち止まり、サガの視線の先を追う。
「コウモリだね」
「ああ」
「苦手なの?」
いや、と言いかけてサガは苦笑した。
「苦手なのかもしれないな。子供の頃は自分を思い起こすようで、嫌いだった」
アイオロスはちょっと目を丸くした。サガが何かを苦手とするなんて、しかもそれを認めるなんて珍しい。
「コウモリのどこが君に似ているのかな」
「…イソップの話にあるだろう。鳥のようで鳥ではなく、動物のようで動物でない。お前たちの前では聖闘士の顔をしているが、悪の顔も持っていて、別の場所では聖域の簒奪を願うような存在になるのだ。どちらもわたしだが、コウモリは結局誰からも見捨てられる」
アイオロスは内心でますます珍しいと思った。弱みまで見せるなんて。
サガは誰よりも、ライバルへはそういう姿を見せたがらないだろうと思っていたのに。
(少しは心を許してくれたのかな)
自嘲するサガは、欲目かもしれないが、ちょっと可愛かった。
「それなら俺もコウモリだ」
「…お前が?」
サガが納得できないというような、妙な顔をする。
「だって、人馬だぞ?人の前では人のような顔をして、馬の中では馬の仲間のような顔をしてるに違いない」
「いや…ケンタウロスはそういう生き物であって…別に八方美人はしていないと思う。お前はむしろ、異なる種族の架け橋になりそうなイメージだ」
「じゃあ、お前もそうなればいい」
アイオロスは笑ってサガの顔を覗き込む。
「聖域の光と影の勢力の架け橋となって、それでも孤独だなと思ったら、同じコウモリ仲間の俺を頼れ」
断言された側のサガが、今度は目を丸くする。
「お前にかかると、何でも大したことのない悩みのような気がしてくるから不思議だ」
そう言って、どこか照れたようにサガは笑い返した。
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