星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
昨日のパターンで拗ねサガバージョン
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銀の髪が、豪奢にソファーから零れ落ちている。それだけではなく、着崩れた法衣の合間から、けだるげに伸ばされた手足も覗いている。
サガがソファーの上で、やる気なく横たわっているのだ。
几帳面なサガが、このようにだらしのない姿を見せるのは、非常に珍しいことだった。
『ほうけているのならば、身体を使わせろ』
精神内でもうひとりのサガが呆れたように半身を見下ろした。精神内でも白のサガは横たわっていた。
「勝手に使えばよい」
『それでは遠慮なく』
途端に現実世界のサガの髪が、さあっと黒くなっていく。
白のサガは抵抗する様子もみせない。
黒のサガとなった彼は、ソファーの上へ上体を起こした。
「先約があったのならば仕方なかろう。気分を変えてお前も誰かと出かければよかったではないか」
肉体を支配したサガが、精神内のもう一人へ囁くと、内部で彼はやっぱりやる気のない声で答えた。
『今日はカノンと出かける気分だったのだ』
「そんなことで神とまで讃えられたお前が拗ねるな。カノンの交遊が広がるのは良いことだろう」
『それは嬉しいと思っている』
その言葉が嘘でないことは、同一体である黒サガには判っている。
しかし、精神内でサガは転がったままだ。
「起きないのならアテナのもとへ行くぞ。あの小娘の前では、お前もそのような腑抜けた態度ではいられまいからな」
そう伝えると、ようやく白のサガは顔だけ上げて黒サガのほうをみた。
『カノンがわたしの誘いを断るなんて、初めてだったのだ』
「…」
存在を秘されていた自称悪の弟は、まともな交友関係など持っていなかった。つるんでいた悪童たちとサガでは、カノンの中で比較にもならず、よって、サガが休暇に弟を誘えば、カノンは素直でないながらも必ずその誘いに答えてくれたのだ。
『今日くらい、カノンに文句を言いながら1日寝ていてもいいだろう』
「……カノンは悪くないぞ」
『わかっている。だからどこへも出かけない。誰にもこんな姿は見せない。お前以外には』
黒のサガはため息をこぼし、白サガの隣へ腰を落とした。白のサガは真っ直ぐだが、そのぶん不器用で頑固だった。
「仕方がない。わたしが1日つきやってやろう」
黒髪の彼がそう答えると、サガはじっと半身を見上げ『お前だけは最後までわたしと一緒にいてくれるのだな』と笑った。
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外が暗くなるまでソファーに転がってるサガです。サガは自律心のしっかりした人なので、他人の前では絶対こんな姿見せないとは思うのですが、黒サガの前でくらいは本心見せてもいいですよね。
休暇のはずなのに動く気配のないサガの小宇宙を案じた隣宮のデスマスクが、夕方になると様子見がてらご飯持ってきてくれますよ!デスマスクはサガの嫁になればいいのに。
今日もぱちぱち有難うございます!毎日の潤いです(^▽^)
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銀の髪が、豪奢にソファーから零れ落ちている。それだけではなく、着崩れた法衣の合間から、けだるげに伸ばされた手足も覗いている。
サガがソファーの上で、やる気なく横たわっているのだ。
几帳面なサガが、このようにだらしのない姿を見せるのは、非常に珍しいことだった。
『ほうけているのならば、身体を使わせろ』
精神内でもうひとりのサガが呆れたように半身を見下ろした。精神内でも白のサガは横たわっていた。
「勝手に使えばよい」
『それでは遠慮なく』
途端に現実世界のサガの髪が、さあっと黒くなっていく。
白のサガは抵抗する様子もみせない。
黒のサガとなった彼は、ソファーの上へ上体を起こした。
「先約があったのならば仕方なかろう。気分を変えてお前も誰かと出かければよかったではないか」
肉体を支配したサガが、精神内のもう一人へ囁くと、内部で彼はやっぱりやる気のない声で答えた。
『今日はカノンと出かける気分だったのだ』
「そんなことで神とまで讃えられたお前が拗ねるな。カノンの交遊が広がるのは良いことだろう」
『それは嬉しいと思っている』
その言葉が嘘でないことは、同一体である黒サガには判っている。
しかし、精神内でサガは転がったままだ。
「起きないのならアテナのもとへ行くぞ。あの小娘の前では、お前もそのような腑抜けた態度ではいられまいからな」
そう伝えると、ようやく白のサガは顔だけ上げて黒サガのほうをみた。
『カノンがわたしの誘いを断るなんて、初めてだったのだ』
「…」
存在を秘されていた自称悪の弟は、まともな交友関係など持っていなかった。つるんでいた悪童たちとサガでは、カノンの中で比較にもならず、よって、サガが休暇に弟を誘えば、カノンは素直でないながらも必ずその誘いに答えてくれたのだ。
『今日くらい、カノンに文句を言いながら1日寝ていてもいいだろう』
「……カノンは悪くないぞ」
『わかっている。だからどこへも出かけない。誰にもこんな姿は見せない。お前以外には』
黒のサガはため息をこぼし、白サガの隣へ腰を落とした。白のサガは真っ直ぐだが、そのぶん不器用で頑固だった。
「仕方がない。わたしが1日つきやってやろう」
黒髪の彼がそう答えると、サガはじっと半身を見上げ『お前だけは最後までわたしと一緒にいてくれるのだな』と笑った。
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外が暗くなるまでソファーに転がってるサガです。サガは自律心のしっかりした人なので、他人の前では絶対こんな姿見せないとは思うのですが、黒サガの前でくらいは本心見せてもいいですよね。
休暇のはずなのに動く気配のないサガの小宇宙を案じた隣宮のデスマスクが、夕方になると様子見がてらご飯持ってきてくれますよ!デスマスクはサガの嫁になればいいのに。
今日もぱちぱち有難うございます!毎日の潤いです(^▽^)