星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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おもいっきりエピG最新号ネタバレ&ポエム注意です。
書かずにはいられなかったんや節子…(>ロ<)
ネタバレとか書いておいて80%以上捏造ですが(汗)
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「お前のもてる全力で、女神と地上の平和のために尽くせ」
サガがオレに宣告する。
教皇となったオレの前で跪いてみせながら、その視線も、言葉も、とても目上に向けたものとは思われぬ強さだ。
己がついに手に入れることが叶わなかった地位を、弟のオレが賜ったことへの嫉妬かと、13年前ならば受け止めたかもしれない。
しかし、違う。サガは満足している。その証拠に、口元は笑っている。
猛禽の笑みだが。
「もしも、お前の力が教皇として及ばぬ未熟とわたしが判じた時は、…わかっているな」
サガの肩からこぼれ落ちる銀髪が、つややかに揺れている。
銀髪のあいだから、三つ首をもつ小さなケルベロスが顔を出している。
白と黒と灰色の混ざる、ケルベロスのサガ。神使コクトーとしてのサガ。
混沌を詰め込んだような今のサガは、人間の姿をほとんど保つことが出来ない。
それゆえに、オレへと教皇のお鉢がまわって来たのだ。
「おまえの采配する聖域が弱かったならば、弟のお前であろうと、わたしは反旗を翻し、その座を奪う」
オレはサガを見下ろし、それからゆっくりと応えた。
「オレが、お前の目に適う教皇であったなら?」
交差する視線を、先に伏せたのはサガの方だった。
跪いたまま、ゆっくりと頭を垂れたのだ。
「そのときは、命を懸けてお前に忠誠を誓うだろう。教皇カノン」

教皇としての重圧よりも、兄のそのひとことの方に、押しつぶされるかと思った。
オレは最強の教皇にならねばならないのだと理解する。
サガほどの男を従えるのだから。
そしてもうひとつ理解する。サガもまた、かつて同じ気持ちで双子座を纏っていたのだと。
オレを影にするからには、最強の双子座であらねばならなかった兄。
兄はずっとこの重圧をものともせず、糧としていたのだ。

「おまえを失望はさせん」
「ふふ、期待しているぞ」

その言葉を最後に、人としてのサガの姿は薄れ、小さな女神の神鳥が代わりにその場にあった。
フクロウとなったサガをオレは両手で抱き上げて、潰さぬようそっと己の胸に押し当てた。

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今回の件で今から岡田先生の聖闘士星矢を読もうかなと思っておられるかたは、エピGからでなくエピGAからで良いと思います。巻数的にエピGから入るのは厳しいと思われますので…でもエピGAを見て「いいな」と思われたらエピGも是非(>▽<)
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