どらブレスというか何というかこういう妄想だったわけです。ロスサガです。
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「何で逃げるのかなあ」
四畳半の部屋の隅へサガを追い詰め、アイオロスはにっこりと笑った。
「だだだ、黙れ、何故お前がここにいる」
対照的にサガはといえば、いつもの完璧で穏やかな振る舞いはどこへやら、壁を背にしてあぶら汗を流している。
「ほら、サガの好きなどら焼きも買って来たんだよ。京都の高級店で」
「それはどら焼きではなく、三笠だ!」
「同じだろう」
がさがさと薄い和紙の包みをあけ、現れた半円の和菓子を差し出してみるも、サガの反応は変わらない。
「口移しなら食べてくれる?」
「こ、ことわる」
「傷つくなあ。あの時はあんなに可愛かったのに」
「黙れ!わたしが物識らずだったのを良いことに、あのような不埒な真似を…」
防音設備などない一般家屋ゆえ、言い合いは外まで響いている。部屋での騒ぎに気づいた星矢が駆けつけると、サガは光速で星矢の背に隠れた。
「ちょ…っと、どうしたんだサガ、この人は知り合い?」
「ねずみに知り合いなどいない」
星矢が尋ねても、らちがあかない。
仕方なく、星矢は見知らぬ青年の方へ向き直った。青年は星矢にもニコリと笑いかける。人好きのする笑顔だ。だが、星矢はどこかぞくりとした。
「ふうん、君がサガの、いまの家主?」
「星矢だ」
「はじめまして。俺はアイオロスという。サガに随分と懐かれているようだね」
笑っているのに、その瞳には射抜くような力が篭っている。
(サガを守らなきゃ)
星矢は、何故かそう感じた。
「そういうアンタは一体サガに何をしたんだ。第一ここはオレとサガの部屋だ。無断侵入だろ」
あのサガがここまで怯えるなんて、尋常ではない。
サガを背に庇いつつ睨みつけた星矢を、アイオロスは上から見下ろした。
「ねずみは、無断侵入するのが仕事だからね」
「アンタ、何を言って」
「それに、怯えられる方が心外だよ。俺はサガの猫耳を落としただけなのに」
星矢の目が丸くなる。そういえばサガは以前、自分は猫型ロボットなのだと言っていた。どうみても神の造った造形美の人型にしか見えなかったが、本当は猫耳がついていたらしい。
思わず振り返ると、そのサガは真っ赤な顔で涙目になっている。
「…星矢の前で、そんな話をするな」
「ふうん?随分この子を気にするんだね。妬いていい?」
アイオロスはサガの髪に触れようと手をのばす。しかし、その手を星矢はぱしりと払った。
「サガが怖がってる」
星矢は目の前でなされている会話を理解できたわけではない。
だが、今までみたこともないサガの表情が、正義感の強い星矢の庇護欲をかきたてていた。そのことがアイオロスに対しては逆効果であることは気づかない。
アイオロスは肩をすくめ、面白そうに星矢の顔をみた。
「サガは怖がっているんじゃあないよ。いや、やっぱり怖いのかな」
「何を言っているんだアンタは」
「サガはね、俺の事を好きなんだよ。だけど俺のものになることを怖がってる。俺だけを見る事を恐れてる。何でかなあ」
心底不思議そうに呟くアイオロスを、星矢は絶句して見つめ返した。
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妄想が腐っているのも何もかも暑いせいです(>ω<)
7/26 16時頃 T様>サガと星矢のドラ●もん妄想はこんな感じで腐っております(もじもじ)あと、カノンはサガの猫耳が取れた時に「お前の耳はオレが落そうと思っていたのに!」と激怒してサガを押し倒せばいいと思いました。その際のカノンは襲い受けでも攻めでも美味しいと思う駄目人間ですが許されますでしょうか(汗)。というかラブレスをご存知でない方には意味不明ですよね(>△<;)
それにつけても、カノンはあんなに格好いいのに、同時に可愛いとか困りますよね。サガもあんなに格好いいのに、美人で困ります。罪作りな双子め…
こんな誰得な妄想へ、暖かいお言葉を有難う御座いました。お言葉に舞い上がっておりました!
ほかパチパチ下さった皆様に心より御礼申し上げます。クーラーがなくても、皆様のパチで生きていけそうです…