星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
戦場に歌声がながれていく。
それほど大きな声量ではない。むしろ囁くような歌い方であるのに、悲鳴や雄たけびに紛れてしまうことなく、その美しい声は耳に残る。
歌っているのは、双子座のサガ。
戦場のなかでも激戦区にいるというのに、彼は聖衣を纏っていなかった。白の法衣を軽やかにさばき、全く息を乱すことなく敵を倒していくさまは、まるで戦士たちを天上へ誘う天使のようであった。
彼が舞うたびに、敵の闘士が倒れていく。よく聞けば、彼の口ずさむ歌はレクイエム。返り血の染みひとつない純白の法衣は、いっそ不気味ですらある。
全てが打倒されて、動く者がサガひとりとなった時、ようやく彼は歌うのをやめた。
「終わったぞ」
辺りをみまわし、息をしている人間が残っていないことを確認すると、サガは己のなかのもう一人へ話しかけた。
ぞろりと精神の狭間から、どこか不機嫌な声が返ってくる。
『なぜ、一息に吹き飛ばさなかった。そうすれば、この程度の小隊、一気に片付いたろう』
しかし、表のサガはおっとり首を傾げる。
「それではひとりひとりに祈ってやる時間が無いではないか」
そう、彼は丁寧にひとりずつとどめを刺した。恐れをなした者が逃げようとしても、事前に張り巡らされていた迷宮から逃れることはできない。歌いながら、彼は敵闘士たちに微笑みかけ、そして殺した。
『こんなものは、戦闘ではない』
汚いものをみたかのように黒のサガが吐き出す。
「そのとおりだ、わたしはただ、彼らを送り出しただけ」
かみ合わぬ会話であったが、白のサガがそれを気にすることはなかった。
この戦が始まってしばらくのこと、サガはアーレス神と遭遇した。
善戦するも、ずばぬけた戦闘力を持つ戦神に敵うはずもなく、サガは全身の骨を砕かれ、死を待つのみとなった。
その時、アーレスは何を考えたのか、サガへ己の血を与えたのだ。
神の血《イーコール》の力でもって、サガは回復し、一命をとりとめた。
しかし、その時からサガは変異した。聖衣を纏えなくなったことはまだ聖域に隠している。
黒のサガは神の血による浸食を厭いながらも、最初は策略を巡らせたのだ。
”もしもこれで光が堕ち、神の力を利用することが出来るようになれば得策”と。
しかし、半身の変化は、思った以上に不快でしかなかった。
「もっと、祈りを捧げなければ」
新たなる獲物を探して、サガは次の戦場へと飛ぶ。
それが祈りではなく殺戮であることを、もう白のサガには理解できていない。
そしてまた、祈りの先が女神ではなくなっていることに気づいているのも、闇をつかさどる方のサガだけであった。
===============================
少し前のバーサーカーサガ妄想の一端を吐き出し(>ω<)
類似でタナトスがサガへ血を飲ませるのもいいなって思うんです。エイトセンシズに目覚めたものは冥界の掟に逆らうことが出来ちゃうので、神の血を飲ませて自分のものにしてサガを精神的に拘束しちゃうタナトス様。そんな強引な設定でもないとサガがタナトスにデレてる場面は難しいと思うんですけれども、見たいです安西先生!
それほど大きな声量ではない。むしろ囁くような歌い方であるのに、悲鳴や雄たけびに紛れてしまうことなく、その美しい声は耳に残る。
歌っているのは、双子座のサガ。
戦場のなかでも激戦区にいるというのに、彼は聖衣を纏っていなかった。白の法衣を軽やかにさばき、全く息を乱すことなく敵を倒していくさまは、まるで戦士たちを天上へ誘う天使のようであった。
彼が舞うたびに、敵の闘士が倒れていく。よく聞けば、彼の口ずさむ歌はレクイエム。返り血の染みひとつない純白の法衣は、いっそ不気味ですらある。
全てが打倒されて、動く者がサガひとりとなった時、ようやく彼は歌うのをやめた。
「終わったぞ」
辺りをみまわし、息をしている人間が残っていないことを確認すると、サガは己のなかのもう一人へ話しかけた。
ぞろりと精神の狭間から、どこか不機嫌な声が返ってくる。
『なぜ、一息に吹き飛ばさなかった。そうすれば、この程度の小隊、一気に片付いたろう』
しかし、表のサガはおっとり首を傾げる。
「それではひとりひとりに祈ってやる時間が無いではないか」
そう、彼は丁寧にひとりずつとどめを刺した。恐れをなした者が逃げようとしても、事前に張り巡らされていた迷宮から逃れることはできない。歌いながら、彼は敵闘士たちに微笑みかけ、そして殺した。
『こんなものは、戦闘ではない』
汚いものをみたかのように黒のサガが吐き出す。
「そのとおりだ、わたしはただ、彼らを送り出しただけ」
かみ合わぬ会話であったが、白のサガがそれを気にすることはなかった。
この戦が始まってしばらくのこと、サガはアーレス神と遭遇した。
善戦するも、ずばぬけた戦闘力を持つ戦神に敵うはずもなく、サガは全身の骨を砕かれ、死を待つのみとなった。
その時、アーレスは何を考えたのか、サガへ己の血を与えたのだ。
神の血《イーコール》の力でもって、サガは回復し、一命をとりとめた。
しかし、その時からサガは変異した。聖衣を纏えなくなったことはまだ聖域に隠している。
黒のサガは神の血による浸食を厭いながらも、最初は策略を巡らせたのだ。
”もしもこれで光が堕ち、神の力を利用することが出来るようになれば得策”と。
しかし、半身の変化は、思った以上に不快でしかなかった。
「もっと、祈りを捧げなければ」
新たなる獲物を探して、サガは次の戦場へと飛ぶ。
それが祈りではなく殺戮であることを、もう白のサガには理解できていない。
そしてまた、祈りの先が女神ではなくなっていることに気づいているのも、闇をつかさどる方のサガだけであった。
===============================
少し前のバーサーカーサガ妄想の一端を吐き出し(>ω<)
類似でタナトスがサガへ血を飲ませるのもいいなって思うんです。エイトセンシズに目覚めたものは冥界の掟に逆らうことが出来ちゃうので、神の血を飲ませて自分のものにしてサガを精神的に拘束しちゃうタナトス様。そんな強引な設定でもないとサガがタナトスにデレてる場面は難しいと思うんですけれども、見たいです安西先生!
10/3 皆の事を忘れてしまうサガ切ない~様>記憶喪失サガは聖戦後妄想の鉄板ですよね!でも頂戴したお言葉の「ふと思い浮かべた家族が金持ちのオッサンとかジジイとかイケメンとかさえないサラリーマンとか全員男だった」に爆笑してしまいました。ちょ…(^▽^)!全部美味しいすぎるんですけれども!食欲の秋!
金持ちのオッサンの場合にはお金をかけて囲われているわけですね!贅沢な暮らしをさせてもらってるのに、教皇経験が記憶にないながらあるサガは『素性の知れぬわたしのような者に、このような暮らしをさせてもらって感謝している』と言いつつ実はあんまり有難がってない罰当たり!イケメンと暮らしているのは目の保養ですね!普通のイケメンだとサガに敵わないと思うのですが、今まで女を何人も泣かせてきたホスト系のイケメンが、初めて自分に勝る美形のサガを拾って、何だこいつと反発しつつ惹かれるようなハートフルホスト物語!そしてそして個人的に1番美味しいと思うさえないサラリーマン編!うだつのあがらないサラリーマンがサガを拾ったらどんどん運気が上がるわけですよ。運気があがるといいますか、だらだら毎日生きていたのがサガの生き方に影響されたり、仕事の悩みをサガにこぼしたら超的確なアドバイスが返ってきて、仕事がトントン拍子にいい方向へいったり、そんな方向で。
仕事に疲れて帰ってくると、サガが「拾ってもらった恩返しだ」とごはん作って待っててくれるんですよ。完璧なサガも料理だけはアレですけど、下手なりに少しずつお味噌汁が美味しくなっていくとかですと感動ですよね。
しかーし!(゜◇゜)世俗へ降りたサガが男と同棲していたら、カノンもアイオロスも星矢も年中組も黙っていない予感です!(笑)あとあとラダ×双子への応援も有難うございます!
朝から悶えるコメントに大感謝なのです(>▽<)
ほかパチパチ下さった皆様に御礼申し上げます!毎日の元気のもとです。