星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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あっ、ギャラクシースピリッツがβテストオープンしている!帰宅したら早速プレイせねばなるまい!
それはさておき、以下エピGネタバレありのSSなんですが、99%妄想なのをコクトーがいるだけでネタバレありって主張するのは気が引けるといいますか…そんな感じで、いつものごとく背景も設定も適当です(>ω<)
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双子の兄が生き返ったと聞いてからの、この湧きあがる感情をどう説明したらいいだろうか。
サガが控えているという女神神殿へ向かう足は知らず早まる。
兄は今まで何度も蘇生しているらしいが(太陽神と戦ったり、北欧神と戦ったり、だそうだ)オレが出会えたのはハーデスとの聖戦のときのみだ。
その時のサガは敵側に身を置いていたものだから、ほとんど言葉は交わせていないし、交わせた言葉も互いに乱暴なものだった。
最終的には和解のようなものはあった(と思う)けれども、それは戦時におけるジェミニとしての信頼感というようなもので、いきなり平穏に向き合うとなったら、いったいどんな顔を向ければいいのだ。
やはり無難に『おかえり』か?いや、もっと叩きつけたい言葉が沢山あったはずだ。そう思うのに、いざ想いを形にしようとすると言葉が浮かばない。神であるポセイドン相手のときですら、咄嗟にあれだけぺらぺらと嘘偽りの言葉が出たと言うのに。
いっそ、出会いがしらに殴ってやるか?素直に殴られるサガとは思えないが、むしろ殴り返されそうな気はするが、それくらいしても良いような気がする。

ほとんど駆け足になりながら、門番への声掛けもそこそこに神殿へ飛び込むと、そこに居たのはアテナとフクロウであった。
「よく来ましたね、カノン。サガも待ちわびていたようですよ」
アテナが優美に微笑みながら言えば、隣でフクロウが
「わたしどもの為にアテナにお気遣いを頂き、恐縮にございます」
などと答えている。

………ちょっと待て。
いちおう、感無量に抱きしめるという選択肢だって用意していないこともなかったんだが、鳥類になった兄とどう対面するかなんて、事前に想定できる奴がいたら教えてもらいたい。
いや、落ち着いて考えれば、これが兄だと判るオレも凄いのではないか。ふつう人はフクロウにならない(ふつう人は生き返らないという部分は横へ置いておく)

呆然と口を開いているオレの肩に、兄が羽ばたいて飛んできた。
『カノン、この度わたしは事情あってアテナの神鳥となっている』
どこか自慢げ聞こえるのは、おそらく気のせいではないだろう。
よく見るとただのフクロウではなく、頭に何か三つ首の生き物が乗っている。まさかケルベロスか。まともな鳥類ですらなかった。

「どうして、お前はいつも、そう非常識なのだ、サガ!!!」

アテナの御前にもかかわらず叫んでしまったことも、折角の兄弟再会の第一声がこんなセリフになってしまったことも、オレが悪いのではないと思う。

なのに『神使たるこの身が羨ましいか?』などとすっとぼけた返事がかえってきたものだから、オレはフクロウの頭をぐりぐり指先で押さえつけてやった(そのあと頭上の生き物に指を噛まれた)。
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