星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
「ただいま、カノン」
「おかえり兄さ…ってどうしたんだ、おい」
外出から帰って来たサガの顔には見事な青痣があり、秀麗な顔立ちゆえに悲惨さが際立っていた。良く見ると左腕上腕には真新しい包帯が巻かれている。止血はされているようだが、戦士であるカノンは一目で怪我の程度を見抜き、顔をしかめた。
サガは防御にも秀でている。相手の攻撃を無効化したり、逸らしたり、跳ね返したり、そもそも攻撃を当てることが難しい。傷をおうことなど滅多にないのだ。
「お前に傷を負わせるとは、大した奴だな。当然、仕留めたのだろうな?」
それでも、サガが負けたとは微塵も想定していないカノンである。
「いや…稽古ゆえ、仕留めるとかそういう事はしない」
「はあ!?」
そういえば今日は内勤の日程であったことを、今更ながらカノンは思い出した。相手が敵ではないのなら、何故そこまでの怪我になっているのだろうか。
ふと、カノンはある可能性に思い至り、眉間にしわを寄せる。
「おまえに恨みを持つ人間に、わざとやられたのか」
それならば、サガがわざと受けることはありえそうだ。そして私闘禁止の咎が相手に及ばぬよう、稽古を主張することも。
しかしサガは不思議そうな顔をしたあと、少し考えて微妙な返事をした。
「いや…わざとではないのだが…わざとになるのだろうか…恨まれても当然と思うが、そうでもないような…」
「ハッキリしないな!相手は誰だ」
「アイオロス」
「はああああ!?」
思わず声を荒げたカノンであった。
「休憩時間に彼と聖衣をまとって稽古をしたのだが、お互い結構のめりこんでしまって、アイオロスなど神聖衣化してしまったのだ」
「……それで?」
「途中、彼の矢がわたしの左上腕の、聖衣のない場所を狙ってきてな…それで、本当にアイオロスが矢をわたしに向けているのだと思ったら、嬉しくなってしまって、射手座の神聖衣はきれいだし、見惚れてつい避けそこねた…失敗した」
「バカか!?」
矢の狙いどころが判ったということは、サガの予測能力もあるが、アイオロスがわざとそうしたのだ。サガならば避けられると思って。
己の放った矢がサガを貫いたときの、アイオロスの顔が想像出来るようだ。
「アイオロスにも心配をかけてしまった…彼が駆け寄ってきたとき、そういえば彼の誕生日だったことを思い出して『おめでとう、アイオロス』と言ったら、何故か殴られて…戦闘で手を抜いたと思われたのだろうか」
「……オレでも殴る」
それで顔にまで痣があるのか。カノンは頭を抱えた。
アイオロスのことは好きではないが、今一つ嫌いになれないのは、どう考えても兄の被害に遭っているのが毎回アイオロスの側だからであった。
「今からでもちゃんと謝って、もう1度祝い直して来い!もう二度とわざと負けたりはしないと!」
「いや、矢を受けたごときで負ける気はなかったが」
「おまえな…まて、それもちゃんと伝えてこい。あいつ絶対誤解している」
射手座への贖罪として、サガが己の誕生日にわざと射られ、勝ちを譲ったのだと。
滔々と弟に説明を受けたサガは、神妙な顔つきになりながらも、フッと笑顔を見せた。
「だがな、アイオロスが怒るところは滅多に見れないのだぞ。怒った彼も恰好良かった」
付き合ってもいないのに、下手をしたら惚気にしか聞こえない。
これは全然反省してないと判断して、弟は盛大に溜息をついた。
=================================
なんかゲームのゾディアックブレイブの新キャラに、神聖衣のアイオロスが登場したんですけど、サガに対してだけ威力の増す特攻持ってるんですね。
サガに対して攻撃力が増すのか(要因アイオロス側)、サガがダメージを深く受けるのか(要因サガ側)、どちらでも美味しすぎる!と思ってSS妄想してみましたが、サガが駄目タイプになってしまいました(>M<;)
いやでもアイオロスは本当に恰好いいので、サガが見惚れても仕方がない。
仕方がないんです!(二度目)
今日もぱちぱち有難うございます。毎日のエネルギー源です(>w<)
「おかえり兄さ…ってどうしたんだ、おい」
外出から帰って来たサガの顔には見事な青痣があり、秀麗な顔立ちゆえに悲惨さが際立っていた。良く見ると左腕上腕には真新しい包帯が巻かれている。止血はされているようだが、戦士であるカノンは一目で怪我の程度を見抜き、顔をしかめた。
サガは防御にも秀でている。相手の攻撃を無効化したり、逸らしたり、跳ね返したり、そもそも攻撃を当てることが難しい。傷をおうことなど滅多にないのだ。
「お前に傷を負わせるとは、大した奴だな。当然、仕留めたのだろうな?」
それでも、サガが負けたとは微塵も想定していないカノンである。
「いや…稽古ゆえ、仕留めるとかそういう事はしない」
「はあ!?」
そういえば今日は内勤の日程であったことを、今更ながらカノンは思い出した。相手が敵ではないのなら、何故そこまでの怪我になっているのだろうか。
ふと、カノンはある可能性に思い至り、眉間にしわを寄せる。
「おまえに恨みを持つ人間に、わざとやられたのか」
それならば、サガがわざと受けることはありえそうだ。そして私闘禁止の咎が相手に及ばぬよう、稽古を主張することも。
しかしサガは不思議そうな顔をしたあと、少し考えて微妙な返事をした。
「いや…わざとではないのだが…わざとになるのだろうか…恨まれても当然と思うが、そうでもないような…」
「ハッキリしないな!相手は誰だ」
「アイオロス」
「はああああ!?」
思わず声を荒げたカノンであった。
「休憩時間に彼と聖衣をまとって稽古をしたのだが、お互い結構のめりこんでしまって、アイオロスなど神聖衣化してしまったのだ」
「……それで?」
「途中、彼の矢がわたしの左上腕の、聖衣のない場所を狙ってきてな…それで、本当にアイオロスが矢をわたしに向けているのだと思ったら、嬉しくなってしまって、射手座の神聖衣はきれいだし、見惚れてつい避けそこねた…失敗した」
「バカか!?」
矢の狙いどころが判ったということは、サガの予測能力もあるが、アイオロスがわざとそうしたのだ。サガならば避けられると思って。
己の放った矢がサガを貫いたときの、アイオロスの顔が想像出来るようだ。
「アイオロスにも心配をかけてしまった…彼が駆け寄ってきたとき、そういえば彼の誕生日だったことを思い出して『おめでとう、アイオロス』と言ったら、何故か殴られて…戦闘で手を抜いたと思われたのだろうか」
「……オレでも殴る」
それで顔にまで痣があるのか。カノンは頭を抱えた。
アイオロスのことは好きではないが、今一つ嫌いになれないのは、どう考えても兄の被害に遭っているのが毎回アイオロスの側だからであった。
「今からでもちゃんと謝って、もう1度祝い直して来い!もう二度とわざと負けたりはしないと!」
「いや、矢を受けたごときで負ける気はなかったが」
「おまえな…まて、それもちゃんと伝えてこい。あいつ絶対誤解している」
射手座への贖罪として、サガが己の誕生日にわざと射られ、勝ちを譲ったのだと。
滔々と弟に説明を受けたサガは、神妙な顔つきになりながらも、フッと笑顔を見せた。
「だがな、アイオロスが怒るところは滅多に見れないのだぞ。怒った彼も恰好良かった」
付き合ってもいないのに、下手をしたら惚気にしか聞こえない。
これは全然反省してないと判断して、弟は盛大に溜息をついた。
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なんかゲームのゾディアックブレイブの新キャラに、神聖衣のアイオロスが登場したんですけど、サガに対してだけ威力の増す特攻持ってるんですね。
サガに対して攻撃力が増すのか(要因アイオロス側)、サガがダメージを深く受けるのか(要因サガ側)、どちらでも美味しすぎる!と思ってSS妄想してみましたが、サガが駄目タイプになってしまいました(>M<;)
いやでもアイオロスは本当に恰好いいので、サガが見惚れても仕方がない。
仕方がないんです!(二度目)
今日もぱちぱち有難うございます。毎日のエネルギー源です(>w<)