劇団四季のミュージカル・ウィ キッドを観て参りました。原作があり、それを元に新たなる解釈で話を作るという点ではオマージュが多く、同人誌的ストーリーで、私のようなオタに取っ付きやすい内容なのです。
以下、ネタバレもありますのでご注意下さい。
このお話では、オズの魔法使いにおける善の魔女と悪の魔女が、かつて同級生だったという設定です。善の魔女が「野心家で美しく人気者の強き偽善者」、悪の魔女が「純粋で自由な不器用者」となっているわけですが、どっちも強くて優しい人なんですよ。しかもお互いが大切な相手!
早速「白サガと黒サガだったら…」などと妄想してました。パンフの表紙からして黒サガに囁く白サガっぽいですし!
で、白サガが黒サガに「友達は大勢いたが、大切なのはお前だけ」とか言っちゃうと!
両方のサガから惚れられる王子はアイオロスです。アイオロスもサガが大好きです。白サガからいきなり知らないうちに婚約発表に持ち込まれても、黒サガから人外の姿に変えられてしまっても、その友情と愛は変わりませんよ!
ってそうするとロスが白サガ振ってロス×黒サガになるのかーΣ(゜◇゜)
オズは国内平定のために、物話す動物や黒サガを悪だとでっちあげ、仮想敵にします。でもって光の象徴としてのアイドルに白サガを置きます。
黒サガが誤解されているのが不満な白サガは、本当の事を話そうとするも、黒サガに「本当の事は言わないと約束しろ」と言われてしまう。何故って、本当のことを話したら今度は体制に協力してきた白サガが悪の象徴にされてしまうから。
開き直った白サガはそんな事は怖くありません。けれども、オズの国から仮想敵だけでなく国民の心のよりどころである光まで消えてしまったらどうなるでしょうか。白サガは「いつまでも綺麗なままでいて欲しい」という黒サガの言葉を受け入れます。
ラストで黒サガが、白サガに自分は死んだと思わせたままロスと去っていくのは、白サガを嘘つきにはしたくないからです。白サガに綺麗なままで居て欲しいからです。白サガはオズを追放し、光の象徴を演じたまま国を治めていく決意をします。善と優しさと強さを偽善という包装紙で隠して。
決して本当の事は言わない、でも嘘をつきながら嘘つきではない白のサガは、あれですよ、『ビートエックス』の神を全く信じていないにもかかわらず、他者の救いの為に神を説く神父フォウです。
…すいません、飛ばしすぎました。
愚昧な…仮想敵を作らないと不安で暮らしていけないような弱い民衆であっても、上段から非難したり裁いたりしない善の魔女が好きです。
そして、汐留のホテルに泊まったのですが、何故か宿泊部屋がホテル側の都合でランク上のデラックス角部屋に変更されており、ゴージャスな一夜を過ごせました!わーい!ここでも双子妄想を展開させました!