星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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よ…夜にお返事しますねと言っておいて朝になるのは仕様です…(ぺこぺこ)

そういえばNDで、弟を人質に取られたために冥界軍として働かざるを得なくなった水鏡先生を見て思ったのですが、冥王を相手にするということは、自身の死後の安寧を捨てるだけでなく、近親の死後をも盾にされるってことなんですよね。
大切な相手や家族を、死後拷問するぞって言われたら、大抵の人は心が折れるんじゃないでしょうか。

…っていうようなNDの経緯を経て、現聖域の聖闘士たちには家庭の臭いがないといいますか、聖闘士となる運命を持った子は、親に恵まれない運命も持たされたのかな…とか妄想しました。兄弟は大抵聖闘士同士か聖闘士候補。星華ちゃんは例外で。枷になる相手は少ない方がいいという、女神の背後の大いなる意思的なアレで。

もしも氷河が、死の世界にいるマーマを拷問するぞって脅かされたら、どうなるかなあ…とかふと思いました。
一般人を人質にするのは卑怯ですよね。こう、パンドラはそういう作戦が好きだなあ…手段は問わない!って、ある意味司令塔向きなのかもしれませんが(汗)

それにつけても、ND再開はまだですか(>◇<)
双子誕企画サイト様やピクシブなどで、皆様の愛溢れる双子作品が次々と公開されているのを拝見すると、テンションが超高まりますね(>▽<)やっぱり人様の双子はイイ…!

そんななか拙宅では、全然双子誕SSが間に合ってませんが、いつものごとく遅れ気味にのんびりと行かせて下さい(汗)
というわけで前回SSの続き
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シュラが双児宮を訪れると、中からは宮の主ではなく、キャンサーのデスマスクの気配がした。
今日はサガの誕生日ゆえに、デスマスクが立ち寄るのは判るのだが、肝心のサガは出かけているのだろうか。
守護宮の主がいないのに、許可無く他人が宮内へ居座ることはありえないので、デスマスクは留守番役でも頼まれたに違いない…そう思いかけ、黄金聖闘士の鋭敏な感覚が、サガの小宇宙がほんのわずかながら宮内にあることを察知する。
少し迷ったものの、シュラは双児宮へと足を踏み入れた。
「よう、シュラ」
先に気づいて声をかけて来たのはデスマスクだった。
シュラも挨拶を返そうとして、一瞬息が止まる。
なぜなら、デスマスクがソファーの上にふんぞりかえっているだけでなく、サガが彼へとまるで寄りかかるようにして腰を下ろし、目を閉ざしていたからだ。
シュラの視線に気づいたデスマスクが、ニヤリと笑う。
「お前ほんっとーに、サガのナイトだな」
「なんだと」
反駁しかけて、よくみればサガは眠っているのではなく、魂が抜けているのだと気づく。肉体の生命維持活動による僅かな小宇宙は残っているため、知覚の優れた者には、サガの不在が気づかれにくくなっているのだ。
「さっきまでは普通のイスに座ってたんだがな。魂のない間に身体がイスから落ちるとまずいだろ。だから安全なソファーに移動させたってわけ」
どうやら本当らしいので、シュラは持参した手土産をテーブルの上へ置いた。イベリコの生ハムとチーズだ。芸がないとは思うが、黒サガが好むので、スペイン近隣へ任務に出かけたおりには、必ず買って帰っている。
「何故サガがそんなことを」
「なんか、探し物があるみたいだぜ」
詳しくは聞いていねえと答える友人とは反対側に、サガを挟んで自分もソファーへ腰を下ろす。意識のないサガの面差しはとても整っていて、神の手による至高の彫刻を思わせる。
「言っておくがな、お前だから入れてやったんだぜ」
守護者の代理人としてのデスマスクが、ふんぞり返ったまま、天井を見ながら言う。
「お前かアフロディーテか、もしくはサガの弟のあいつでなけりゃ、サガがこんな無防備な姿を見せることを、許すはずがねえからな」
シュラは黙ってサガの髪に触れた。髪の色はシュラの手になじんだ黒ではなく、光の反射で青みがかる銀色だ。
「俺をナイトと言うが、お前こそよほど保護者のようだぞ」
言い返すと、デスマスクはニヤリと笑った。
「そのつもりだが、サガには言うなよ」
そう言う友の顔がどこか照れたような、得意そうな表情だったので、シュラも釣られて一緒に笑った。

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年中組とサガは同志であり、どこか家族のようでもあるといいなと思います。サガはサガで、ちゃんと後輩達の面倒を保護者のようにみてあげていますよ!

今日もぱちぱちありがとうございます(>▽<)コメント返信が遅れていて申し訳ありません。仕事後の夜にお返事させてくださいね!
ちらりとだけ、にこにこ生放送での星矢キャスト発表を覗いてみたのですが、何かプロデューサーの方が、今後も舞台で星矢を考えてる的なことをおっしゃってました。なんですとΣ(゜◇゜)

前回(スップの)が海界編だったので、冥界編の舞台化も考えたそうなのですが、ちょっと長すぎるため、短くまとまって人気もあった映画の黄金のりんご話が今回の舞台になったモヨウです。やはりその辺りは、私を含め皆様の予想どおりです。
し、しかしてその論法でいくと、次の舞台になる確率が高いのって、真紅の少年伝説じゃないのだろうか(ドキドキ)

あと、舞台では内面の葛藤も前面に押し出すっぽいお話もありました。これは舞台化なら当然の方向性かなとも思います。聖闘士の戦闘シーンを舞台で丁寧に再現するのは大変すぎますし、かっちょいい必殺技はキメのシーンで凝って下さればそれで…ネビュラチェーンなんかは、どう表現するんだろう。いろいろ楽しみです。

それはさておきデスマスクとサガ。
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魂にも色があって、誰一人として同じものはない。輝きにも差がある。
黄金聖闘士の魂はそりゃあキラキラしていて、宝石どころか、それこそ神話の星々のようだ。
なかでもサガの魂は俺を魅了する。光が強いだけじゃない、万華鏡のように移ろいゆく色彩は極上のオパールを思わせ、ときに毒々しいほどのピジョンブラッドにも変化する。カノンが近づくと影響を受けるのか、アクアマリンのごとく水色を帯びたりもする。白サガと呼ばれている時の色は、ほんの僅かな瑕疵すらない、極上のダイヤモンドのようだ。この輝きを見た後では、神の芸術品と呼ばれた彼の肉体ですら、宝石の保存箱にみえてしまう。

「いいか、引っこ抜くぜ?」
サガが頷くのを目にしたデスマスクは、そっと彼の魂を両手で掬い上げた。
死界ではヒト型をとる魂も、現世では基本的にヒトダマ状態だ。傷をつけないよう丁寧に身体から完全に抜き取ると、指の間でサガの魂がやわらかく身じろぐ。
肉体の方は目を閉ざしたまま動かない。誰かが遠目に見ても、椅子に座ったまま眠っているように見えることだろう。
「何でまたよりによって誕生日に、冥界へ降りたがるかねえ」
隣宮のよしみで、ふらりと祝いの言葉を述べに立ち寄ったデスマスクも、まさかサガから積尸気冥界波を乞われるとは思ってもみなかった。幾多の戦いを経て、既に黄金聖闘士はエイトセンシズまで小宇宙を高めることが出来るようになっている。みな、デスマスクに頼まなくても、自力で死界へいける筈だ。
だが、逆を言えばそれほどまでに高めた強大な小宇宙が、皆に察知されぬはずが無い。サガはおそらくそれを嫌ったのだった。デスマスクの技を使えば、小宇宙の弱い一般人でも簡単に魂だけとなって死界へ入ることが可能である。気取られにくくもなるだろう。
「じゃあ送りますケド、とっとと戻ってきて下さいよ。他の連中に気づかれたら、怒られるの俺なんですからね」
さっくり黄泉比良坂へ届けようとすると、またサガの魂がみじろいだ。
(ありがとう)
サガの意思が、小宇宙となって振動のように伝わってくる。
「しゃーない、冥界旅行が俺からの誕生日祝いってことにしときます」
そう返すと、両手の中にあったサガの魂が、笑ったかのように光を点滅させた。
たとえサガとどんなに近しい奴がいたとしても、例えばカノンですら、こんな風に彼の魂に触れることは出来ないし、許されないだろう。
そのことに少しだけ満足を覚えつつ、俺はサガの魂を黄泉比良坂へと押し出した。

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ちゃんとワインなんかも用意してあって、あとで渡すデスマスクですが。

双児宮の居住エリアで、ソファーに腰を掛けて本をめくっていたサガは、己のもとへ向かってくる何かを感じて顔をあげた。
それはかなりのスピードで近づいてくる。だが、攻撃的な意思は全く感じない。
サガは首をかしげながらそれを探った。大きさはそれほどでもない。矢のように飛来するそれは、優雅で品のある小宇宙に包まれていて、すぐに近しい同僚の顔を思い浮かばせた。
(アフロディーテが何かを飛ばしたのか?)
下宮からのものであれば警戒を怠らないが、上宮から、しかも相手がアフロディーテならば、害のあるものではないだろう。
大人しく待っていると、一輪のサーモンピンク色をした薔薇が、器用に柱の間を曲がりながら飛んできて、すとんとサガの膝の上に落ちた。そして、同時に魚座の後輩から小宇宙通信が入る。
『届いたでしょうか』
『ああ、綺麗な薔薇だな。これは何の実験だろう?』
『宮を越えての攻撃は、どのあたりまで可能かと思って、薔薇を飛ばしてみたのですが…やはり貴方のようにはいかないようだ』
かつてハーデスの走狗として蘇ったサガが、双児宮から教皇宮のカノンのもとまで、幾多もの宮を越えて攻撃をしかけたことを言っているに違いない。苦笑しながらサガは答える。
『指向性の攻撃エネルギーそのものであったわたしの技と違い、お前の薔薇はサイコキネシスと小宇宙で操っているのだろう。これほど離れては、ムウでもなければ黄金聖闘士を殺傷できるだけの物理力を付加するのは難しいぞ』
決してアフロディーテの技が弱いわけではない。属性の差異だ。
それに、物理的攻撃力としては低いかもしれないが、これが毒薔薇であったなら、数本も飛ばされれば通常の相手は知らぬうちに弱り、倒れる羽目になると思われる。
それ以前に、どうみてもアフロディーテは本気を出していない。
『まあ、その薔薇は名前からして、わたしの手に余る種類でしたので』
肩をすくめている様子が、アフロディーテの小宇宙を通じて目に見えるように伝わってくる。
『どのような名前なのだ?』
『カノン(花音)という品種です。扱いにくいので、貴方に差し上げます』
サガは目を丸くしてその薔薇を手にとった。
かなりの大輪で、顔を近づけると爽やかな香りが強く存在を主張する。
最初からこれを自分に届けることが目的だったのだろうに、アフロディーテは時折このように天邪鬼なやりかたをした。それもサガに対してだけ。
長年付き合ってきたサガは、それがアフロディーテが自分にのみ見せてくれる懐き方だと知っていたので、穏やかに微笑んだ。
『…ありがとう、大切にする』
『それはそれで少し腹が立ちますが』
『お前の贈り物だからだよ』
心からのサガのいらえを聞いたアフロディーテは、しばし無言になったあと、誕生日おめでとうございますとサガへ伝えた。

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アフロからサガへ。
サガとアフロディーテの組合せは美しくてホント目の保養だと思います。
普段はカノンに対してぞんざいなように見えるアフロディーテですが、サガにとって何が大切なのかはちゃんと理解してる良く出来た後輩さんです。

サガ&カノンハッピーバースデー!
昨晩は眠気に負けてすっかり寝てしまいましたが(…)今日中には何か書く!
そんなわけで先に拍手ご返信をば…遅くなりました(ぺこぺこ)
 

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