でも無意識では羨ましいよね、デフテロスはいいこだから!
デフちーは兄に対してかなり強度の色眼鏡をかけておりますが、アスぷーも弟に結構な色眼鏡をかけているといいと思います。
テンマと出会い、彼が一時的にデフテロスの弟子となっていた事を知ると、「そうか、だがあれは優しいからな。修行も甘くて物足りなかったのではないか?」などと素で尋ねるアスプロス。テンマが内心で突っ込みまくりですよ。
確かにデフテロスは優しいけれど、それが表面に見える形として現れるのはお兄さんに対してだけですよ!
それはさておき、ひさびさに星矢vサガのお話の続きを書きました。午前中にこっそりアップしてこまこま細部をなおしていたのですが、中途半端なところで終わってしまい自分的欲求不満中です。すらすら長編を書ける方々は神ですか…?
デフテロスに押しかけ弟子入りしたテンマですが、そもそもテンマにカノン島行きを勧めたデジェルは、何の根拠があって勧めたのでしょうか…
と考えてみたところ、デフテロスが黄金聖闘士の中で1番暇そうだったからなのではないかと思う次第(・ω・)
自我磨きに勤しんでるだけで、あんまり聖戦の任務に参加しないデフちーの立場を内外に納得させる為に、セージあたりは「奴は聖闘士用レベルアップ指南者ということにでもしておこう」という神の一手先を読むような適当な配慮で、デフちーに許可も取らず時々勝手にタルんでる聖闘士をカノン島に送り出してそうな印象があるんですが、知の聖闘士デジェルも同じく適当な深謀遠慮ゆえのことに違いない。
そんな暇そうなデフちーが、俄然やる気を出して「時期が来た」「待っていた」と聖衣を纏ったのは、空に現れた星の魔宮の門が開いた時だったんですよね。それはやはりブラコン嗅覚により、兄が魔宮の守護者となって現世に現れたことを感じ取ったタイミングってことでなのでしょう。
兄が復活したということは、敵にまわることとイコールということで、とても苦しいことですが、それ以上にもう一度会える嬉しさもあったに違いない。このときのデフの心情や、星矢のほうでの冥衣を着たサガに双児宮で遠隔対面したカノンの気持ちを想像すると、廻し車を急速回転させながら走り続けるハムスターになれそうな気がします。
冥界編でのサガのように『何故敵側にいるのかわからない、本心は違うのではないか…』と思わせる状況であれば、拳を向けたくないと弟も願うでしょうが、アスぷーのように自ら冥界側に身をおいたと判りきっている場合「ふたたび愛した兄と全力で戦い、そしてまた殺すことが出来る」とゾクゾク歓喜が来そうな気もするんですよ。
でもデフちーは、そういう『勝ってお前を超える・殺して手に入れる』というような方面に行かずに、あくまで兄が元の光を取り戻すことを望むのです。その愛の深さが底なしで怖くもあり凄まじくもあり可愛いくもあるという、まあ一言でいえばデフちーは妖精だってことですね。アスぷーも妖精なんですけどね。
課題をこなせなければ殺して食らうぞと脅かされ続けたテンマが、デフテロスから「この俺が唯一食われても良いと思う相手よ」と兄アスプロスについて聞かされたりして「この鬼にそこまで言わせる兄はどんだけ凶悪なんだ?」とか遠い目になってればいいよ!
テンマは普通に食われる=食人のイメージで聞いてるけど、何気にデフテロスの兄への大カミングアウトだったりするよ!
カノン島をテンマが鎮めた時、「鬼が一喝して止めたのは力じゃない」と、小宇宙による一体化の感覚を理解したわけですが、デフテロスは同じ要領で聖衣やお兄さんと一体化出来るってわけですね!なんかクラダルマ(性教団漫画)みたいな状況になりそうだ。
本誌のほうで、このあとテンマとアスプロスはどう出会うのかわくわくですよ。出会わない場合は妄想で補完するのでモーマンタイ。きらきらバージョンアスプーと会うのか、あの性格悪い女王様バージョンで会うのか、はたまたデフちー復活となるのか今年も踊らされまくりです。
カノンがデフちーの兄ラブっぷりを見たら、もう恥ずかしくて余計サガに対してツンデレになりそうなんですが、それ以上に無意識に羨ましくなっていたりすると良いですね。
今日もぱちぱち有難う御座います(>▽<)日々の妄想の源です!
そして、双子でいつものLC&原作&小宇宙スペシャル設定ミックス。
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「乙女座は、今までの聖戦の記憶を伝承しているそうだな」
珍しく執務がらみでサガを尋ねてきたシャカへ、ソファーで寝転がったままのカノンが尋ねた。
「ふむ、伝承というほどのものでもないが、各時代の乙女座が目にしたものならば、私がその記憶を具現化することは出来る」
シャカはといえば、出された日本茶をすすりながら(このお茶は星矢の日本土産だ)、カノンの話に付き合っている。
乙女座の作り出す幻覚空間は双子座をも凌ぐ。普段は視覚をみずから閉ざしている彼だが、五感についてはエキスパートなのだ。その技に捉えられた敵は、結界内の空間を現実のものとして受け止める事となる。
そんな能力を持つ乙女座は記録の伝承にうってつけと言えた。何せ、あるがままを映像化して伝えることが出来るのだ。
「へえ、じゃあ前聖戦なんかの記憶もあるわけか」
「私自身の記憶としてではないがな。そういえば前聖戦の双子座もやはり双子であったよ」
シャカは訥々と話す。丁度そこへサガが部屋へ戻ってきて、シャカへと書類の束を渡した。
「遅くなったな、これが例の資料だ。弟と何の話をしていたのだろう?」
「君たちの先人の話だ」
首を傾げるサガへ、カノンが付け加える。
「サガ、前の双子座も双子だったらしいぞ」
「それは奇遇だ。一体どのような双子であったのだろうな」
それを聞いたシャカは手を掲げた。手の先の空間にふわりと円形の風景が浮かぶ。見えてきたのはサガとカノンに良く似た二人であった。ただし一人は肌が浅黒い。
「彼らは互いに殺しあった」
突然告げられた内容に、双子は目を見開く。
「だが互いに命を与え合いもした」
シャカの言葉は事実であるようなのだが、その意味がサガとカノンには良く判らない。
浮かんでいる映像のなかで、二人は仲良く肩を並べていて、とても殺しあったようには見えなかった。
重くなりかけた空気を破るように、カノンが明るく尋ねる。
「で、どっちが兄でどっちが弟なんだ?」
「肌の色の濃いほうが弟だ」
本物にしか見えぬ映像のなかで、弟と言われたほうが兄に手を差し出している。兄のほうは躊躇いながらもその手を掴んだ。微笑ましい光景にサガとカノンの顔も綻ぶ。しかし、兄の方は掴んだ手を引き寄せたかと思うと、そのまま床へと弟の身体を押し付け、頭を踏んづけた。
「……」
「……」
これから血で血を洗うような喧嘩が始まるのかと、ドキドキしながらカノンとサガが見つめていたが、どうも様子がおかしい。頭を踏まれているというのに、弟の側の怒りがあまりみえないのだ。
「ああ、安心するが良い。あれは彼らのコミニュケーションだ」
冷静に解説するシャカへ、思わず突っ込むサガとカノンだった。
「そんな馬鹿な!」
「あんなコミニュケーションがあるか!!!」
しかし、突っ込む間にも、過去の双子座はいっそう兄弟にあるまじき距離感になっていく。場所を寝台へと移したのを見て、カノンとサガは慌てた。
「も、もう充分だ、ありがとうシャカ!」
「何だねサガ、このあとが凄いというのに」
「いや、サガの言うとおり充分だったぞ、過去は過去、今は今だ!」
「そのとおりだなカノン!」
こういうときだけ無駄に息のあう二人だった。
シャカが去っていったあとの夕飯時間も、何となく気まずくて二人はずっと無言だった。
「なあサガ、映像化できるのは前聖戦の乙女座が直接見たものだけとか言っていなかったか…?」
「わたしに聞くなカノン…」
唯一交わしたこんな会話のあと、二人は映像を思い出して、互いに気づかれぬよう視線を逸らしながら顔を赤らめた。
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人様のLC双子のアレなお話を読みたいです(>ω<)
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海皇による招集がかかったのは、まだ陽も昇らぬ早朝の薄暗い時刻だ。
珍しく南大西洋の柱へ降臨したらしく、スキュラのイオが慌しく伝令を飛ばしてきた。残りの七将軍がポセイドン神殿に集うと、何故かそこには食事用のテーブルセッティングをされた長机が置かれている。
「朝食会議か?」
「それほどに緊急を要する内容なのかもしれんぞ」
バイアンとカーサが言葉を交わすなか、カノンはとりあえず将軍たちを席へつかせた。
皆が椅子に座るとすぐに玉座の奥からジュリアンの身体を借りたポセイドンが姿を見せる。そして、椅子から降りて膝を付こうとする一同を片手で制した。
「そのままで構わぬ。この度そなたたちを呼んだのは、皆で朝餉を囲むことが目的よ」
「…そんな下らんことで朝から…」
カノンがぼそりと突っ込むも、ポセイドンはそ知らぬ顔でニコリと続けた。
「先日、日本育ちのアテナより七草粥という風習について耳にした。無病息災を祈り、七種のホルタ(野草)をリゾットに混ぜて朝に食すらしい…アテナは自ら摘んで聖闘士たちに振舞うのだと自慢しおってな」
七将軍たちは顔を見合わせた。それは自慢ではなく単なる世間話の気がするのだが、ポセイドンには配下との仲の良さを見せ付けられたように感じたのかもしれない。
女神に対抗して自分も…ということなのだろう。
だが、暴力沙汰で角を突き合わせるよりも平和なことだ。クリシュナが真面目な顔で尋ねる。
「では今からその七草粥とやらを?」
「ああ、だがスキュラに話したところ、そのままホルタを混ぜてもアテナの真似に過ぎんというのだ。海界でするからには、海のものを食すべきだと申してな」
「海のものというが…まさか海の草を食すと?」
カノンが怪訝な顔をしている。ソレントも口は挟まぬものの、やはり首をかしげている。ヨーロッパでは海草を食べる習慣がないのだ。
ポセイドンは頷き、両手を広げた。そこに現れたのは平笊に乗せられた見慣れぬ海草の数々だ。ワカメや昆布などの一般的なものから、見たこともない怪しい形状のものまで様々である。
「わたしもギリシア育ちゆえ、海草を口にする機会もなかったが、考えてみれば支配する界のものを活用せぬのもおかしなこと。幸い海神として食用となる海草は判別できる」
丁度そのとき、イオが全員分の皿を運んできた。白いリゾットに赤や緑の海草の細切れが混じっているのが見える。
「調理はイオとテティスに任せたが、七種の海草は私が摘んできたのだ」
それこそ自慢げに話すポセイドンをみて、七将軍はこっそり女神に感謝した。女神や聖闘士たちに関わる事で、ポセイドンは人に親しんでいく。俗に染まるのはいただけないが、寝てばかりいて人や世界への興味を失っていく神を見るのも寂しいのだ。
ポセイドンはカノンの隣へと座り、己の海龍の顔を覗き込む。
「下らぬ用件で朝から呼び出してすまんな?」
悪戯っぽい目つきで言っているところをみると、本当にすまないなどとは思っていないのが一目瞭然だった。カノンが渋い顔で答える。
「…申し訳ない。貴方が手ずから用意した食事なら、下らなくはない」
「ほう、素直ではないか」
「調理まで貴方がなさるのならば心配であったが、テティスとイオならば問題もなかろう」
「私に料理が出来ぬかのごとき言い草だな」
「出来るのか?」
「私と共に夜を越してみれば、翌朝の食事どきに判るであろうよ」
「何があろうとお断りする」
朝からじゃれあっているようにしか見えない海神と海龍のことは放って置いて、残りの海将軍たちは黙々と海草リゾットを口へ運ぶ。
それは意外と美味しくて、育ち盛りの彼らはお世辞ではなく皆お代わりを頼みポセイドンを満足させた。
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ヨーロッパでは海草を食わないそうですね。だからヨウ素が足りなくて、塩もヨウ素入りのものを売っているとか。じゃあ海草食ってそうな海将軍はどなた様!と出身地を見て、初めてイオがサン・フェリクス島出身と知りました。
観光とイセエビ漁で暮らしてるような、陸で採れる野菜も少なそうな火山島出身なら海草もきっと食うよね!…と勝手に決めつけてイオが調理係です。
カノンがたらふく食わされて聖域に戻ると、そっちでもサガとアイオロスの採ってきた野草のおかゆを夕飯にされてる罠。二人は七草粥が朝食行事だと知らないから…!
以下今週のロストキャンバス感想です。