一泊ですが友達と小旅行におでかけです(^-^)
わーい!美術館いくぞー!お祭りみるぞー!
…帰ってきたら原稿描くぞ…締め切り遅れたらごめんなさい(ぺこぺこ)
そしてまた昨日のSSの続きナリ。
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水泳勝負に負けたままのサガは、まだアイオロスに対して静かな闘争心を燃やしていた。そんなサガの横で、カノンが行儀悪くソファーへ横になりながら雑誌をめくっている。
サガはカノンへ話しかけた。
「アイオロスに遠泳で負けたのだ」
「ふんふん」
「体力的にはむしろ私に分があると思うのに」
「ふんふん」
「彼より筋肉が重くて水に沈む分、余計に力を使うという事だろうか。体重も私のほうがあるしな…」
「ふんふん」
「水競技で彼に挑みたいのだが、何が良いだろうか…聞いているのかカノン」
「ふんふん、シンクロナイズドスイミングとかでいいんじゃね?」
「誰と何をシンクロナイズするのだ。第一それでは芸術点で私のほうが有利になってしまう」
「何が有利だ。そもそも誰が判定するんだよ」
「そのあたりの聖闘士に頼んで」
「やめろよどんな拷問セクハラだよ。誰も見たくないだろそれ」
「失礼な。私の裸は芸術だともう一人の私も言っていたぞ」
「しかも裸でやるつもりだったのかよ!」
ようやく雑誌から顔をあげたカノンを、サガがむっとした顔で見下ろしている。おそらく構って欲しくてわざと突っ込み待ち発言をしていたのだろう。サガにしては珍しい誘い受だ。
「お前がシンクロナイズドスイミングでやれと言ったのだ」
「…悪かったよ、真面目に聞かなくて」
カノンは身体を起こした。それによって空いた面積へ、サガも腰を下ろす。
「サガ。水泳でもお前は勝てると思うぞ」
「しかし髪が…」
「そんなものは三つ編にでもすればいいのさ。少なくともオレなら勝てる」
「そうか?」
「海将軍筆頭を舐めないでもらおうか。水泳は得意分野だ。遠泳のコツは波のクセを掴み、その力を利用すること。訓練すればお前も伸びる」
「カノン…」
「まあ試しにオレがアイオロスと勝負するから、それ見て参考にしろ」
その後カノンは本当にアイオロスへ勝負を挑み、勝利を得た。
アイオロスはさして悔しそうでもなく、さっぱりしたものだ。
「オレがサガに勝って、カノンがオレに勝ったってことは、カノンが1番上ってことだね」
しかし、その何気ない一言によって、サガの競争魂はカノンに向けられることになる。サガの視線がカノンにだけ向けられるのは、アイオロスも悔しい。
二人から毎日のように勝負を持ちかけられることになったカノンは、もうアイオロスとサガの勝負事に口を挟むのは止めようと決意した。
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パチパチ有難う御座います(>▽<)お返事は旅行後にさせて下さいね!
元気をいっぱい頂きました。
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早朝、空の白み始めたころに人馬宮を訪れたのは、珍しくも白サガと呼ばれる方のサガだった。
大抵の場合、表に出てくるのは人格統合されたサガもしくは黒サガであったので、希少な機会とアイオロスは素直に喜んだ。
しかし、サガの方はいつものような柔和な面持ちではない。
どこか鋭い視線に本気が伺える。
サガはおもむろに口を開いた。
「アレの代わりに、私と再戦願おうか」
「ええっ?」
そう言われてアイオロスは昨日の出来事を思い出した。
ひょんなことから南の孤島で黒サガと遠泳勝負をする羽目になり、自分が勝利したことを。
勝敗をわける原因となった長髪を黒サガが切ると言い出して、それを止めるのにとても苦労したのだった。
サガは基本的に負けず嫌いだ。それはどのサガであれ変わらない。
黒サガの時にはそれが闘争心や野心となって表れ、白サガの時には向上心や克己心となって表れるだけだ。
半身のこととはいえ、己が負けたことで白サガのスイッチも入ってしまったのだろう。
「でも、その髪では平等な競争にならないから、遠泳勝負は無しにしようって、昨日話したよね」
「身体の条件など言訳にならぬ。しかし、アレとお前が既に話をつけた内容を蒸し返すつもりはない。遠泳以外の水勝負で決着をつけさせてもらう。無論、髪がハンデとならぬものでな」
「…たとえば」
「潜水ではどうだ」
アイオロスは考え込んだ。
種目がどうあれ負けるつもりは無いが、潜水を競うというのはとても危険な事なのである。そしてサガは本気だ。限界を超えても、勝つまでは水面に上がろうとしない彼の姿が目に浮かぶようだ。第三の判定者もなく、医者がいるわけでもない南の島での勝負は、安全面に問題がありすぎる。
サガもそれくらい判っているだろうに。
(昔からサガは、勝負事になると無茶をするところがあった)
アイオロスは苦笑した。
しかし、アイオロスも判っていなかった。サガがそこまで勝敗にこだわるのは、アイオロスに対してだけだという事を。
少し考えた後、アイオロスは頷いた。
「いいよ。その代わり、無理をしてどちらかが溺れたときには、もう片方が口移しの人工呼吸で助けること」
アイオロスは真面目に言ったのに、潜水勝負は中止になった。
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自分の代わりにアイオロスと戦うと言い出した白サガをみたら、黒サガは何気に凄く喜ぶかもしれないなと思いました。
サガにとってアイオロスはやっぱり特別な相手なのです。
拍手ありがとうございました!創作とやる気の源です。
そんなわけ(1つ前ブログ参照)で海ロスサガ
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「あれっ?」
アイオロスは振り返って頓狂な声を上げた。
カノンが留守の朝方を狙い、双児宮に押しかけて半ば強引にサガの手を掴んだままテレポートしたものの、転移先で落ち着いてみれば、いつのまにか手の先にいたのは黒髪のサガ。
黒サガは、常のごとく挑戦的な瞳でアイオロスを睨んでいる。
「このような人気のない場所へ連れ出すということは、ようやく雌雄を決する気になったのだな」
ここは南海の孤島。白い砂浜が湾をつくり、海はエメラルドのごとく煌いている。誰もいない空間に、立つのはアイオロスと黒サガだけ。
デートのつもりで連れ出したサガの変容にもめげないのが、アイオロスの大人物たる所以だ。黒サガ相手にも予定を変更することなく話しかける。
「ええと…この美しい風景を見て、何か思うところはない?」
「海だな」
「ああ」
「水泳勝負ということか」
「……ええと」
「拳を使わなければ、私闘禁止の掟に触れぬ。そういうことであろう」
「………。むこうの小島まで遠泳競争しよっか」
「受けてたつぞ、サジタリアス」
しかし、恋愛の機敏に無縁の黒サガはその上をいった。
その後、遠泳勝負には勝ったものの(サガは長い髪のぶん水の抵抗が多かった)、そのことは一層黒サガの競争心を煽ることとなる。
「髪を切ってくるゆえ、また明日もう1度勝負しろ」
そんな事を言い出した黒サガに、アイオロスは一生懸命思いとどまるよう説得せねばならなくなるのだった。
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でもアイオロスはこんなんでも「デートした!」と言い張る。
白サガも黒サガに「お前ばかりアイオロスと(デートして)…」とか言い出す。
黒サガとはいえ自分が負けたのが何気に悔しくて、一緒に水泳競争に燃え出す白サガもいいかも…
蒸し暑い日が続きますが、アイオロスとサガあたりをイチャイチャさせて、いっそう暑苦しさを味わいたいこの頃です。ああ想像するだけで幸せだけれども暑苦しい(>ω<;)
南海の孤島の砂浜で、水遊びでもさせれば多少は涼しげなのかな。
例えば、カノン&瞬+サガ&星矢で上記のシチュエーションの場合、とても爽やかでほのぼの風景になるんです。水際を元気に遊ぶ星矢と瞬。そこへカノンが加わったりして、サガもそれをにこにこ見守りながら時折波に戯れると。瞬が綺麗な貝殻をみつけてカノンに持ってきてくれたりね!カノンはそれを見て「それは海からの贈り物だ。お前は海神に気に入られたようだな」みたいに言うわけですよ。星矢はサガに水鉄砲をかけたりして、サガも久しぶりに童心に返ってやりかえしたり。心の底から和みます。
これがラダ&カノン+サガ&アイオロスだった場合どうですか。一気に暑苦しさ倍増ですよ。そこがまた良いのですが、あんまり暑苦しいと脱がせたくなります。あっ、脱がせたところを想像してみたら、もっと暑苦しくなった(>△<)今のなし!
拙宅捏造設定の1つに、カノンが小規模ながら雲を沸かせ雷・雨を出せる(海龍の能力として)というものがあるのですが、全然使いどころがなくてお蔵入りになっているのです(何の為の捏造…)。
しかし、海シーズンは海水浴の後、彼の能力をシャワー代わりにすればいいと思いました。映像的にはドラえもんの道具のラジコン雨雲のごとく!
夜のしっとりとした時間になれば、ロスサガ&ラダカノの組み合せの株が上昇です。ここでラダサガ&ロスカノもいいなと思ってしまうのが、私の節操ないところ。
同じ組み合わせでカノサガカノでもいいんですが、そうすると残りがロスラダになるというカオス。それもありかな。いや無理に順列組み合わせにする必要は無いのか。暑いと思考回路がぐだぐだです。
聖域では10歳くらいでもう一人前扱いですよね。シュラのように討伐を命じられたり、弟子を持ったり。修行中の子供たちはもっと幼いわけです。
今週のチャンピオンで、幼かったサーシャがシジフォスに聖域に連れられてきて、単なる人間の女の子から女神にならざるをえない場面で、本当は泣いていたにも関わらず「私が女神として地上を守れば皆が幸せになる・そしたら私もしあわせ」と笑顔を見せる場面があります。
そして、それを見たシジフォスは「巨大な神としての運命からこの少女を守りたい」「聖闘士とは違う気持ちとして」という想いを持つのです。
射手座(聖闘士)として女神を守護するのとは別に、シジフォス(人間)としてサーシャを守りたいという感情が沸いた場面です。
これが「聖闘士とは違う気持ち」「忠誠以上の気持ち」ってことなのだと思いますが、もしそれが父性的慈愛であると仮定すると、本来それは教皇や教皇候補的立場のものであれば、聖域全ての幼い子供達に等しく向けられねばならない感情でもあると思います。
サーシャと同様に幼い子供達が、地上を守る為に日々死と隣り合わせの修行を重ねているのですから。
中には自分の意思ではなく連れてこられた子も多いでしょう。むしろそういう子供達にこそ愛が注がれるよう、教皇は聖域全員の父であらねばならない。目が行き届かぬ子供達には、年長者や師匠が家族同様のものを与える、そういう関係が前提にあるから聖域の闘士たちは「魂の兄弟」のような精神の結びつきを持っているのだと思うのです。
女神の背負う物がもっとも重いとはいえ、他人の幸福のために闘う事を選び、他人のために笑顔でいる聖域の子供は、恐らくサーシャだけではない。例えば彼が弟子にしたレグルスだって、シジフォスが拾ってきて戦う運命の中に置いた子です。レグルスはまだ天分の才がありますが、戦う力の劣る一般の子供たちのほうは更に大変です。戦いに到る前に聖域の修行で死ぬ可能性も高いのですから。
なのに、そんなあまたの子供達を差し置いて、サーシャにだけ『他人の幸せを自分の幸せというから特別な感情が沸いた』というのでは、結局「女神となる子だから」という理由にたどり着いてしまいます。
でも、シジフォスの感情は「女神だから」ではなく「サーシャだから」という方向性だと思うんですよね。
今までのエピソードを読んだ限りでは、レグルスとサーシャに対するシジフォスの「家族愛」は、あきらかに別種のものです。レグルスに対しては完全なる家族愛(&師弟愛)と言って良いと思います。
そう考えると、シジフォスの思いは父性的・慈愛的なものではあるとはいえ、恋愛的な感情に発展する可能性を秘めた「忠誠以上の感情」なのではないかなあと思うのでした。
…というか、まだその方が納得がいくといいますか…(こそ)
将来の恋愛的感情が混じっていたのならしょうがない。それは理屈ではどうにもならない感情ですから。でも、家族愛・父性愛しかないというのなら、夢界において、家族から引き離したサーシャのことでだけ自らを攻め続けた彼の場面を読み返すたびに「じゃあ聖域に連れてこられた他の幼い子供達やそのシステムについては何も考えてこなかったの?何故サーシャの時だけが特別扱いなの?自分が関わったから?あれだけの男が、自分とサーシャの関係のことしか考えていないのか?」と思ってしまうのです。でもシジフォスはもっと大きく周囲を見ている人だと思うんです。女神のことも聖域のことも守る盾、それがシジフォスという人間であってほしいのです。
うう、読み返すとかなり勝手な理想を押し付けた発言になってますね…(汗)
ちなみに拙宅サガですと、同じ聖域の子供の状況を見ても、白サガは「子供達は出来る限り愛情をうけるべき」的理論で、黒サガは「子供は戦力であり、家族的愛情で集団の結束を固めるのはカルトでも常道」という理屈で子供を大切に扱います。内面が正反対でもやってる事は同じになるという良い見本です。
というような、中ニ病的世界観と腐女子妄想でお話をいつも考えているんですが、つい自分の欲望に負けて腐女子割合のほうを高めてしまいます。
MY勝手基準ですと、平凡な日常の人間を書きたいと思い始めたら高ニ病。中高成分がこなれて熟成したのが大学生レベル。
せめて高ニレベルになりたい。
人様の土台のしっかりしたお話を拝読すると、とみにそう思います。
今日もパチパチありがとうございます。日々の活力源です!