星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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バレンタイン直後に身内の不幸があったためばたばたしておりました。昨日隣県でお葬式だったのですが、今日の朝外を見たら雪が降り出してなんだかしんみりしています。昨日まであんなに暖かかったのに。

バレンタイン話はもう時期関係なく後日書きます(>M<)
昨日通販した御本が沢山届いていてそれが心の癒しでした!かおるさんお手紙夜にでもお返事させてくださいねー!

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双生児は忌み子だという。不吉の証だという。
「そんなのは下らない俗説だって思っていたさ」
カノンが吐き捨てるように言う。
「片方が影扱いだろうが、聖衣が一つしか無かろうが関係ない、オレ達は好きに生きていく。そう思っていたのに」
言いながらサガに眼差しをむけた。いつも強くて揺らぐことのないその視線が、まっすぐに私を貫く。しかし、どこかカノンは泣きそうに見えた。
「私たちが二人で俗説など覆してしまえばいい。二人で幸福になれば」
「どうやって?」
泣きそうな、怒ったような顔のまま、カノンは口元を歪ませて笑った。
「私が教皇になって、ジェミニの聖衣はお前が」
そう言うとカノンははっきりと笑い出した。
「は、ははは、そんなんじゃねえよ。判っているんだろうサガ、オレの言う意味が」
笑いながら私の肩を掴む。
「オレ達は双子だから、半身だから、愛し合ったらいけないんだろう?オレがお前に愛を囁くのはいけないことなんだろう?だったらオレ達が双子として生まれてきたこと自体が呪いだ。オレ達は愛を禁じられて生まれてきた」
「…やめろ、カノン」
ああ、とうとう言葉にしてしまった。私は両手で耳をふさぐ。
けれども、こぼれた水はもう盆に戻すことは出来ない。
「愛を囁けないのならば、オレは別のものをお前に囁こう。お前をそれで満たしてやる。お前がオレと同じになるまで」
それはいけないことなのだ。
そう口にする事がどうしても出来ず、私はただ耳を塞ぎ続けた。

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