星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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先日、やっぱり自宅に金木犀のあるご近所さんの車が、雨の夜の間に散った金木犀の花で凄いことになってました。全部張り付いてる…!しかして、子供の頃にみた、炎天下の田んぼの脇に留めてあった車に飛びついたミニかえる達が、全部車の熱で即席かえる焼きになって張り付いてた奴より掃除は楽そうだと思いました(>ω<;)

それはさておきいつものロスサガ。
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金木犀のふわりと甘い香りにとろけるようにして、サガの小宇宙がひそやかに漂っている。
最初は満開の花に惹かれてやってきたアイオロスだったが、そのことに気づいたあとは友の小宇宙を辿った。
茂みの奥を覗き込むと、樹を背にして腰を下ろしている本人と目が合う。
「ごめん、起こしてしまったね」
「…なぜ、眠っていたと?」
一瞬の間のあと、サガが怪訝そうに問い返す。
「だって、ほら。君の身体中に、花が散っている」
そう答えると、サガは己の身体を見回し、その通りであることに気づいて、バツの悪そうな顔をした。
サガは他人の前で眠らない。そしてその事を周囲にさとらせないようにしている。アイオロスも聖戦後に気づいたひとりであった。
寝ているときに髪の色が変わるとまずいからみたいですよ…と教えてくれたのはシュラだ。なら、もう隠す必要はないんじゃないかなあとアイオロスなどは思うのだが、そう単純にすむ話でもないらしい。
「隣、いいかな?」
まっすぐに見詰め返してくるサガの無言を肯定と受け止め、アイオロスは横に腰を下ろした。肩が触れ合わぬよう、計算してわずかに空間をあける。
息を深く吸い込むと、空気まで甘かった。
リラックスするとともに、アイオロスの小宇宙ものびやかに空間へ広がっていく。金木犀の香りのなかに、サガの小宇宙とアイオロスの小宇宙が交じり合う。
サガは黙ったまま、空を見上げている。
髪に幾つもこぼれ落ちていた金木犀の花をアイオロスが指先で払うと、入れ違いにまたサガの頭へ金色の小さな花が降って来た。
「きりが無いな」
諦めて指を引いたら、初めてサガが笑った。
(こんな風にも笑う男だったのだなあ)
抱きしめたい衝動を押し殺して、アイオロスはサガと共に空を見上げた。

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今日もぱちぱちありがとうございます!すすす、すみません朝の時間配分を間違えてコメント返信を書く時間が(>△<)仕事から帰りましたら書かせてください。また書く書く詐欺に…(ぺこぺこ)
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