星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
昨日はお休みだった筈なのに、突然出勤となってあわあわしておりました。
それに引き換え、帰省してきた弟たちはずっと寝正月のモヨウ。
週休二日のくせに年末年始も休みがあるとかどういうこと。一般企業はいいなあ…!(>△<)
そんなせわしない通勤タイムに電車内で読んだ本の中に、有島武郎の実弟でもある小説家の里見弴のペンネームの由来についての逸話が書かれておりまして、苗字は電話帳を広げて指をたてたところにあったものにしたと答えた里見氏へ、記者が「では弴のほうは」と尋ねたところ「指でトンと突いたのさ」と答えたとのこと。
弴(とん)とトンをかけたシャレなんですが、私の脳裏にはアスプロスと杳馬の例のシーンしか浮かばず、電車の中でニヤけそうなのを頑張って堪えたという平和な朝ですよ。
そんなわけで拍手御礼が遅れてしまいましたすみません(汗)
その前に今日もLC双子!miy様さっそく風呂ネタです。
=============================
カノン島で一緒に住むこととなった双子だが、デフテロスが暮らしていた小屋には風呂などない。
だがアスプロスは気にしなかった。聖域でも沐浴の設備を持てるのは女神や教皇、そして黄金聖闘士などの上級ランクの者たちだけであり、通常は何箇所かに設置された集団用の大浴場を利用していたのだ。
デフテロスがここで修行をするにあたり、個人風呂を持つような贅沢は必要なかったろう。あったところで、入浴分の水を汲み、火を焚いて湯とする労力と時間が勿体無い。水道も敷かれていない奥地に建つ小屋だ。鍛錬が目的であるのならば、住まいは雨露をしのげて、寝食が可能であればそれで良い。
アスプロスが風呂の無いことを気にしない理由はもう1つあった。それはここが火山島であるということだ。火口にほどちかいこの地帯には、温泉がいくつもある筈なのである。
もし万が一、適当な温泉がなくとも、噴火口傍には自然のサウナが存在する。おそらくデフテロスはそれらを利用していたに違いない。風呂などなくとも身体を清めるのに不自由はしないだろう。
そんなわけで暢気に構えていると、案の定、二日目の夜になって弟の誘いがあった。
「兄さん、風呂に行かないか」
「ほう、露天風呂か?」
「いや、洞窟内だが…」
洞窟風呂もそれはそれで良いものだとアスプロスは思った。どちらにせよ、一日の汗は流したいし、断る理由など無い。二つ返事で了承すると、デフテロスは片手に着替えの衣類を持ち、片手でアスプロスの手を取り歩き始めた。アスプロスも戸惑うことなく握り返して付いていく。ひと目のない場所で弟と手を繋ぐ事程度は、もうすっかり慣(らさ)れているアスプロスだ。
しばらく行くと、もうもうと噴煙の湧き上がる洞窟が見えてきた。穴の中へ入ると一気に温度が高まる。
「もしや、蒸気風呂か?」
アスプロスが尋ねるも、デフテロスは首を横に振る。
「いや、ちゃんと浸かる風呂だ」
しかし行けども温泉の現れる気配は無い。
とうとう二人は溶岩の流動する灼熱のエリアまで辿りついた。
流石にアスプロスがあたりを見回したものの、デフテロスの方は気にせずそのまま進んでいく。
「デフテロスよ、風呂は…?」
「すぐ目の前にあるだろう」
服を脱ぎもせず溶岩の中に入っていく弟を見て、アスプロスは目が点になった。
「これに浸かるのか?」
「埃や汚れなどは一瞬にして燃え尽きるし、汗もかける」
「………」
アスプロスは共同生活開始以来、初めて弟に意見する事にした。
その後、アスプロスが探し出した温泉にきちんと服を剥がれて浸けられたデフテロスは、溶岩風呂の熱さにも平気だったくせに、裸の兄との入浴でのぼせて湯へ浮かぶ羽目となった。
=============================
それに引き換え、帰省してきた弟たちはずっと寝正月のモヨウ。
週休二日のくせに年末年始も休みがあるとかどういうこと。一般企業はいいなあ…!(>△<)
そんなせわしない通勤タイムに電車内で読んだ本の中に、有島武郎の実弟でもある小説家の里見弴のペンネームの由来についての逸話が書かれておりまして、苗字は電話帳を広げて指をたてたところにあったものにしたと答えた里見氏へ、記者が「では弴のほうは」と尋ねたところ「指でトンと突いたのさ」と答えたとのこと。
弴(とん)とトンをかけたシャレなんですが、私の脳裏にはアスプロスと杳馬の例のシーンしか浮かばず、電車の中でニヤけそうなのを頑張って堪えたという平和な朝ですよ。
そんなわけで拍手御礼が遅れてしまいましたすみません(汗)
その前に今日もLC双子!miy様さっそく風呂ネタです。
=============================
カノン島で一緒に住むこととなった双子だが、デフテロスが暮らしていた小屋には風呂などない。
だがアスプロスは気にしなかった。聖域でも沐浴の設備を持てるのは女神や教皇、そして黄金聖闘士などの上級ランクの者たちだけであり、通常は何箇所かに設置された集団用の大浴場を利用していたのだ。
デフテロスがここで修行をするにあたり、個人風呂を持つような贅沢は必要なかったろう。あったところで、入浴分の水を汲み、火を焚いて湯とする労力と時間が勿体無い。水道も敷かれていない奥地に建つ小屋だ。鍛錬が目的であるのならば、住まいは雨露をしのげて、寝食が可能であればそれで良い。
アスプロスが風呂の無いことを気にしない理由はもう1つあった。それはここが火山島であるということだ。火口にほどちかいこの地帯には、温泉がいくつもある筈なのである。
もし万が一、適当な温泉がなくとも、噴火口傍には自然のサウナが存在する。おそらくデフテロスはそれらを利用していたに違いない。風呂などなくとも身体を清めるのに不自由はしないだろう。
そんなわけで暢気に構えていると、案の定、二日目の夜になって弟の誘いがあった。
「兄さん、風呂に行かないか」
「ほう、露天風呂か?」
「いや、洞窟内だが…」
洞窟風呂もそれはそれで良いものだとアスプロスは思った。どちらにせよ、一日の汗は流したいし、断る理由など無い。二つ返事で了承すると、デフテロスは片手に着替えの衣類を持ち、片手でアスプロスの手を取り歩き始めた。アスプロスも戸惑うことなく握り返して付いていく。ひと目のない場所で弟と手を繋ぐ事程度は、もうすっかり慣(らさ)れているアスプロスだ。
しばらく行くと、もうもうと噴煙の湧き上がる洞窟が見えてきた。穴の中へ入ると一気に温度が高まる。
「もしや、蒸気風呂か?」
アスプロスが尋ねるも、デフテロスは首を横に振る。
「いや、ちゃんと浸かる風呂だ」
しかし行けども温泉の現れる気配は無い。
とうとう二人は溶岩の流動する灼熱のエリアまで辿りついた。
流石にアスプロスがあたりを見回したものの、デフテロスの方は気にせずそのまま進んでいく。
「デフテロスよ、風呂は…?」
「すぐ目の前にあるだろう」
服を脱ぎもせず溶岩の中に入っていく弟を見て、アスプロスは目が点になった。
「これに浸かるのか?」
「埃や汚れなどは一瞬にして燃え尽きるし、汗もかける」
「………」
アスプロスは共同生活開始以来、初めて弟に意見する事にした。
その後、アスプロスが探し出した温泉にきちんと服を剥がれて浸けられたデフテロスは、溶岩風呂の熱さにも平気だったくせに、裸の兄との入浴でのぼせて湯へ浮かぶ羽目となった。
=============================
今日もLC双子!
=============================
カノン島は基本的に火山の地熱で温かいとはいえ、双子の住む地域は草木も少なく、熱を蓄える地肌も薄く、夜ともなるとやはり冷える。
アスプロスが初めてデフテロスの住む小屋へ来た日、彼は一応悩んだ。
(俺はどこで寝ればいいのだろう)
寝台はそこで暮らしていたデフテロス用のものしかなく、狭い小屋ゆえに2つも寝台を並べる空間などないのである。
常に1番目として生きてきた彼は、聖域ではまず自分に何かがあてがわれ、弟はその次…という環境が当然であった。その「聖域での当たり前」を崩すことにまず慣れようと思い、アスプロスは横になれる床を探した。質素でほとんど何も無い部屋には、空き場所だけは沢山ある。
(あの隅へ鹿の皮でも床へ敷いて寝床とするか
そんなわけで部屋の片隅に敷物を並べていると、いつのまにか食糧確保の狩りから帰ってきたデフテロスが、成果のウサギの耳を掴んでぶら下げたまま、ショックを受けたような顔で立ちすくんでいる。
「おかえり…どうしたのだデフテロス」
弟が無言のままのとき、話す気が無いのではなく、考えた事を言葉にする習慣が身についていないだけだと今は知っているので、まずはアスプロスが声をかけてやる。
デフテロスはそれでも少し躊躇して下を向いていたが、思い切ったようにアスプロスの顔を見た。
「兄さんは、俺が嫌なのか」
「は?」
「そんな片隅に…寝るところを…」
アスプロスは目をぱちりとさせた。確かに空きスペースの関係上部屋の片隅だし、デフテロスの寝台から離れているとはいえ、同じ狭い部屋内なのである。何故それが好き嫌いの話へ繋がるのかが判らない。
「しかし、他に寝る空間のある場所といったら、隣の物置の床くらいだが」
「普通、寝台が一つしかなかったら、一緒に寝るだろう」
「えっ」
「影でなくなったいま、初めて兄さんと一緒に眠れるのだと楽しみにしていたのに…」
手に持ったウサギの耳を握りつぶさんばかりにふるふるさせているので、慌てたアスプロスはとりあえず夕飯のオカズを取り上げ、それをテーブルの上に置く。
(聖域外では寝台が一つの場合、兄弟一緒に寝るのが普通であったのか…それはデフテロスに悪い事をした)
アスプロスはデフテロスの頭をぽふりと撫で、今晩は一緒に眠る事と、夕飯の支度は自分がすることを約束して、しょんぼりしている弟の機嫌を直した。
=============================
ぱちぱち有難う御座います(>▽<)御礼は夜に!
=============================
カノン島は基本的に火山の地熱で温かいとはいえ、双子の住む地域は草木も少なく、熱を蓄える地肌も薄く、夜ともなるとやはり冷える。
アスプロスが初めてデフテロスの住む小屋へ来た日、彼は一応悩んだ。
(俺はどこで寝ればいいのだろう)
寝台はそこで暮らしていたデフテロス用のものしかなく、狭い小屋ゆえに2つも寝台を並べる空間などないのである。
常に1番目として生きてきた彼は、聖域ではまず自分に何かがあてがわれ、弟はその次…という環境が当然であった。その「聖域での当たり前」を崩すことにまず慣れようと思い、アスプロスは横になれる床を探した。質素でほとんど何も無い部屋には、空き場所だけは沢山ある。
(あの隅へ鹿の皮でも床へ敷いて寝床とするか
そんなわけで部屋の片隅に敷物を並べていると、いつのまにか食糧確保の狩りから帰ってきたデフテロスが、成果のウサギの耳を掴んでぶら下げたまま、ショックを受けたような顔で立ちすくんでいる。
「おかえり…どうしたのだデフテロス」
弟が無言のままのとき、話す気が無いのではなく、考えた事を言葉にする習慣が身についていないだけだと今は知っているので、まずはアスプロスが声をかけてやる。
デフテロスはそれでも少し躊躇して下を向いていたが、思い切ったようにアスプロスの顔を見た。
「兄さんは、俺が嫌なのか」
「は?」
「そんな片隅に…寝るところを…」
アスプロスは目をぱちりとさせた。確かに空きスペースの関係上部屋の片隅だし、デフテロスの寝台から離れているとはいえ、同じ狭い部屋内なのである。何故それが好き嫌いの話へ繋がるのかが判らない。
「しかし、他に寝る空間のある場所といったら、隣の物置の床くらいだが」
「普通、寝台が一つしかなかったら、一緒に寝るだろう」
「えっ」
「影でなくなったいま、初めて兄さんと一緒に眠れるのだと楽しみにしていたのに…」
手に持ったウサギの耳を握りつぶさんばかりにふるふるさせているので、慌てたアスプロスはとりあえず夕飯のオカズを取り上げ、それをテーブルの上に置く。
(聖域外では寝台が一つの場合、兄弟一緒に寝るのが普通であったのか…それはデフテロスに悪い事をした)
アスプロスはデフテロスの頭をぽふりと撫で、今晩は一緒に眠る事と、夕飯の支度は自分がすることを約束して、しょんぼりしている弟の機嫌を直した。
=============================
ぱちぱち有難う御座います(>▽<)御礼は夜に!
まずは先にとか書いておいて、そのあとSS書かず他所様の文字茶に参加して寝潰れました。冬のヒュプノス様は無敵…!チャットでは双子や白銀聖闘士達のよさについて改めてレクチャーを頂きました。こうしてみますと聖闘士星矢は美味しいキャラばかりですね…!お話してくださった方々ありがとうございます!
サジッタのトレミーなどは、教皇を偽者と知っていたか知っていないかで聖戦後の妄想が大きく変わりますよね。女神の方を偽者と思っていた場合、真実を知った後は自責で大変そうです。それこそ自害しそうなのを、慌ててサガが止めますよ。「お前はわたしの命令に従っただけだ」とか言って。あっ、拙宅で初めてサガが自害を止められる側でなく止める側に回った!
女神が本物と知っていて矢を向けていた場合…聖闘士として凄いな。神殺しになりそこねた男。きっと沙織さんがその時神としてちゃんと目覚めていたら、ポセイドンに矢を向けた星矢のごとく、矢が跳ね返って自分に刺さってしまったりしたのかもしれないですね。沙織さんは優しいからリフレクしないで、矢をつかみ取りかな…それも凄いな。
どっちにしろトレミーは聖戦後のサガに優しくしてもらえそうな白銀メンバーの筆頭ですね!あと、サトリのアステリオンには是非サガの精神を読むのに挑戦していただきたい。カーサと勝負して欲しい。
今日もぱちぱち有難う御座います(><)仕事前の至福の一滴です。
サジッタのトレミーなどは、教皇を偽者と知っていたか知っていないかで聖戦後の妄想が大きく変わりますよね。女神の方を偽者と思っていた場合、真実を知った後は自責で大変そうです。それこそ自害しそうなのを、慌ててサガが止めますよ。「お前はわたしの命令に従っただけだ」とか言って。あっ、拙宅で初めてサガが自害を止められる側でなく止める側に回った!
女神が本物と知っていて矢を向けていた場合…聖闘士として凄いな。神殺しになりそこねた男。きっと沙織さんがその時神としてちゃんと目覚めていたら、ポセイドンに矢を向けた星矢のごとく、矢が跳ね返って自分に刺さってしまったりしたのかもしれないですね。沙織さんは優しいからリフレクしないで、矢をつかみ取りかな…それも凄いな。
どっちにしろトレミーは聖戦後のサガに優しくしてもらえそうな白銀メンバーの筆頭ですね!あと、サトリのアステリオンには是非サガの精神を読むのに挑戦していただきたい。カーサと勝負して欲しい。
今日もぱちぱち有難う御座います(><)仕事前の至福の一滴です。
まずは先に拍手返信を…!
これで「アフロディーテから薔薇風呂を用意してもらった教皇サガ」というディープな設定での入浴を楽しめますね!
黒サガにも白サガにも似合いそうです薔薇風呂。風呂ではなく本人に飾っても似合いそうです。何せサガの身体は芸術品だから…!
サガを見習って身体を整えねば。そう思っているのに今日もスパゲティーを食いすぎてしまいました。年末年始が控えているというのに…
テキトーに作ったパスタが思ったより美味しかったのが悪い。
<用意したもの>
三分間で茹で上がるスパゲティー 分量適当
かごめトマトケチャップ 分量適当
エクストラバージンオイル 分量適当
おろし生にんにくチューブ入り 分量適当
乾燥バジル 分量適当
適当に全部混ぜたものを茹でた麺に絡めるだけ!これをイタリア料理と呼んだらデスマスクに怒られそうだ。でも3分で出来るからついお代わりまで作ってしまいました。昨日はケーキも食いすぎたと言うのに…小宇宙を燃やせば脂肪も燃焼されるでしょうか。
それはさておきクリスマス双子。
=============================
異教では聖夜と呼ばれる日ではあるものの、別神を奉ずる聖域や海界ではあまり関係がなく、いつもどおりの仕事が待っている。
それでも夕飯くらいは家族で共に食べようと思い、海龍の宮で弟の仕事の終わりを待たせて貰っていると、カノンは鱗衣を纏ったまま帰ってきた。黄金聖衣とは異なる色合いながらも、海の闘衣は美しく、悔しいがカノンにとても似合っていることは否定できない。
「まだ仕事があるのか?」
そのための鱗衣着用かと尋ねるとカノンは首を振った。
「いや…少し出かけたいところがあって。お前は暇か?」
暇も何も、カノンと過ごす為に海界まで降りてきているのだから、用事などあろうはずも無い。そう言うとカノンはわたしの手を引いて、いきなり異次元経由で空間転移した。
「どこへ行くのだ」
「オレの守護する海の底へ」
「北大西洋か」
会話の合間にもシードラゴンの、カノンの力がわたしを包み込む。異次元移動程度ならば聖衣がなくともわたしは平気なのだが、カノンが生身のわたしを保護したのはそれだけが理由ではなかった。
理由は異次元を抜けた時、すぐに判った。
「ここは…」
連れて行かれたのは予告どおり深い海の中で、なのに海界神殿にいるときと同じように呼吸が出来る。海下ゆえの水圧も感じない。おそらく鱗衣と海龍の加護によるものだろう。こればかりは双子座の聖闘士には真似のできない効力だ(一定空間に結界を作り、海水が入ってこないようにすることなら出来るだろうが)。
いや、そんなことよりも目を奪われたのは、ほぼ暗黒の世界であるはずの海の底で、宝石のような光の乱舞が繰り広げられていたことだ。
何千とも思われる幻想的な輝きの正体は、海の発光生物。それも一種類ではない。北大西洋東部において、深海魚の7割が発光するということを差し置いても、これだけの発光生物が一箇所に集まると言うのは不自然だ。
カノンの顔をちらりと見る。カノンはわたしの疑問を読み取って笑った。
「想像通りだ。少し集まってもらった」
シードラゴンの力を使ったとの事らしい。
光の乱舞は圧巻だった。わたしは息をするのも忘れて見入っていた。
「地上の光もいいが、海の命の光もなかなかだろう?」
「…ああ、美しいな」
それは嘘偽りの無い本心だ。空に瞬く星たちの光とも違う。街に光るイルミネーションの輝きとも違う。まさに命の輝きであり、その輝きが夜の海を縦横無尽に埋め尽くしている。
横に佇むカノンの手が、わたしの手を握った。
「サガ、オレは偽りの経緯であったとはいえ、海龍の海将軍になったことを、今では良かったと思っている」
「…そうか」
わたしはカノンの手を握り返した。
そうしてわたしたちは、二人で黙って海の光を眺め続けた。
=============================
双子デート。