それにしてもデフが何故凶星持ちだったのか未だによく判らんです。
兄を堕とす原因だったからとしても、それなら実際に冥闘士になったアスぷの方にこそもっと大きな凶星が輝きそうなものですよね(´・ω・`)
デフテロスはストーカー生活で兄の背中から髪をもふもふする図は想像できても、正面からというのは夢のような、想像しもしないような状況だったのではないかなあと妄想しています。
============================
「かつてお前は修行すらも禁じられていたが」
こほんと咳払いをしてから、アスプロスはデフテロスに話しかけた。まだ多少気まずさが残るのだろう。だが視線はまっすぐに逃げることはない。
「そのような差別的な因習は、もう無視して良いと思う。そんな聖域のつまらぬ命に従うよりも、俺はお前との関係やスキンシップを大事にしたい」
真正面からみつめるアスプロスの視線は、デフテロスにとってもまだ慣れぬものであった。兄と真っ向から対峙したのは、兄が冥闘士となって蘇った黒髪紅眼のときくらいで、本来のアスプロスの青い瞳を向けられると、自我を鍛えたにもかかわらず、胸の奥がざわめくのだ。
かつてデフテロスは、いつでもアスプロスの背を追っていた。兄の背中については、本人よりも詳しいと自負するくらいだ。その背中に追いつきたくて必死に影で修行をしたことが、兄を変えてしまったのは皮肉なことではある。
だが、今また昔の兄が目の前に居る。メフィストのせいで多少変わってしまったところもあるが、それでもアスプロスはいつだって輝いている。
「それで、お前さえよければ、さっそく今から…うわ」
言いかけたアスプロスの言葉は、抱きついてきたデフテロスの勢いに飲み込まれて中断される。
「…どのくらいの時間触れ合えば、スキンシップになるのだ」
「さ、さあ…」
”今から稽古でもしないか”と続けられるはずだった言葉は飲み込まれ、アスプロスは苦笑しながらも弟の勘違いを受け入れる。
背中よりももっと焦がれた正面からのアスプロスの視線を、デフテロスもいまは存分に受け入れた。
今日もぱちぱちありがとうございます。出勤前の潤いです!嬉しいご返信は次回にさせてくださいね(>▽<)
昨晩はND感想を書いた後、寝つぶれておりました(汗)
今日、よそ様のイラストメイキングコーナーで、液晶ペンタブというものがこの世にあることを知り、「これは便利だ!」と早速注文しようとしたのですが…高級品だった!(>ω<)
それにしても人様のメイキングを拝見して思うことは、ただでさえ上手い方がこんなに丁寧に時間をかけて描くというのに、自分ときたら粗雑過ぎだよ!ということでした。色塗りとか基本的にバケツ塗りで、時間もかけないものなあ…ていうか絵自体滅多に描かないのに上達するわけもなく…下手でもちゃんと手は入れないと駄目だと反省しました。
でも自分の絵に時間をかける価値があるかというと…もぐもぐ…
聖域の雑兵は、聖闘士たちに同じようなことを考えたりしないのかなーとか思います。聖闘士になれるような人間はもう素質からして凄くて戦闘センスもあって、自分たちとは違うんだよなあ…聖衣とかあっても自分は使いこなせないし、技量の差をツール(聖衣)のせいにしちゃいけないけど、自分なんて…むーん…とか。黄金聖闘士なんてもうネ申。一生頑張ったって手が届かない場所にいるしとか思えません。
でも黄金聖闘士が自分たちと同じように毎朝早朝から基礎鍛錬を欠かさないのを見て、「あのレベルの人でもちゃんと下地づくりを真面目にしてるんだ、自分はもっと頑張らないと」って、考え直したりもするに違いない。
で、アイオロスやサガは「黄金聖闘士の戦闘講座」とかたまに開いてくれて、すっごく参考になるんですけど、人体工学的な面からの「人間の身体はどう動くか」みたいな、少し上級者向けのものだったりして、アルデバランやアイオリアなどがも少し雑兵向けの解説をしてくれるんですね。言葉で上手く説明できなくて困ってるときに、通りすがったカノンやムウやカミュなんかが補足してくれると凄く判りやすくなるのです。
黒サガが超気まぐれを起こして戦闘講座を開いてくれないかな!って思ったけど、美味しんぼの雄山的な「お前はわたしの教えを受けることの出来るレベルにない」になりそう…(>△<、)
ミロと黒サガが戦闘講座の一環で対戦したりしないかな。白サガには甘く、本気出してるようでセーブしている(そのため稽古ではサガに押されてるように見えてしまう)ミロも、黒サガ相手には最初から全力出しそうなので、凄く切れ味のいい見応えのある訓練場面になると思うんだ…!
ミロは平気で相手の急所(星命点)に毒針打ち込むし、黒サガも平気で骨を砕こうとするので、他の黄金聖闘士があわてて割り込んでやめさせますよ。
割り込むのはカミュとかアイオロスとかアイオリアとかカノンとかシュラかな…割り込み方がまた各キャラによって異なるので、そこを妄想するのもまた楽しいです。最後の最後まで止めず、ここから先は命に関わる…というとこまできてから初めて止めるキャラ(アイオロスやカミュ)と、その前に止めるキャラ(カノン・アイオリア・シュラ・)とに分かれて、それぞれにそうする信念と理由があるんですよね。
他の黄金キャラも立ち会った場合どうするか想像すると、やっぱりキャラによって対応が変わるので、そこを考えると自分がそのキャラをどういう風に考えているのか掴めて参考になります。最後まで止めないキャラもいます(シャカとか)。第三者がとめないとわかっている場合、ミロと黒サガはちゃんと自分たちで最終ラインを決めて訓練を終了するんですけどね…!判定者が居る場合は判定者を信じて任せ、自分たちは全力で戦闘する感じで。
でも当の黒サガとミロは血を流したりしながらも、すっごく楽しそうにしていて、「また邪魔の入らぬときに」などと互いにこそりと言葉を交わしたりしているに違いない。黒サガとミロは普段の趣味は合わなくても、戦闘時には気が合うのではないかとこっそり思っています。戦闘の方向性とか「(敵となる相手は)皆殺しだ!」みたいなとことか(←)。
聖闘士と雑兵の交流なんかも書いて見たいなあ…と思います。
アスぷは原作でもあれだけ憧れの篭った弟の視線を勘違いするという、相当な鈍感さんなわけですが、闇の一滴+上ばかり見ていた弊害なのでしょうか。
デフテロスもあんだけストーカーしておきながら、兄の変節にぜんぜん気づかなかったという、これまた凄い鈍感さんですけど(>ω<)…弟のほうは色眼鏡のせいですかね…
弟が意を決して兄に「俺ももう成人した男子なのだぞ」ってベッドの上で伝えて(脅して)も、アスプロスは「知っているがそれがどうしたのだ?」で終わってしまうという。デフの本気の視線を受けたアスぷは、昔のトラウマから『狙われている!?(←健全な意味で)』と反射的に戦闘態勢に入りそうだしなあ。でもそんなお兄さんの反応をみたデフテロスは、いまだに信用されていないのかと傷ついた目をするんですよ。そこで初めてアスプロスは『しまった、俺が疑ったせいでデフテロスを傷つけた』って慌てるわけです。何で傷ついたのかはちゃんと通じるアスぷ。
しかし、ではさっきの視線はなんだったんだということになって、そこがアスプロスには判らないわけですね。そっから先はお約束のデフテロスによる実力行使です。
世話焼き女房タイプのデフちの本気にアスぷはタジタジになればいいよ!デフアスの場合、1回くらいアスぷはデフテロスにぐちゃぐちゃにされてみればいいんですよ。カノサガに同じく。
アスデフの場合、拙宅デフは控えめでありながら、うる星やつらの鬼娘くらい積極的なので(それって控えめなのか)アスぷが「ちょっとまて?何故こうなっているのだ?」と状況を把握できないうちに落とされている気がする。流されるのはアスぷも弟が大好きだからですけどね!
というわけで今日はチャンピオンと戦う日なんですが、NDで兄上の顔が拝めるかと思うと、今から落ち着きません。夜にコメント返信と感想を書きにまいります(>ω<)今日もぱちぱち有難うございます!本当に萌えの活力源です!
============================
スターヒルと呼ばれる山嶺へ登るためには、ほぼ垂直の岩肌の傾斜を乗り越えて行かねばならない。そのことが天然の防御壁となり、この聖地を守っている。
だが、わたしの前では何の障害にもならない。老いた教皇ですら登頂が可能なのに、黄金聖闘士のなかで最も力のあるわたしが登れぬはずはない。
空気は薄く、ぼんやりと霞のかかったような空が見える。どこかで見たような景色だが、そもそも聖域はどこも似たような、代わり映えのない風景なのだ。
人も景色も歴史も繰り返し、女神が降臨すれば聖戦がはじまる。その度に人が大量に死ぬ。にもかかわらず、先だって降臨した女神は赤子であった。こんなことで大丈夫なのか。教皇も老い、その後継者として選ばれたのは、わたしではなく射手座のアイオロス。彼は素晴らしい聖闘士だが、わたしとて負けているとは思わない。どうしてわたしではなく彼なのだ。
心のなかで『こんなことをすべきではない』と、強く諌める声がする。同時に『なぜ選ばれなかったのか知りたいだろう?』と唆す声もある。わたしのなかではいつでも相反する声が争っているが、いつでも正しいと思う声に従ってきた。それでも今回だけは、わたしも知りたい。聞く権利くらいあるはずだ。
「なぜ私が次期教皇ではではないのですか」
しかし事態は思わぬ方向へ向かった。教皇が、わたしのなかの闇を見抜いていたのだ。
そのことを指摘された途端、わたしは闇の意思を抑えきれなくなり、手刀で教皇の胸を貫いた。教皇は反撃する素振りすらなくその場に崩れ落ちる。
どうしたらいいのだ。わたしは呆然とした。こんなことをしたかったわけではない。いやこうなってしまった以上、それはただの言い訳か。取り返しのつかぬ凶害を行いながら、わたしは笑っていた。笑いながら教皇の法衣を剥ぎ取り、それを己のものであるかのように身に纏った。風が強く吹いている。
それ以来ジェミニの聖闘士は消え、わたしが教皇として聖域を治めることになった。
わたしのなかの闇は赤子の女神をも排除しようとしたが、アイオロスが現れて女神を庇い、共に逃げたため凶刃を逃れた。彼こそが本当の勇者であったことを、はからずもわたしは理解することになる。
結局彼は汚名を着せられたまま殺され、聖域は女神も真の教皇も不在のままに時が過ぎていく。聖域は何も変わらない。神聖なるアテナは神殿の奥で美しく成長しておられるという事になっているし、教皇の地位にはわたしがいる。
教皇となったわたしには、当然のことながら教皇としての勤めも課せられる。聖戦の迫る昨今において、星見はその中でも重要な職務のひとつだ。スターヒルと呼ばれる山嶺へ登るためには、切り立った岩肌を乗り越えて行かねばならないが、この聖域で最も力のあるわたしが登れぬはずがない。
空気は薄く、天上は近いはずであるのに、どこか靄のかかった星空が見える。何度も星を占ううちに、すっかり見慣れた景色となってしまった。夜空には凶星がまたたき、聖戦の近いことを知らせている。戦をひかえ聖域には殆どの聖闘士が集まってきた。黄金聖闘士もそうだ。聖域の召集に応じぬライブラやアリエス以外の十二星座も埋まりつつある。
ふと人の気配がして振り向いた。教皇以外立ち入りを許されぬこの地に、禁を犯して誰か登ってきたのだ。いや、その男をわたしは知っている。彼は先日突然やってきてカノンを名乗り、それだけれはなく双子座の地位を要求した。わたしは動揺したが、カノンはスニオン岬の水牢で死んだはずだから、わたしの弟であるはずがない。彼は跪きながらも慇懃無礼にわたしに問う。
「なぜオレが次期双子座ではないのですか」
そう、わたしは彼の要求を退けた。双子座聖衣はわたしのものだから譲るわけにはいかないし、もしも万が一彼がカノンだとしても、カノンは悪だ。お前の中には闇があると指摘をすると、彼はわたしの仮面に手をかけようと襲い掛かってきた。双子座だけでなく教皇の地位まで狙っていたのに違いない。
彼の行動を予測していたわたしは、躊躇せず彼に幻朧魔皇拳を放った。心のなかで『こんなことをすべきではない』と、強く諌める声がする。だが、実力ある相手を無闇に殺すことはない。願いが叶ったと思い込ませ、意思を奪って働かせればいい。聖戦において、有能な戦士はひとりでも多い方がいいのだ。
彼は魔拳のちからで教皇になったと思い込むだろう。全ての聖闘士を率いて、聖域を治める毎日を夢見るだろう。教皇となって執務をおこない、聖戦にそなえるだろう。
夢に冒された世界の中で、スターヒルへ登って見上げる星空は、彼にどんな未来を占わせるだろうか。
============================
書いてみたら、前進する反復とループは決定的に違いました。
ところでアスデフとデフアスに本格的に飢え始めました(>ω<)
とりあえず、LC双子と現代双子とND双子がそろった場合、多分ヒエラルキーの一番下にくるのがアベル君だと思います(現状)。兄上がどんなお方なのか楽しみで仕方がない今日この頃です。