それにしてもデフが何故凶星持ちだったのか未だによく判らんです。
兄を堕とす原因だったからとしても、それなら実際に冥闘士になったアスぷの方にこそもっと大きな凶星が輝きそうなものですよね(´・ω・`)
デフテロスはストーカー生活で兄の背中から髪をもふもふする図は想像できても、正面からというのは夢のような、想像しもしないような状況だったのではないかなあと妄想しています。
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「かつてお前は修行すらも禁じられていたが」
こほんと咳払いをしてから、アスプロスはデフテロスに話しかけた。まだ多少気まずさが残るのだろう。だが視線はまっすぐに逃げることはない。
「そのような差別的な因習は、もう無視して良いと思う。そんな聖域のつまらぬ命に従うよりも、俺はお前との関係やスキンシップを大事にしたい」
真正面からみつめるアスプロスの視線は、デフテロスにとってもまだ慣れぬものであった。兄と真っ向から対峙したのは、兄が冥闘士となって蘇った黒髪紅眼のときくらいで、本来のアスプロスの青い瞳を向けられると、自我を鍛えたにもかかわらず、胸の奥がざわめくのだ。
かつてデフテロスは、いつでもアスプロスの背を追っていた。兄の背中については、本人よりも詳しいと自負するくらいだ。その背中に追いつきたくて必死に影で修行をしたことが、兄を変えてしまったのは皮肉なことではある。
だが、今また昔の兄が目の前に居る。メフィストのせいで多少変わってしまったところもあるが、それでもアスプロスはいつだって輝いている。
「それで、お前さえよければ、さっそく今から…うわ」
言いかけたアスプロスの言葉は、抱きついてきたデフテロスの勢いに飲み込まれて中断される。
「…どのくらいの時間触れ合えば、スキンシップになるのだ」
「さ、さあ…」
”今から稽古でもしないか”と続けられるはずだった言葉は飲み込まれ、アスプロスは苦笑しながらも弟の勘違いを受け入れる。
背中よりももっと焦がれた正面からのアスプロスの視線を、デフテロスもいまは存分に受け入れた。
今日もぱちぱちありがとうございます。出勤前の潤いです!嬉しいご返信は次回にさせてくださいね(>▽<)