毎年クリスマスにはお友達とケーキ交換をしています。
左の写真は今年頂いたケーキ!近所でしたら一緒に食事に行ったりしたいのですが、お互い仕事もあり、この時期忙しいのでなかなか会えない代わりです。
サガとカノンが聖域と海界でそれぞれに仕事があって会えないクリスマスイブなどでも、お互いケーキ贈りあったりしていればいいなと思いました。
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「シードラゴン。聖域から何か届いているぞ」
リュムナデスが包装紙とリボンに包まれた箱を持って、仕事場のカノンを訪れた。
机に積みあがった決裁書類に埋もれていたカノンが、その声を聞いて顔を上げる。海界にいる自分へ物を届けるようなことをする人間は数名しか思い浮かばない。案の定差出人にはサガとある。
「一体なんだ」
わざわざ送り届けなくても、仕事が終われば双児宮へ戻るのだから、そこで渡せば良いような気がするのだが。
ガサガサと音を立てて包装紙を剥ぎ取り、開けてみるとそこには大きめのケーキとメモが入っていた。メモにはこんなことが書かれている。
『仕事お疲れ様。デスマスクがケーキを作ってくれたので仕事の合間にでも食べてくれ』
「……」
海闘士の弟の職場へケーキを送りつける聖闘士の兄。ある意味平和の象徴かもしれないが、もう少しけじめというものを考えた方が良いのではないだろうか。
無言でそのメモに目を通していたカノンは、しかし末尾に書かれている添え書きを読んで、何ともいえない表情になった。
『カノンと海将軍の皆さん用』
「……」
そういえば、今夜はクリスマスイブであることを思い出す。海神の僕である海闘士には関係のないイベントだが、ポセイドンは冬至に恩恵をもたらす神でもあり、その役割はドイツでのHold Nickarをまたぎキリスト教を通じてThe Sailor Nickarという名で聖ニコラスに引き継がれている。
そう考えると、あながち海界がこの日に無縁というわけでもない。サガのことだ、その辺りも踏まえて、差し入れをしたのだろう。
…差し入れやイベントにかこつけて、カノンと他の海将軍たちの交流を図らせようとする意図が、思いっきり見えているプレゼントではあるが。
「ったく、過保護なんだよ」
呆れ混じりに呟いた横で、「ほんとだな」と同意したカーサを小突いておく。
気恥ずかしさを抑えながら配ったケーキは概ね好評で(ソレントですら厭味を言わなかった)、和やかな同僚に囲まれたカノンは、明日のクリスマスだけでも兄のもとへ帰ろうと決意した。
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海将軍とカノンが仲良くやっていて欲しいと願う、おかんなサガ。
罪滅ぼしのためにも海界での仕事を頑張れと思いながらも、翌日カノンが帰ってきてくれたら物凄く大喜びしますよ!
今日もぱちぱち有難うございます(>▽<)毎日癒されております。