星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
綿婚式のとき、サガからプレゼントされたコットンシャツ(※しまむらブランド)は、何気にタナトスのお気に入りである。
汚れたり破けたりせぬよう神の力で補強され、100年くらいは新品同様で使えそうな勢いであった。喜ばれるとサガとしても贈った甲斐があるというものだ。
それはさておき、いつのまにかヒュプノスも、同じシャツの色違いを購入していることにサガは気が付いた。気が付いたというよりも気づかされたと言うべきか。
タナトスがそのシャツを着用しているときには、ヒュプノスも同じ恰好で新居へ訪れ、部屋をうろつくのである。
正直、あまり似合っていないので印象に強く残るのだ。
ヒュプノスとしてはペアルックになることで『タナトスの対は自分であり、サガには貸し出しているだけなので身の程をわきまえよ』という羞恥心を捨てたアピールをしているつもりなのだが、そんな深謀が恋愛音痴のサガに通じるわけはなかった。
「…というわけで、わたしとしたことが、贈り物をタナトスにだけ用意したのは思慮が足りなかったと思う。昔、おまえもわたしと同じものを欲しがっていたものな。ヒュプノスは、自分にも揃いの贈り物を用意せよと行動で示しているのだろう」
そんな打ち明け話を聞かされたカノンは、遠い目になるしかない。
「聞いているのか、カノン」
「聞いてるさ。ヒュプノスの深謀とやらも、実はタナトスの短慮行動と大差ないって話だろ」
「そんな話はしていないぞ」
「あいつらに揃いのプレゼント用意するなら、オレにもペアのもの寄越せよ」
「おまえもタナトスとペアになりたいのか?」
「おまえとだよ!」
ここまで伝えたのにまだ不思議そうな顔をしているサガを見て、カノンは盛大なため息をついた。