「兄さん、ちょっとオレの代わりに冥界へ行ってくれないか?」
突然弟に手を合わされて、サガは怪訝な顔をした。それまではソファーにもたれ、古文書に目を通していたのだが、向き直ってカノンを見上げる。
「頼む前にまず、事情を説明してくれ」
カノンは頷いて向かいの椅子へと腰を下ろした。
「まあ…海界にも三界の和平に不満のある不穏分子がいるわけだ」
「ふむ、それはどの界にも少なからず過激派はいるだろう。それを抑え、まとめるのが海将軍筆頭であるお前の役割ではないのか?」
「ああ、そうなのだが、オレが居るときには却って用心するのか地下へ潜伏化してしまってな。それで、オレが暫く冥界での交渉で留守であるという状況を作りたいのだ」
「なるほど、私がお前の振りをして冥界へ向かい、その間にお前がその連中の尻尾を掴むという心算か」
「ご明察」
サガはカノンの言葉にますます呆れたように肩をすくめた。
「そういった内情を聖域の黄金聖闘士に明かすとは、お前はバカなのか?しかも公私混同だ」
しかし、カノンは口の端を歪めてニヤリと笑った。
「この程度、内情のうちに入らないさ。それに…」
「それに?」
「ポセイドン様も、またサガが海龍の鱗衣を着たところを見たいそうだ」
「何だ、それは」
目をぱちくりとさせているサガに、カノンはにこにこと続ける。
「むしろ、ポセイドン様的には、こちらが本題かな?」
「思いっきり公私混同だろう!そんな理由であれば断る!」
眉間にしわを寄せて言い放った兄へ、カノンはワザとらしくがっかりした様相を見せた。
「そうか。では残念だが不穏分子の件はまたの機会にして、オレが冥界に行くからいい。そういえば冥界側の交渉相手は翼竜なんだが、滞在中はずっとアイツの城に泊めてくれるんだってさ」
ラダマンティスの城に泊まるという内容を聞いた途端、サガは言葉を詰まらせた。
「…私が行く」
「ありがとう兄さん。あ、交渉内容はもうほぼまとまってるので、適当に時間稼ぎをして調印してきてくれれば良いから」
ケロリと言い放つ海将軍筆頭の言葉を聞いて、真面目に偽教皇を務めてきたサガは額に手を当てて嘆息した。
「そんないい加減なことで大丈夫なのか、海界は」
カノンは兄に手を伸ばすと、その髪をクシャッと撫でる。
「ふふ、心配だったら海界へ来てくれ。いつでも指南役として迎える用意はある。でもまあ、冥界との交渉で海界に不利な事をしようとしても、鱗衣を着ている間は、海神の監視付だから無駄だぜ?」
海界による双子座の兄のスカウト計画は、懲りずにまだまだ続いていたのだった。
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今朝は目覚め前からどうにも鼻水が出ると思ったら、花粉の季節ですか(><)ネトルが効くのだけれど、ドラックストアに無かったので初めて甜茶を買ってきました。あまーい!茶なのに甘い!?だから「甜」なのかあ!飲みやすくてガブガブ飲んでしまっています。
小宇宙を燃やせたら花粉なんぞ遮断できるのだろうなあ。なんせエピGでは放射能すら遮断してますしな!
あと、地元のツタヤに行ったら聖闘士星矢のハーデス編後章まだ入ってませんでしたショボン。前章あるのだから、出来れば入れてください(><。)
これは買えってことかな。そうかな?
そんなこんなで以下デス+双子妄想。そして拍手御礼です!
今日はチョコを買ってまいりました。ほんとにアレは自分用に買いたくなるトラップエリアですよ。
…なんて言ってないで、素直に自分用に買ってくれば良かったと今になって後悔中。夜になると妙に甘いものが欲しくなります。ああもう、ハーピーのバレンタインよ!スウィート・ショコラーテ頂戴!←この技だけはどのような技なのか激しく知りたかったなあ。強力無比らしいスタンド・バイ・ミーもですが。
関係ないですが冥王様は、アテナよりも闘士に対して「私の冥闘士たち」という私物感が強くていいですね。なんか見てると『このお方の為なら戦ってもいいかな?』とか洗脳されかける不思議。特にLCのアローンハーデス様。ラダマンティス達三巨頭がどういう意識で従っているのか知りたいものです。
以下、今日も腐ったシュラ黒妄想と拍手御礼!
「このあいだ双児宮に泊めて貰ったんだ」
アイオリアのところへ遊びに来た星矢の話を、何気なく隣で一緒に聞いていた14歳のアイオロスは、星矢の発言を聞いて姿勢を変えました。
それまでは片肘を付いてお菓子などをつまんでいたのに、すっかり向き直って弟と星矢の二人の会話に真剣モードです。
「あそこって客用寝室とかないし、ソファーで横になるつもりでいたら、寝台が広いから一緒に寝ようってサガが言ってくれてさ…サガの髪って、近くで触れると凄いイイ匂いがするのでびっくりした!」
1歳年下の星矢が、自分より先にサガとの同衾イベントをクリアしたことに、アイオロスは内心のショックを隠せません。そんな兄に気づくことなく、アイオリアは穏やかに元気な後輩と会話をしています。
「そうだな、確かにサガの髪はいい香りがした。オレが子供の頃も良く面倒を見てもらったものだ」
「それ、なんか判る。サガって面倒見良さそうだよね。黒いほうはともかく」
「黒サガの時も、髪の香りは変わらなかったがな」
動揺しつつも聞き耳を立てていたアイオロスは、弟の発言に慌てて突っ込みました。
「ちょっと待った!アイオリア、何故お前が黒サガの事まで知っているのだ」
突然会話に割り込んできた兄の追求に、アイオリアは『しまった』といったような顔をしましたが、星矢がいることを考慮したのか、無難に答えます。
「偽教皇であることを追及しに行った時、幻朧魔皇拳受けて近くに寄ったことがあって」
星矢だけでなく、弟までなにやら特殊イベントをクリアしている様子です。
悔しくなったアイオロスは、さっそく自分もフラグを立てるべく、二人を獅子宮へ残して双児宮に向かいました。
「サガ、今晩泊めてくれないか」
双児宮から出てきたサガは、突然こんな事を言うアイオロスに目をぱちくりとさせました。後ろにいるカノンは目つきを一層鋭くさせています。
「どうしたのだ突然。私のところへ泊まらずとも人馬宮はすぐそこだろう」
「君と一緒に寝たいんだ」
直球といえば直球すぎる告白に、カノンがギャラクシアンエ(略)の体勢に入りかけていますが、肝心のサガも、言った本人のアイオロスも、その言葉を深い意味無く捉えているのが判るだけに、薮蛇を起こさぬよう技を繰り出すのを我慢している状態でした。
「それは構わないが…お前を泊める場所が無い」
「星矢のことは泊めたと聞いたぞ」
「星矢はまだ子供…」
言いかけて、サガは黙ります。アイオロスはこんな見かけ(身長187cm体重85kg)ですが、自分が殺したせいで13年前と変わらず14歳のままなのです。星矢とそう変わりません。
「判った。私がソファーに眠れば良いことだしな」
「オレと一緒に寝るのは嫌か?」
しょんぼりして一人称がオレに戻っている事にも気づかないアイオロスでした。
サガはとりあえずアイオロスの手を引いて宮の中へと招き入れました。
「嫌なわけはない…ただ、その…お前と一緒に寝ると言うのは、何だか妙な心持がして」
「妙?」
「私がお前を子供とは思えない…落ち着いて眠れないような気がするのだ」
頬に朱を走らせつつも、困ったようにふわりと笑うサガはやはり綺麗でした。
「サガ…」
目の前でこんな中学生日記を見せ付けられたカノンが、とうとう我慢できずに必殺技を放ったので双児宮は半壊し、結局三人で雑魚寝になったわけですが、アイオロスは冷静に
(イベントフラグを立てる時は、カノンの居ない時でないと駄目だったのだな)
と攻略チェックを心に刻みました。
MY部屋の暖房器具である1980円ミニファンヒーターのスイッチが壊れました…いつも乱暴に足で踏んでスイッチ入れてたのが悪いのか。踏みっぱなしにしないと温風が出てきません。しょうがないので今も踏んでます。ちょっと足つりそうです。
くそう、踏まれっぱなしのラダでも妄想してやる!