カノンというと、音楽の技法であるカノンや、キリスト教用語としてのカノン(聖書)や、古代ギリシア語で規範を意味するカノンやら美術・文学関連やら(ありがとうwikipedia)いろいろあるわけですが、どれをとってもこじつけて話の書けそうな単語ばかりですよね!
音楽技法のカノンなどは検索かけるとその種類に「回転カノン」「逆行カノン」「拡大・縮小カノン」「謎カノン 」などが出てきて、その字面を見るだけで妄想と笑いが広がります(笑)
以下エリシオン妄想
昨晩夜から朝方までブログやカウンターその他の忍者ツールが落ちておりました。そのせいでTOP等重かったと思います。失礼いたしました。以下、昨日ブログに載せるはずだった牛師匠&子サガ妄想SS!(>ω<)拍手SSの話の横道です。
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「生き返ったら、小さかったあのアイオリアが随分立派になっていて驚いたよ」
人馬宮でサガと酒を酌み交わしつつ、射手座のアイオロスは楽しそうに話し始めた。
「ああ、彼は私のせいで随分と苦労をして育ったが…真っ直ぐないい青年になった」
サガもすまなそうな顔を見せながら、それに相槌をうつ。
そんなサガの憂いを吹き飛ばすかのように、人馬宮の主は笑った。
「リアのやつ、昔は負けん気が強すぎるところもあったからな。少し苦労して自分を押さえ気味なくらいで丁度いいのさ」
「いや、アイオリアの負った苦労は少しなどというものではないぞ」
苦労の原因であるサガは流石にフォローを入れる。
それでもアイオロスは悠然と流した。
「気にしすぎるな。あいつは苦労が大きければ大きいほど、それを糧にして大きくなる奴だ。何せ、この俺の自慢の弟だからな」
片目をつむって茶目っ気たっぷりに言うアイオロスに、サガもようやく微笑んだ。
そして負けずに言い返す。
「私の弟も、なかなか立派になっていた。随分遠回りをしたが、ずっとお前に私の自慢の弟を紹介したかったのだ…私に似て罪科持ちだが…カノンも結構いい男だと思うのだ」
最後が遠慮がちになるところがサガらしい。
アイオロスは気がついた。ジェミニが双子であることを隠していた過去において、サガは弟の話をしたくてもする事が出来なかったということを。
あのころの自分がアイオリアの話をするときに、微笑みながらも黙って聞いていたサガを思い出して、アイオロスはサガの杯に酒を注いだ。
「君の弟さん…カノンと言ったっけ?彼の話をもっと聞きたいな」
サガは嬉しそうに顔を輝かせると、幼い頃のカノンの話を尽きることなく話し始めた。
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カノンが兄の部屋に入ったとき、ふと卓上を見ると写真が飾ってあった。
一体誰の写真を置いているのだという好奇心から手にとって確認してみると、それは幼少の自分とサガの二人が、双児宮を背後に並んで笑っているものだった。
自分は聖域ではその存在を秘めていたため、このような記録媒体に姿を残した覚えは無い。ましてサガと二人で写真を撮った覚えなどない。
「何だこれは?」
不思議に思っていると、サガがそれに気づいて恥ずかしそうに言い訳をした。
「それは私の作った写真…念写だ。お前の存在が明らかとなった今ならば問題ないだろうと思って、蘇生後に撮ってみたのだ」
思い出を形としても取って置きたくてというサガの言葉を聞き、カノンは内心照れたものの、表面上は素っ気無く写真立てを元の位置へ戻した。
そして、早速自分もその念写とやらを試してみようと自室へと戻ったのだった。
数日後、今度は黒サガがカノンの部屋を訪れた。
黒サガが居心地の良い寝場所を求めて勝手に弟の部屋に立ち入るのはいつもの事で、ノックをしても返事は待たない横暴さの事を、カノンは既に諦めていた。
今日も干したての弟の布団の上に転がった黒サガは、枕の下に違和感を覚えて手を差し込んだ。出てきたのは1冊のミニアルバム。
「ほう、枕の下にあるのはオカズとやらと相場が決まっているらしいが」
「てめえ、人のプライバシーを何だと思っているんだ!」
カノンが慌ててそれを取り上げようとするものの、黒サガは巧みに避けつつそのアルバムを開いた。
「………」
「………」
「…何故このような健全な写真ばかりなのだ。却って恥ずかしいのだが」
「ど、どうでも良いだろ」
「このような写真ならば、念写である必要はないのではないか?」
「サガには内緒にしたかったんだよ!普通に撮ったら絶対気づくからなアイツは」
サガの笑顔ばかりを念写したポラロイド写真集を、黒サガは遠い目で黙って伏せた。
<~オマケ~>
「そういえば、私の写真はないのか」
「えっ、お前の方がそういう事を気にするとは意外なんだが」
「サガではない私の写真など、必要ないということか」
「ひがむなよ。そうじゃなくて…その、言うと怒りそうだしなあ」
「怒らぬから言ってみるがいい」
「お前の方の笑顔って、馬鹿笑いか何かを企んでいそうな邪悪笑いしか想像できなくてさ。そういうのばっかり念写するのはちょっと」
怒らないと言ったのに、カノンは思いっきり黒サガに殴られた。
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