星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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カレー食べたい気分だけで書いたぐだぐだSS
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海界から帰宮したカノンが、いつものように双児宮の門柱をくぐると、通路を兼ねた広間にはテーブルセットが置かれ、サガとシャカにデスマスク、そしてアイアコスという不思議なメンバーが揃っていた。
テーブルの上には幾つかの皿が並んでいる。そして宮内に広がるカレー臭。
「おい、何だこれは」
帰参の挨拶も忘れて思わずサガに問いただすと、サガの方は先に「おかえり」と言ってからカノンへ説明を始めた。
「凄いだろう。各国カレーの試食会だ。とりあえず彼らの出身地であるインド、ネパール、イタリアンが揃っている」
「意味わからん」
「最初は、アイアコスのネパールカレーの話から始まったのだ。そうしたらシャカがインドカレーとの違いを教えてくれてな。食べ比べをすることになったのだが、折角なのでそれぞれが自分の国のカレーを作って持ち寄ったのだ」
「どこでどういう状況でそんな会話になったのか、皆目検討がつかんのだが」
カノンと同じようにサガの人脈もなかなか広いのだけれども、そのなかでもサガと親しく交流のある面子は一見クセのある人物が多い。言い換えれば、サガの過去の前歴…反逆者であった過去など気にしない者たちだ。
「さっさと着替えてこい。お前も分もある」
声をかけてきたのはアイアコスだ。カノンとも面識がある。三巨頭のなかでは、さばさばとして付き合いやすい性格をしている。いつのまにサガと仲良くなったのか知らなかったが、それは食べながらでも聞けばいいだろう。
しかしそこでカノンははたと気づいた。慌ててデスマスクに小声で確認をする。
「おい。サガにカレーを作らせてないだろうな」
サガの料理の腕前は壊滅的だ。いや料理は彼なりに手順どおり作るのだが、余計な調味料をアレンジしたり、愛情と言う名の小宇宙を篭めすぎるために、サガの知らないところで料理が変質する。
「落ち着け。テーブルの上にギリシアカレーはねえだろ。俺がいるのにサガに料理なんてさせねえよ」
「そ、そうか。サガの手料理が無いなら安心して食えるな」
「…カノン、聞こえているぞ」
最後の台詞だけ耳に届いたのか、サガが少しむくれている。
しかし、皆はまだ知らないのだった。シャカの手料理もなかなか壊滅的であることを。

各国カレー品評会の結果、次回はシャカにも手作りをさせず、イギリスカレーとポルトガルカレーを追加しようという話になった。

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イギリスは当然ラダによる英国式カレーですが、彼も料理とか出来るんだろうか…ポルトガルカレーはカーサです。
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