星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
数珠についてはLC設定付きです(>ω<)誕生日SSの続き。
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木欒子の実を手に入れたサガは、冥府から戻ると宮の守をデスマスクたちに任せたまま処女宮へと向かった。シャカはいつものように、修練なのか寝ているのか判りにくい座禅を組んで黙想をしていたたが、サガが来訪を告げると、その意識をサガへと向けた。
「何の用かね」
「これを…」
差し出した手のひらには、小さな木の実が乗っている。
「ほう、木欒子の実か」
さすがにシャカは一瞥しただけで(目は開いていないが)判るらしい。
「これの加工方法を、教えてもらえないだろうか」
乙女座であるシャカに、木欒子の実の加工方法を尋ねるとなると、その目的は1つしかない。
「閉じ込めたい魂があるのか」
聖戦でも活躍したシャカの持つ数珠には、魔星の生死を判じるだけでなく、一時的に封じる機能もある。108ある珠のひとつひとつに強大な結界である天舞宝輪と同等の力を持たせ、冥闘士の魂を閉じ込めるのだ。その宝具を作るために、当時の乙女座聖闘士は命を落とすほどの小宇宙を使ったという。
シャカは、そのことを尋ねたのだ。
だが、サガは首を振った。
「いや、封印機能は必要ない。ただ、魂が収まる場さえ作ることができれば」
「封印を施さぬのであれば、場の固定のみですむ。命を削る必要もなく、次元を操る双子座であれば簡単に加工が可能だ」
言い終えると、シャカはサガの手に自分の手を重ねた。静謐な小宇宙が触れた箇所を通じてサガへと伝わる。
小宇宙による誘導だと気づいたサガは、すぐに波動をあわせて己の小宇宙を発した。実を破壊せぬよう外側から次元を現空間より切り離し、小宇宙を練り込み、独立した結界として固定させてゆく。
シャカは簡単と言っていたが、双子座のサガですらシャカの助けがなければ可能とは思われぬ技巧と精密さ、そして桁外れのエネルギーが必要な作業であった。
二人分の凄まじい小宇宙を飲み込んだ木の実は、原石が磨がれて宝石となるがごとく圧縮され、真円の珠となっていく。
しばらくしてシャカが手を離すと、サガの掌の上には、まるで光を内部に押し隠しているような、不思議な輝きを持つ珠が残っていた。
サガはしげしげとその珠を眺めた。その珠からはシャカの数珠とは異なり、双子座の…というよりも、サガの小宇宙が色濃く感じられる。
「感謝する」
「このくらい、いつでも」
頭を下げたサガへ、シャカはなんでもないことのように応えた。ただ、シャカはサガが頭を下げることの重みは知っていたので、面白いものをみたと口元に笑みを浮かべ、言葉を続ける。
「君らへの誕生日祝いと思えば易いものだ。…弟がそれほど大切かね」
説明を受けたわけでもないのに、まるで内面を読み取ったように尋ねるシャカへ、サガは隠すでもなく少し照れたように微苦笑した。
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同じ聖人カテゴリでも白サガとシャカは方向性が違っていて楽しいですよね。それもただの聖人ではなくて、片や二重人格、片や弱者への慈悲が無い(自称)電波ってところが大好きです。黒サガとシャカを揃えるとトンでもない事をやらかしそうで、ちょっと見てみたい気がします。
今日もパチパチありがとうございます(>▽<)心の灯火です。
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木欒子の実を手に入れたサガは、冥府から戻ると宮の守をデスマスクたちに任せたまま処女宮へと向かった。シャカはいつものように、修練なのか寝ているのか判りにくい座禅を組んで黙想をしていたたが、サガが来訪を告げると、その意識をサガへと向けた。
「何の用かね」
「これを…」
差し出した手のひらには、小さな木の実が乗っている。
「ほう、木欒子の実か」
さすがにシャカは一瞥しただけで(目は開いていないが)判るらしい。
「これの加工方法を、教えてもらえないだろうか」
乙女座であるシャカに、木欒子の実の加工方法を尋ねるとなると、その目的は1つしかない。
「閉じ込めたい魂があるのか」
聖戦でも活躍したシャカの持つ数珠には、魔星の生死を判じるだけでなく、一時的に封じる機能もある。108ある珠のひとつひとつに強大な結界である天舞宝輪と同等の力を持たせ、冥闘士の魂を閉じ込めるのだ。その宝具を作るために、当時の乙女座聖闘士は命を落とすほどの小宇宙を使ったという。
シャカは、そのことを尋ねたのだ。
だが、サガは首を振った。
「いや、封印機能は必要ない。ただ、魂が収まる場さえ作ることができれば」
「封印を施さぬのであれば、場の固定のみですむ。命を削る必要もなく、次元を操る双子座であれば簡単に加工が可能だ」
言い終えると、シャカはサガの手に自分の手を重ねた。静謐な小宇宙が触れた箇所を通じてサガへと伝わる。
小宇宙による誘導だと気づいたサガは、すぐに波動をあわせて己の小宇宙を発した。実を破壊せぬよう外側から次元を現空間より切り離し、小宇宙を練り込み、独立した結界として固定させてゆく。
シャカは簡単と言っていたが、双子座のサガですらシャカの助けがなければ可能とは思われぬ技巧と精密さ、そして桁外れのエネルギーが必要な作業であった。
二人分の凄まじい小宇宙を飲み込んだ木の実は、原石が磨がれて宝石となるがごとく圧縮され、真円の珠となっていく。
しばらくしてシャカが手を離すと、サガの掌の上には、まるで光を内部に押し隠しているような、不思議な輝きを持つ珠が残っていた。
サガはしげしげとその珠を眺めた。その珠からはシャカの数珠とは異なり、双子座の…というよりも、サガの小宇宙が色濃く感じられる。
「感謝する」
「このくらい、いつでも」
頭を下げたサガへ、シャカはなんでもないことのように応えた。ただ、シャカはサガが頭を下げることの重みは知っていたので、面白いものをみたと口元に笑みを浮かべ、言葉を続ける。
「君らへの誕生日祝いと思えば易いものだ。…弟がそれほど大切かね」
説明を受けたわけでもないのに、まるで内面を読み取ったように尋ねるシャカへ、サガは隠すでもなく少し照れたように微苦笑した。
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同じ聖人カテゴリでも白サガとシャカは方向性が違っていて楽しいですよね。それもただの聖人ではなくて、片や二重人格、片や弱者への慈悲が無い(自称)電波ってところが大好きです。黒サガとシャカを揃えるとトンでもない事をやらかしそうで、ちょっと見てみたい気がします。
今日もパチパチありがとうございます(>▽<)心の灯火です。