星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
エリシオンへ足を運んだシュラは、通り道の花園に、楽園らしからぬ黒色が広がっているのを見つけた。
「何をしているのですか」
シュラが話しかけると、その黒がごろりと動いて、広がった髪のしたから紅玉の瞳が覗く。
「不燃物の気持ちになっていたのだ」
「何を訳のわからないことを。あなたは燃えるでしょう」
シュラも相当に天然であったが、とりあえず黒サガがやさぐれていることは感じ取っていた。道から逸れて黒サガの寝転んでいる花園へと踏み込む。花を踏まぬようにあるくのはなかなか大変だなと思いながら。
「どうしたんです?」
「わたしはそれほど価値のない人間か?」
聞かれたシュラは大そう驚いた。この自信家のサガが、誰かに自分の価値を尋ねるなど考えられない。
「あなたの価値を他人が量ってよいのですか」
そういうとサガは首を捻り、言いなおした。
「わたしはそれほど必要のない人間か」
「あなたなら引く手数多でしょう」
「わたしもそう思っていたのだ。なのに奴らはわたしを要らぬという」
「やつらとは?」
サガはちらりと視線を動かした。視線の方角にあるのはサガとタナトスの住まいであり、弟の住むエリアでもある。
「お前ならばわたしの浮気につきあってくれるか」
サガがいきさつを説明したうえで尋ねてきたが、シュラは困ったような顔をするしかなかった。
「できません」
「……そうか」
サガは黙って立ち上がると、法衣にまとわりついた草や花びらを払った。
「おまえもわたしが不要なのだな」
「違います」
「違わないだろう」
「浮気だから嫌なんです、カノンもきっと」
「意味が判らぬ」
こちらのサガは本当に判っていないようであった。
「まあいい、他のものにも聞いてみよう」
「え、ちょっと、サガ!」
シュラが止める間もなく、黒髪のサガはどこかへと瞬間転移で消えていった。
「何をしているのですか」
シュラが話しかけると、その黒がごろりと動いて、広がった髪のしたから紅玉の瞳が覗く。
「不燃物の気持ちになっていたのだ」
「何を訳のわからないことを。あなたは燃えるでしょう」
シュラも相当に天然であったが、とりあえず黒サガがやさぐれていることは感じ取っていた。道から逸れて黒サガの寝転んでいる花園へと踏み込む。花を踏まぬようにあるくのはなかなか大変だなと思いながら。
「どうしたんです?」
「わたしはそれほど価値のない人間か?」
聞かれたシュラは大そう驚いた。この自信家のサガが、誰かに自分の価値を尋ねるなど考えられない。
「あなたの価値を他人が量ってよいのですか」
そういうとサガは首を捻り、言いなおした。
「わたしはそれほど必要のない人間か」
「あなたなら引く手数多でしょう」
「わたしもそう思っていたのだ。なのに奴らはわたしを要らぬという」
「やつらとは?」
サガはちらりと視線を動かした。視線の方角にあるのはサガとタナトスの住まいであり、弟の住むエリアでもある。
「お前ならばわたしの浮気につきあってくれるか」
サガがいきさつを説明したうえで尋ねてきたが、シュラは困ったような顔をするしかなかった。
「できません」
「……そうか」
サガは黙って立ち上がると、法衣にまとわりついた草や花びらを払った。
「おまえもわたしが不要なのだな」
「違います」
「違わないだろう」
「浮気だから嫌なんです、カノンもきっと」
「意味が判らぬ」
こちらのサガは本当に判っていないようであった。
「まあいい、他のものにも聞いてみよう」
「え、ちょっと、サガ!」
シュラが止める間もなく、黒髪のサガはどこかへと瞬間転移で消えていった。