星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
(≧▽≦)パラ銀本詰め合わせゆうパックがお昼に届きました!
おはようからおやすみまで、暮らしに夢をひろげるサガ本を堪能しまくりましたとも!部屋掃除の時間を全て読書に割り振ったため、ホコリ舞う自室ですがそんなのは問題ありません。
御本を発行して下さった全ての管理人様、買ってきて下さったA様、本当に有難うございます。
そんなわけでロスサガでお届けもの完了ネタ。
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聖戦も終わって数ヶ月もすると、当初の混乱も落ち着いてきて、聖闘士たちにも以前のような日常が戻っている。弟子を育てる者、休暇をとる者、改めて修行に出る者などさまざまだ。
そんな中、逆に忙しさを増しているのがアイオロスだった。
次期教皇となるための修養や知識の継承は半端なものではなく、それと平行して行われる肉体的修練も並大抵の厳しさではない。なにせ13年分ほかの黄金聖闘士との経験値差があるのだ。
早朝から夜半まで続くハードなスケジュールの後は、流石のアイオロスもぐったりと寝台に潜り込むだけの毎日になっている。翌朝までに体力と精神を整えるのも、大切な業務のひとつだ。
今夜も軽く風呂に浸かったのち、早々に横になろうとしたアイオロスだったが、ふと人馬宮への来客の気配を感じ取り目を瞬かせた。それはとても覚えのある小宇宙だ。
慌てて居住スペースの入り口へと向かうと、出迎えたアイオロスの前に現れたのは、黒い髪を靡かせるサガだった。
「こ…こんばんは、サガ?」
アイオロスはまた目を瞬かせた。こちらのサガはアイオロスを敵視しているのか、会うたびに棘のあることを言う。棘があろうとも言葉を交わせるのなら良い方で、大抵は視線も合わせず無視されてしまう。
そのサガが、一体どのような目的で人馬宮を訪れたのか、アイオロスは戸惑った。とても疲れているので、正直なところ、このサガから与えられる言葉のナイフを今は遠慮したい。そう思ってしまってから、彼から傷つけられること前提な自分の思考に余計落ち込んで俯いた。どんなサガであれ、自分は仲良くしたいと思っているのに。
そんなアイオロスを見下ろして、黒のサガはフンと鼻を鳴らす。
「貴様らしくもない」
どんな俺であったら俺らしいのだと、ちらりとアイオロスは考える。
サガは胸の前で腕を組み、何かにイラつくかのように、足先をタンタンと床へ叩き付けた。
「弱るのは勝手だが、それをアレの前で見せるな。貴様のせいで、わたしまで引きずられる」
「何のことだ?」
何を言っているのか分からず、アイオロスが顔をあげると、黒サガが深く長い溜息を付いた。
「…貴様に届けものだ」
言葉が終わると同時に、サガの黒髪が先端からざわりと色を変える。
月の光を集めたような柔らかな色合いの、蒼みがかった銀髪。
瞳から血を思わせる紅色が消えると、そこにはアイオロスの友人であったサガが居た。そのサガはまだ意識の交代が済んでいないのか、暫しぼうっと佇んでいたが、ハッと我に返ると慌ててアイオロスに頭を下げた。
「こ、このような夜更けに押しかけて済まない、アレが迷惑をかけて」
アイオロスはじっとサガを見た。
黒のサガとはまともに話せるような関係ではないが、こちらのサガもなかなか巧妙にアイオロスを避けていて、聖戦後に落ち着いて話せたことがない。
「邪魔をしたな、失礼する」
踵を返そうとするサガの手を、アイオロスは咄嗟に掴んだ。
掴んでしまったら、もう離せなかった。
「もうひとりの君は、届け物をしにきたと言った」
目を丸くしているサガの内情なんて構わず、アイオロスはサガの手を掴んだまま自分の部屋へとずかずか歩く。引きずられるようにして付いてきたサガは、そのままアイオロスの寝台へ放り込まれた。
「何もしないから、一晩だけここで保管されてくれ」
口をぱくぱくとさせているサガの隣へ、倒れこむようにアイオロスも横になる。何かを訴えているサガの言葉も疲れと睡魔の前では脳にまで届かず、アイオロスはそのまま泥のように眠りに落ちた。
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おはようからおやすみまで、暮らしに夢をひろげるサガ本を堪能しまくりましたとも!部屋掃除の時間を全て読書に割り振ったため、ホコリ舞う自室ですがそんなのは問題ありません。
御本を発行して下さった全ての管理人様、買ってきて下さったA様、本当に有難うございます。
そんなわけでロスサガでお届けもの完了ネタ。
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聖戦も終わって数ヶ月もすると、当初の混乱も落ち着いてきて、聖闘士たちにも以前のような日常が戻っている。弟子を育てる者、休暇をとる者、改めて修行に出る者などさまざまだ。
そんな中、逆に忙しさを増しているのがアイオロスだった。
次期教皇となるための修養や知識の継承は半端なものではなく、それと平行して行われる肉体的修練も並大抵の厳しさではない。なにせ13年分ほかの黄金聖闘士との経験値差があるのだ。
早朝から夜半まで続くハードなスケジュールの後は、流石のアイオロスもぐったりと寝台に潜り込むだけの毎日になっている。翌朝までに体力と精神を整えるのも、大切な業務のひとつだ。
今夜も軽く風呂に浸かったのち、早々に横になろうとしたアイオロスだったが、ふと人馬宮への来客の気配を感じ取り目を瞬かせた。それはとても覚えのある小宇宙だ。
慌てて居住スペースの入り口へと向かうと、出迎えたアイオロスの前に現れたのは、黒い髪を靡かせるサガだった。
「こ…こんばんは、サガ?」
アイオロスはまた目を瞬かせた。こちらのサガはアイオロスを敵視しているのか、会うたびに棘のあることを言う。棘があろうとも言葉を交わせるのなら良い方で、大抵は視線も合わせず無視されてしまう。
そのサガが、一体どのような目的で人馬宮を訪れたのか、アイオロスは戸惑った。とても疲れているので、正直なところ、このサガから与えられる言葉のナイフを今は遠慮したい。そう思ってしまってから、彼から傷つけられること前提な自分の思考に余計落ち込んで俯いた。どんなサガであれ、自分は仲良くしたいと思っているのに。
そんなアイオロスを見下ろして、黒のサガはフンと鼻を鳴らす。
「貴様らしくもない」
どんな俺であったら俺らしいのだと、ちらりとアイオロスは考える。
サガは胸の前で腕を組み、何かにイラつくかのように、足先をタンタンと床へ叩き付けた。
「弱るのは勝手だが、それをアレの前で見せるな。貴様のせいで、わたしまで引きずられる」
「何のことだ?」
何を言っているのか分からず、アイオロスが顔をあげると、黒サガが深く長い溜息を付いた。
「…貴様に届けものだ」
言葉が終わると同時に、サガの黒髪が先端からざわりと色を変える。
月の光を集めたような柔らかな色合いの、蒼みがかった銀髪。
瞳から血を思わせる紅色が消えると、そこにはアイオロスの友人であったサガが居た。そのサガはまだ意識の交代が済んでいないのか、暫しぼうっと佇んでいたが、ハッと我に返ると慌ててアイオロスに頭を下げた。
「こ、このような夜更けに押しかけて済まない、アレが迷惑をかけて」
アイオロスはじっとサガを見た。
黒のサガとはまともに話せるような関係ではないが、こちらのサガもなかなか巧妙にアイオロスを避けていて、聖戦後に落ち着いて話せたことがない。
「邪魔をしたな、失礼する」
踵を返そうとするサガの手を、アイオロスは咄嗟に掴んだ。
掴んでしまったら、もう離せなかった。
「もうひとりの君は、届け物をしにきたと言った」
目を丸くしているサガの内情なんて構わず、アイオロスはサガの手を掴んだまま自分の部屋へとずかずか歩く。引きずられるようにして付いてきたサガは、そのままアイオロスの寝台へ放り込まれた。
「何もしないから、一晩だけここで保管されてくれ」
口をぱくぱくとさせているサガの隣へ、倒れこむようにアイオロスも横になる。何かを訴えているサガの言葉も疲れと睡魔の前では脳にまで届かず、アイオロスはそのまま泥のように眠りに落ちた。
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