星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
御大HPを見にいったところ、更新記録に『「編集後記」を「御側用人こばれ話」に改名しました!』とあったので、へえ、小バレねた中心で行くのかあ、こぼれ話とひっかけてるのかな?側用人さんやるなあ。と、ドキドキしかけたのですが、メニューやコンテンツ内カットを見たら普通に「こぼれ話」でした。
誤字脱字の多い拙宅としては親近感を沸かせざるを得ない(`・ω・´)イゾーさん頑張れ!
でもって星矢とサガのおでかけネタ
=============================
そういえば、町の福引で当たった映画無料券の期限がもうすぐ切れることを思い出した。
期限自体にはまだ余裕があるんだけど、最近話題になったアメリカ映画の上映最終日が今日だった気がする。どうせならそれ見たい。
早速ブロンズ仲間で兄弟の瞬を誘ってみた。なんで瞬かっていうと、紫龍は中国だし、氷河はシベリアだし、一輝は行方知れずだからだ。瞬ならいまギリシアに滞在しているから丁度いいよなって。
だけど瞬にはアフロディーテと夕飯の先約があるからと、申し訳なさそうに断られてしまった。意外と仲いいよなあの二人。ベルサイユ宮殿みたいなところで晩餐とってるイメージが沸いたので、どんなトコに食べに行くんだって聞いたら近所のタベルナだった。結構普通だ。
じゃあ誰か他に暇な人はいないかな、いっそ魔鈴さんでも誘おうかな、でも女聖闘士のひとって外出したとき仮面とかどうするんだろうな…なんてことを考えながら歩いていたら、道向こうを歩いているサガが目に入ったんだ。反射的に声をかけてた。
突然呼び止められたサガは驚いたような顔をしたものの、映画に誘うとすぐににっこりして「星矢の誘いなら」と言ってくれた!誘っておいて何だけど、サガはこういう下界の大衆娯楽っていうの?見ないイメージがあったから、了承してくれたことにびっくりする。OKしてくれるのなら、こんな無料券じゃなくって、ちゃんとした映画に誘えばよかったって、ちょっとだけ思ってしまったり。
ギリシアでは空き地等を使った青空映画館が多い(夜しかやらないから星空映画館?)。それはそれで開放感あって楽しいけど、サガと一緒なら、日本で言うプレミアムシートみたいな、座り心地よくて音響もしっかりしている映画館で、内容も吟味したヤツを見せてあげたいんだよなあ。そんな映画について詳しくないけどさ。
でも、夜にサガと出かけるなんて、なんとなく心が浮き立つ。そう伝えたらサガは「わたしもだよ」って言ってくれた!いい人だ。
実際に見た映画は結構面白くて、誘った手前、俺はほっと胸を撫で下ろした。
意外だったのはサガの反応。アクション映画だったんだけど、緊迫するシーンでは文字通り手に汗握ってる。顔は冷静そうに見えるのに、こっちも聖闘士だからそういう生理反応には気づいてしまう。俺たちから見ればぬるいアクション(しかもCG)だから、退屈じゃないかな?ってちょっと心配だったけど杞憂みたいだ。
それで感想聞いたら「小宇宙も持たぬ一般人が、あんなムチャをして死んでしまうのではないかとハラハラした。しかも物語ゆえこちらが手助けをすることも適わず、見ているしかない。心臓に悪い」だって。たまに面白いよねサガって。
それで「またサガと映画に来たいな」って言ったら「映画だけか?」って、なんだか真剣な視線が返ってきたので、「いろいろ誘っていいの?」って聞き返しちゃった。考えてみれば、サガにとっては一般社会で時間を過ごすなんて珍しいのかも。
サガがちょっと照れたように頷いたので、俺はさっそく次の休みの予定を聞いて外出の約束をとりつけた。サガは夜空に瞬く星と同じくらい目を輝かせてる。
(カノンがブラコンになるの、無理ないかも)
大先輩にすっごく失礼なんだけど、少しだけ俺はそう思った。
=============================
今日は大好きサイトさんのリンク作業もする(>▽<)
誤字脱字の多い拙宅としては親近感を沸かせざるを得ない(`・ω・´)イゾーさん頑張れ!
でもって星矢とサガのおでかけネタ
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そういえば、町の福引で当たった映画無料券の期限がもうすぐ切れることを思い出した。
期限自体にはまだ余裕があるんだけど、最近話題になったアメリカ映画の上映最終日が今日だった気がする。どうせならそれ見たい。
早速ブロンズ仲間で兄弟の瞬を誘ってみた。なんで瞬かっていうと、紫龍は中国だし、氷河はシベリアだし、一輝は行方知れずだからだ。瞬ならいまギリシアに滞在しているから丁度いいよなって。
だけど瞬にはアフロディーテと夕飯の先約があるからと、申し訳なさそうに断られてしまった。意外と仲いいよなあの二人。ベルサイユ宮殿みたいなところで晩餐とってるイメージが沸いたので、どんなトコに食べに行くんだって聞いたら近所のタベルナだった。結構普通だ。
じゃあ誰か他に暇な人はいないかな、いっそ魔鈴さんでも誘おうかな、でも女聖闘士のひとって外出したとき仮面とかどうするんだろうな…なんてことを考えながら歩いていたら、道向こうを歩いているサガが目に入ったんだ。反射的に声をかけてた。
突然呼び止められたサガは驚いたような顔をしたものの、映画に誘うとすぐににっこりして「星矢の誘いなら」と言ってくれた!誘っておいて何だけど、サガはこういう下界の大衆娯楽っていうの?見ないイメージがあったから、了承してくれたことにびっくりする。OKしてくれるのなら、こんな無料券じゃなくって、ちゃんとした映画に誘えばよかったって、ちょっとだけ思ってしまったり。
ギリシアでは空き地等を使った青空映画館が多い(夜しかやらないから星空映画館?)。それはそれで開放感あって楽しいけど、サガと一緒なら、日本で言うプレミアムシートみたいな、座り心地よくて音響もしっかりしている映画館で、内容も吟味したヤツを見せてあげたいんだよなあ。そんな映画について詳しくないけどさ。
でも、夜にサガと出かけるなんて、なんとなく心が浮き立つ。そう伝えたらサガは「わたしもだよ」って言ってくれた!いい人だ。
実際に見た映画は結構面白くて、誘った手前、俺はほっと胸を撫で下ろした。
意外だったのはサガの反応。アクション映画だったんだけど、緊迫するシーンでは文字通り手に汗握ってる。顔は冷静そうに見えるのに、こっちも聖闘士だからそういう生理反応には気づいてしまう。俺たちから見ればぬるいアクション(しかもCG)だから、退屈じゃないかな?ってちょっと心配だったけど杞憂みたいだ。
それで感想聞いたら「小宇宙も持たぬ一般人が、あんなムチャをして死んでしまうのではないかとハラハラした。しかも物語ゆえこちらが手助けをすることも適わず、見ているしかない。心臓に悪い」だって。たまに面白いよねサガって。
それで「またサガと映画に来たいな」って言ったら「映画だけか?」って、なんだか真剣な視線が返ってきたので、「いろいろ誘っていいの?」って聞き返しちゃった。考えてみれば、サガにとっては一般社会で時間を過ごすなんて珍しいのかも。
サガがちょっと照れたように頷いたので、俺はさっそく次の休みの予定を聞いて外出の約束をとりつけた。サガは夜空に瞬く星と同じくらい目を輝かせてる。
(カノンがブラコンになるの、無理ないかも)
大先輩にすっごく失礼なんだけど、少しだけ俺はそう思った。
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今日は大好きサイトさんのリンク作業もする(>▽<)
ロスサガが下地なんですがががが
=============================
あいにくの曇り空だ。いまにも降り出しそうな様相をみせながら、夕方まで来てしまったような天気である。
アイオロスとサガは、教皇宮から十二宮へ向かう一本道を、並んで下りていた。
「ねえ、サガは先ほどの課題についてどう思う?」
アイオロスはサガを見ていたが、サガの視線は空の雨雲へ向かっている。
「お前の思うとおりで、良いのではないだろうか」
「まだ俺の意見も聞いていないのに?」
「考えるのは教皇の役目。それにあれはお前に出された課題だ」
まだアイオロスは補佐であったけれども、次期教皇として名指しされているからには、その地位を継ぐのも遠いことではないだろう。
サガの指摘にアイオロスは苦笑して、同じように空を見上げた。
「降ってきそうだね」
「そうだな」
しかし、答えながらサガは視線を道の先へと移した。まるで、アイオロスと同じものを見ることを拒否するかのように。
それはとてもさりげなく行われ、常人であれば気づかぬ完璧なそぶりであったが、あいにくと射手座のアイオロスは愚鈍ではなかった。
人馬宮へたどり着いた途端に雨が降り出した。
「寄って行かないか」
わずかながらの期待と痛みをこめて、雨宿りを勧めてみたが、案の定サガはそれを辞退し、しとしとと法衣を濡らす小雨のなかを歩き去っていった。
天秤宮を抜ける頃には、雨足も勢いを増し、本格的な降りとなった。
長い髪が雨に濡れてぺたりと頬に張り付くが、サガは頓着せずに歩き続けた。
『変われ』
サガの中から闇が主張する。
『わたしと変われ。何だそのザマは』
闇は怒っていたが、サガは返事をしなかった。歩きながらその髪の色は先端から黒くなりかけるも、すぐに元の色となる。
『…なぜ、考えることをやめてしまったのだ』
諦念とともに、暫くして発せられた問いへの答えは簡潔だった。
「比較してしまうから」
サガは立ち止まらない。真っ直ぐに前をみている。
「考えたら比較してしまう。わたしならどうするだろうかと」
『当たり前だ』
「そのあとお前は…わたしはこう続けるだろう。『わたしならもっと上手くやれる』。あるいは『彼のほうが優れている』と」
周囲に人がいたならば、サガは独り言を呟いているようにしか見えず、正気を疑われるに違いない。幸いなことに夕刻をすぎた雨の中、十二宮の公道を通るものは誰もいなかった。
「だから、考えることは彼に一任しようと思う」
『馬鹿な』
闇の声には、どこか焦りが感じられた。
『おまえはあの13年間ですら、決してわたしに思考を譲ろうとはしなかったではないか。最後のさいごで、いつでもわたしの邪魔を』
「アイオロスは信用できる。しかし自分のことは信用できない」
きっぱりと言い放つサガの視線は宙にあったが、実際のところ何も見てはいなかった。
『…完全に侵蝕されてしまったのだな』
闇の声は、それを最後にもう聞こえることはなかった。
いつのまにか目の前には双児宮の門柱が、主を迎えるようにそびえ立っている。
「ただいま」
サガは誰も居ないがらんどうへ呼びかけた。
=============================
駄目サガパターン。
黒サガの恐れる侵蝕については、そのうち改めてちゃんと書いてみたいココロ。
あと、白サガは何気にいつも自分に厳しい延長で黒サガにひどい。
=============================
あいにくの曇り空だ。いまにも降り出しそうな様相をみせながら、夕方まで来てしまったような天気である。
アイオロスとサガは、教皇宮から十二宮へ向かう一本道を、並んで下りていた。
「ねえ、サガは先ほどの課題についてどう思う?」
アイオロスはサガを見ていたが、サガの視線は空の雨雲へ向かっている。
「お前の思うとおりで、良いのではないだろうか」
「まだ俺の意見も聞いていないのに?」
「考えるのは教皇の役目。それにあれはお前に出された課題だ」
まだアイオロスは補佐であったけれども、次期教皇として名指しされているからには、その地位を継ぐのも遠いことではないだろう。
サガの指摘にアイオロスは苦笑して、同じように空を見上げた。
「降ってきそうだね」
「そうだな」
しかし、答えながらサガは視線を道の先へと移した。まるで、アイオロスと同じものを見ることを拒否するかのように。
それはとてもさりげなく行われ、常人であれば気づかぬ完璧なそぶりであったが、あいにくと射手座のアイオロスは愚鈍ではなかった。
人馬宮へたどり着いた途端に雨が降り出した。
「寄って行かないか」
わずかながらの期待と痛みをこめて、雨宿りを勧めてみたが、案の定サガはそれを辞退し、しとしとと法衣を濡らす小雨のなかを歩き去っていった。
天秤宮を抜ける頃には、雨足も勢いを増し、本格的な降りとなった。
長い髪が雨に濡れてぺたりと頬に張り付くが、サガは頓着せずに歩き続けた。
『変われ』
サガの中から闇が主張する。
『わたしと変われ。何だそのザマは』
闇は怒っていたが、サガは返事をしなかった。歩きながらその髪の色は先端から黒くなりかけるも、すぐに元の色となる。
『…なぜ、考えることをやめてしまったのだ』
諦念とともに、暫くして発せられた問いへの答えは簡潔だった。
「比較してしまうから」
サガは立ち止まらない。真っ直ぐに前をみている。
「考えたら比較してしまう。わたしならどうするだろうかと」
『当たり前だ』
「そのあとお前は…わたしはこう続けるだろう。『わたしならもっと上手くやれる』。あるいは『彼のほうが優れている』と」
周囲に人がいたならば、サガは独り言を呟いているようにしか見えず、正気を疑われるに違いない。幸いなことに夕刻をすぎた雨の中、十二宮の公道を通るものは誰もいなかった。
「だから、考えることは彼に一任しようと思う」
『馬鹿な』
闇の声には、どこか焦りが感じられた。
『おまえはあの13年間ですら、決してわたしに思考を譲ろうとはしなかったではないか。最後のさいごで、いつでもわたしの邪魔を』
「アイオロスは信用できる。しかし自分のことは信用できない」
きっぱりと言い放つサガの視線は宙にあったが、実際のところ何も見てはいなかった。
『…完全に侵蝕されてしまったのだな』
闇の声は、それを最後にもう聞こえることはなかった。
いつのまにか目の前には双児宮の門柱が、主を迎えるようにそびえ立っている。
「ただいま」
サガは誰も居ないがらんどうへ呼びかけた。
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駄目サガパターン。
黒サガの恐れる侵蝕については、そのうち改めてちゃんと書いてみたいココロ。
あと、白サガは何気にいつも自分に厳しい延長で黒サガにひどい。
寿がきやのカップラーメンはハズレがないですね(>ω<)ウマー!
冬にカップラーメンを食べながらネットを見たりしていると、現代人に生まれてよかった至福って思います。それはさておきタナサガ妄想
=============================
エリシオンは常春の世界だ。枯れることのない花が咲き乱れ、花園の向こうには澄んだ水をたたえた川が、静かな流れを見せている。水盆のような泉にはニンフたちが集まり、喉を潤したり水浴びをしたりして過ごしていることだろう。
花々の芳香を感じながら、サガは空を見上げた。光をそそぎながらも、太陽のない青空。平穏の支配する世界。
「神々が住まうに相応しい場所だな」
独り言のつもりであったが、隣でタナトスが「そうであろう」と答えた。
せっかくなのでサガはそのまま会話を続けた。
「選ばれた人間や英雄たちも永遠の命を与えられ、この世界に住まうことを許されるときく。しかし、その姿を見たことがない。別エリアなのだろうか」
「いや、見ているではないか、そこここに」
タナトスが指し示したのは、花の一群であった。
「種を植え付けた魂を地に埋めて置くと、そのうちに美しい花を咲かせる。人間は下賎の生き物だが、苗床としてはなかなか役に立つぞ。花と一体になった魂は、永遠にこの地で神の目を楽しませながら咲き誇るのだ。魂の力が強いほど、美しく香りのよい花が咲く」
おまえも望めば直ぐにでも、とタナトスがいうので、サガは口元に笑みを浮かべた。
「わたしはまだ死んでいない」
「望めば直ぐにでも死を与えると言っているのだ」
サガはもう1度空を見上げた。この平安が支配する世界の一部となるのは、とてつもない幸福のように思える。
「悪くないな」
「うむ」
タナトスの声にどこか得意そうな色が混じったので、サガは笑い出した。
「悪くないが、この生はアテナに頂いたもの。勝手に死ぬわけにはいかないのだ。もう少し待って欲しい」
そう答えるとタナトスが肩を抱き寄せてきたので、サガはそっと身体をあずけた。
=============================
悪くないですよね。
冬にカップラーメンを食べながらネットを見たりしていると、現代人に生まれてよかった至福って思います。それはさておきタナサガ妄想
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エリシオンは常春の世界だ。枯れることのない花が咲き乱れ、花園の向こうには澄んだ水をたたえた川が、静かな流れを見せている。水盆のような泉にはニンフたちが集まり、喉を潤したり水浴びをしたりして過ごしていることだろう。
花々の芳香を感じながら、サガは空を見上げた。光をそそぎながらも、太陽のない青空。平穏の支配する世界。
「神々が住まうに相応しい場所だな」
独り言のつもりであったが、隣でタナトスが「そうであろう」と答えた。
せっかくなのでサガはそのまま会話を続けた。
「選ばれた人間や英雄たちも永遠の命を与えられ、この世界に住まうことを許されるときく。しかし、その姿を見たことがない。別エリアなのだろうか」
「いや、見ているではないか、そこここに」
タナトスが指し示したのは、花の一群であった。
「種を植え付けた魂を地に埋めて置くと、そのうちに美しい花を咲かせる。人間は下賎の生き物だが、苗床としてはなかなか役に立つぞ。花と一体になった魂は、永遠にこの地で神の目を楽しませながら咲き誇るのだ。魂の力が強いほど、美しく香りのよい花が咲く」
おまえも望めば直ぐにでも、とタナトスがいうので、サガは口元に笑みを浮かべた。
「わたしはまだ死んでいない」
「望めば直ぐにでも死を与えると言っているのだ」
サガはもう1度空を見上げた。この平安が支配する世界の一部となるのは、とてつもない幸福のように思える。
「悪くないな」
「うむ」
タナトスの声にどこか得意そうな色が混じったので、サガは笑い出した。
「悪くないが、この生はアテナに頂いたもの。勝手に死ぬわけにはいかないのだ。もう少し待って欲しい」
そう答えるとタナトスが肩を抱き寄せてきたので、サガはそっと身体をあずけた。
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悪くないですよね。
結局、ネット通販でLC3巻を頼みました(>ω<)
ついでに何冊か頼んだ本の一冊に、スコットランドの旅記のような内容が載っていたのですが、その章タイトルが『あざらしの娘』だったので、子供の頃に読んだいくつかの民話を思い出しました。
ご存知のように、あざらしが皮を脱ぐと中から娘が出てくるやつです。そこからカノサガ妄想に脳内が勝手に進んでしまったのですけど、こういう自分でも方向性のよくわからない妄想はどういう形で昇華したらいいのか(´・ω・`)しかもハッピーエンドじゃないし。チラ裏ってやつですね。
=============================
海の底にはポセイドンの支配する世界が広がっています。
この美しい海界を、地上で暮らす双子の兄にも見せたいなと、海龍のカノンは思いました。
けれども、ポセイドンの神域へ勝手に人間を入れることは許されません。
カノンは海神に選ばれた海将軍だから大丈夫なのですが、いくら双子でも資格のないサガは駄目なのです。
そこでカノンは一計を案じました。
(アザラシの皮を着せて海獣のフリをさせ、こっそり連れてくればいい)
早速サガのところへ行き、用意したアザラシの皮を被せると、人間の姿は隠されてアザラシが1匹いるようにしか見えなくなりました。カノンは兄を連れて海の結界を越え、さまざまな場所へと案内します。
珊瑚の園や水晶の洞窟、海ボタルが乱舞する夜の波間などを見せると、サガは目を丸くして「綺麗だね」と喜びました。サガが喜ぶとカノンも嬉しくなりました。
海底神殿の前を抜けて、さらにメロウの住処へ案内しようとしたとき、神殿のなかから声がかかりました。ポセイドンです。
『カノンよ、どこへ行くつもりなのだ?』
「供のアザラシと、メロウの岩棚へ」
用意していた答えを、カノンはよどみなく答えます。バレないかちょっとドキドキしましたが、ポセイドンは『そうか』としか言いませんでした。
そのまま興味をなくしたのか続く言葉はなく、カノンは急いで兄を連れて神殿前を通り抜けました。ポセイドンは大抵の時間寝ています。多分また眠りについたのでしょう。
神殿から大分離れたところで、カノンはホッと一息つきました。
「驚いたなあサガ、まさか海神が話しかけてくるなんて」
しかし、サガからの返事はありません。
「サガ?」
いぶかしがるカノンを、アザラシが黙って見つめ返すだけです。
カノンは急に嫌な予感がして、サガからアザラシの皮を脱がせようとしました。けれども、あるはずの継ぎ目が、どうしても見つかりません。
呆然と立ち尽くしてしまったカノンをその場において、アザラシはすいと波の向こうへ泳いでいってしまい、二度と戻ってきませんでした。
=============================
ナニコレって自分でも思うんですが、沸いた妄想はどっかに吐き出しておかないと気持ちが悪いので、生暖かく読み流して下さい(=△=)
それにしても某掲示板で「アスプロスはイタリア語で男娼」という素敵な書き込みを拝見したので、まずその出典元?のイタリア版WIKIを見に行ったんです。うわなんかイタリア版のLCの表紙のアス兄さんが格好いいんですけど。ていうか何でアスプロスの単独項目があるんですか。日本版WIKIにそんなのないですよね(汗)
結局、翻訳サイトを通してもよく判らないので、他のいくつかの伊日翻訳その他で調べたところ、Una prostituta(売春婦)が似た見た目っぽいのでそのあたりなんでしょうか。あ、まてまて!ライブドア伊日翻訳だけはasproを男娼と訳した!これか!
そんなわけでどなたか男娼なアスプロスのお話をよろしくお願いいたします。
ついでに何冊か頼んだ本の一冊に、スコットランドの旅記のような内容が載っていたのですが、その章タイトルが『あざらしの娘』だったので、子供の頃に読んだいくつかの民話を思い出しました。
ご存知のように、あざらしが皮を脱ぐと中から娘が出てくるやつです。そこからカノサガ妄想に脳内が勝手に進んでしまったのですけど、こういう自分でも方向性のよくわからない妄想はどういう形で昇華したらいいのか(´・ω・`)しかもハッピーエンドじゃないし。チラ裏ってやつですね。
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海の底にはポセイドンの支配する世界が広がっています。
この美しい海界を、地上で暮らす双子の兄にも見せたいなと、海龍のカノンは思いました。
けれども、ポセイドンの神域へ勝手に人間を入れることは許されません。
カノンは海神に選ばれた海将軍だから大丈夫なのですが、いくら双子でも資格のないサガは駄目なのです。
そこでカノンは一計を案じました。
(アザラシの皮を着せて海獣のフリをさせ、こっそり連れてくればいい)
早速サガのところへ行き、用意したアザラシの皮を被せると、人間の姿は隠されてアザラシが1匹いるようにしか見えなくなりました。カノンは兄を連れて海の結界を越え、さまざまな場所へと案内します。
珊瑚の園や水晶の洞窟、海ボタルが乱舞する夜の波間などを見せると、サガは目を丸くして「綺麗だね」と喜びました。サガが喜ぶとカノンも嬉しくなりました。
海底神殿の前を抜けて、さらにメロウの住処へ案内しようとしたとき、神殿のなかから声がかかりました。ポセイドンです。
『カノンよ、どこへ行くつもりなのだ?』
「供のアザラシと、メロウの岩棚へ」
用意していた答えを、カノンはよどみなく答えます。バレないかちょっとドキドキしましたが、ポセイドンは『そうか』としか言いませんでした。
そのまま興味をなくしたのか続く言葉はなく、カノンは急いで兄を連れて神殿前を通り抜けました。ポセイドンは大抵の時間寝ています。多分また眠りについたのでしょう。
神殿から大分離れたところで、カノンはホッと一息つきました。
「驚いたなあサガ、まさか海神が話しかけてくるなんて」
しかし、サガからの返事はありません。
「サガ?」
いぶかしがるカノンを、アザラシが黙って見つめ返すだけです。
カノンは急に嫌な予感がして、サガからアザラシの皮を脱がせようとしました。けれども、あるはずの継ぎ目が、どうしても見つかりません。
呆然と立ち尽くしてしまったカノンをその場において、アザラシはすいと波の向こうへ泳いでいってしまい、二度と戻ってきませんでした。
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ナニコレって自分でも思うんですが、沸いた妄想はどっかに吐き出しておかないと気持ちが悪いので、生暖かく読み流して下さい(=△=)
それにしても某掲示板で「アスプロスはイタリア語で男娼」という
結局、翻訳サイトを通してもよく判らないので、他のいくつかの伊日翻訳その他で調べたところ、Una prostituta(売春婦)が似た見た目っぽいのでそのあたりなんでしょうか。あ、まてまて!ライブドア伊日翻訳だけはasproを男娼と訳した!これか!
そんなわけでどなたか男娼なアスプロスのお話をよろしくお願いいたします。
こじつけにも程がある。
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「どうか、過去からわたしの存在を消してください。わたしさえ居なければ、皆が幸せになれるはずなのです」
サガは時の神クロノスに頭を下げて願いました。
どうやってここまで来たのか判りませんが、人間でありながら時の湖へ辿りついた根性はなかなかのものと思われます。
その根性に免じて、クロノスは戯れに願いを聞いてやることにしました。
「それでは、望みどおりリセットしてやろう」
湖のなかから次元をひとつ選び出し、クロノスは界上で砂時計をひっくり返します。そうしてサガのいない世界が始まったのでした。
彼は幼い頃から将来の大成を約束されたような、輝かしい子供でした。
およそ出来ぬことはなく、星に呼ばれて訪れた聖域でも、すぐに黄金聖闘士の地位を予言されたほどです。
しかし、彼は生まれてこのかた、ずっと満足することはありませんでした。いついかなる時も、何かが世界から欠落しているとしか思えなかったからです。
周りの皆は『そんなことはない、これ以上を望むなど贅沢だ』と言いました。そのことは余計彼を苛々させましたが、かといって彼にも何が足りないのか判らないのでした。
聖域で修行しながらも、ずっと胸の奥にはぽっかり穴があいたままです。
いつしかその穴には『あるべきはずだった何か』の影が育つようになりました。
正式に双子座に任命された日は、流石の彼も喜びました。双子座の聖衣は、物にも人にも無頓着な彼がほとんど唯一欲しいと思えたものだったのです。
さっそくキラキラと輝く黄金聖衣を身に纏い、全身鏡に映していると、どこからか声がしてきました。
『なかなか似合っている』
「誰だ!?」
思わず彼はあたりを見回しました。双児宮には結界が張られており、他人は入ってこれないはずなのです。
怪しんでいる彼に、その声は呆れたように言いました。
『私はお前の兄だ。判っているだろう』
そう言われてみると、そんな気がしてきました。何故忘れていたのか不思議なくらいです。
「そうだ、思い出したぞ。なぜ今まで俺を一人にしたのだ」
『私はずっとお前とともにいた。お前が気づかなかっただけだ。お前が私を認識すれば、いつでも私は存在するのだから』
つまり、認識しないときには存在しないと言うことです。そんな勝手なと思いかけたものの、その身勝手さはとても兄らしいことのようにも思えました。
何より、兄が呼びかけてくれたとき、初めて彼は胸の飢餓感がなくなっていることに気づいたのです。
ただ、残念なことに兄の名前だけが思い出せませんでした。それに気づいたのか、兄が苦笑しています。
『では、”カイン(形作る者)”と呼ぶがいい』
「それなら俺は今日からアベル(空虚)と名乗ろう」
それ以降、アベルは時々現れるカインと双児宮で暮らすようになりましたが、充足の生活の中で彼はほんの時々だけ思うのでした。
足りない何かを求めていた過去のほうが、本当のような気がする、と。
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「どうか、過去からわたしの存在を消してください。わたしさえ居なければ、皆が幸せになれるはずなのです」
サガは時の神クロノスに頭を下げて願いました。
どうやってここまで来たのか判りませんが、人間でありながら時の湖へ辿りついた根性はなかなかのものと思われます。
その根性に免じて、クロノスは戯れに願いを聞いてやることにしました。
「それでは、望みどおりリセットしてやろう」
湖のなかから次元をひとつ選び出し、クロノスは界上で砂時計をひっくり返します。そうしてサガのいない世界が始まったのでした。
彼は幼い頃から将来の大成を約束されたような、輝かしい子供でした。
およそ出来ぬことはなく、星に呼ばれて訪れた聖域でも、すぐに黄金聖闘士の地位を予言されたほどです。
しかし、彼は生まれてこのかた、ずっと満足することはありませんでした。いついかなる時も、何かが世界から欠落しているとしか思えなかったからです。
周りの皆は『そんなことはない、これ以上を望むなど贅沢だ』と言いました。そのことは余計彼を苛々させましたが、かといって彼にも何が足りないのか判らないのでした。
聖域で修行しながらも、ずっと胸の奥にはぽっかり穴があいたままです。
いつしかその穴には『あるべきはずだった何か』の影が育つようになりました。
正式に双子座に任命された日は、流石の彼も喜びました。双子座の聖衣は、物にも人にも無頓着な彼がほとんど唯一欲しいと思えたものだったのです。
さっそくキラキラと輝く黄金聖衣を身に纏い、全身鏡に映していると、どこからか声がしてきました。
『なかなか似合っている』
「誰だ!?」
思わず彼はあたりを見回しました。双児宮には結界が張られており、他人は入ってこれないはずなのです。
怪しんでいる彼に、その声は呆れたように言いました。
『私はお前の兄だ。判っているだろう』
そう言われてみると、そんな気がしてきました。何故忘れていたのか不思議なくらいです。
「そうだ、思い出したぞ。なぜ今まで俺を一人にしたのだ」
『私はずっとお前とともにいた。お前が気づかなかっただけだ。お前が私を認識すれば、いつでも私は存在するのだから』
つまり、認識しないときには存在しないと言うことです。そんな勝手なと思いかけたものの、その身勝手さはとても兄らしいことのようにも思えました。
何より、兄が呼びかけてくれたとき、初めて彼は胸の飢餓感がなくなっていることに気づいたのです。
ただ、残念なことに兄の名前だけが思い出せませんでした。それに気づいたのか、兄が苦笑しています。
『では、”カイン(形作る者)”と呼ぶがいい』
「それなら俺は今日からアベル(空虚)と名乗ろう」
それ以降、アベルは時々現れるカインと双児宮で暮らすようになりましたが、充足の生活の中で彼はほんの時々だけ思うのでした。
足りない何かを求めていた過去のほうが、本当のような気がする、と。