星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
ND地形ネタをさっそく使ってみるココロ。
閉じられていたジャミールの塔が内側から開かれるおはなし。
============================
わずかに涼気を含んだ風が、夏の終わりと季節の移り変わりを感じさせる。
ムウは聖衣修理の手をとめ、手伝っていた貴鬼に告げた。
「ガマニオンの粉が癒着して安定するまで、少し休憩にしましょうか」
そうして、冷やしてある瓜を持ってくるように言いつける。
白羊宮の脇には川が流れていて、川縁へは宮から階段が伸びている。女神神殿をいだく頂から流れてきた清水は夏場でも冷たく、宮の階段から直接水を汲んだり、果物を冷やしたりすることが出来るようになっているのだ。
工房を持つムウにとっては、女神の小宇宙を含んだ聖なる水というのは、大切な資源のひとつでもあった。
すぐに貴鬼が丸々とした瓜を抱えて戻ってきた。
「ムウ様、よく冷えていたよ!」
手にしているのはチベット瓜、いわゆる哈密瓜(ハミウリ)だ。ジャミールから聖域へ来る際に幾つか買って持ってきた。メロンよりも甘いとされる果肉は、切られる前から瑞々しい香りを宮内へもたらした。
さっそく場所を移し、それを切り分ける。半分に割ったものを、さらに四つの櫛形にする。
貴鬼が不思議そうな顔をした。
「多くない?ムウ様」
「いいえ、これで丁度良いのです」
サイコキネシスで平皿を4枚手元へ飛ばし、水気たっぷりの瓜を並べていると、外から声がかかった。
「おうい、通らせてもらうぞ」
アルデバランの声だ。もうひとり、隣にはサガの小宇宙がある。
ムウは寄っていくように声をかけ、入ってきた二人に切ったばかりの瓜を出した。
「これは良いところに来たようだ」
サガがふわりと微笑んで礼を言い、アルデバランも同意して客用の絨毯へ腰を下ろした。
何気ない会話を交わしつつ、豪快に果肉へかぶりついたアルデバランは、ムウとサガの二人が同じようにかぶりつきながら、汁をまったく零さず上品に食べるのを、どうやっているのかと不思議がっている。
「嬉しいなあ」
貴鬼がニコニコと言う。
「美味しい瓜を食べることが出来て?」
子供好きのサガが話をむけてやると、貴鬼は頷いた。
「でもそれだけじゃないよ!用が無くても人が来てくれて、瓜を出せるのがオイラ嬉しいんだ」
ムウは食べる手をとめ、敏いサガはそっと目を伏せる。
ジャミールではムウの元を訪れるのは、聖衣修復を望むものばかりであったろうし、その者たちの多くは修復の塔に至るまでの試練で命を落とす。
そして修復塔には入り口がない。つまり、ほぼ門前払いなのだ。
以前から狭き門戸ではあったのだが、ムウの代でハードルが高まったのは、サガにも一因がある。
アルデバランはガハハハと笑い、沈みかけた空気を吹き飛ばして、貴鬼の頭をぐしゃぐしゃとかき回した。
「そうか!ならもっと聖域にくればいいぞ!この宮は十二宮の入り口にあるからな。いつでも来訪者に事欠かんだろう」
「わあ、汁だらけの手でもう!」
じゃれているアルデバランと貴鬼を横に、サガも控えめながら、ムウに尋ねる。
「わたしたちがジャミールへ尋ねても良いだろうか…その、修復師の工房というのは興味があるし…」
ムウは同僚たちの顔を見た。
彼らは手を差し伸べている。もっと交流しようと。
(篭っていたつもりはなかったのですが、弟子に教えられるとは、このことですかね)
彼らに応えることによって、貴鬼も世界が広がることだろう。
「いつでもいらして下さい」
答えながら、皆が訪れる前にはジャミールの塔へ入り口をつけようとムウは思った。
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閉じられていたジャミールの塔が内側から開かれるおはなし。
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わずかに涼気を含んだ風が、夏の終わりと季節の移り変わりを感じさせる。
ムウは聖衣修理の手をとめ、手伝っていた貴鬼に告げた。
「ガマニオンの粉が癒着して安定するまで、少し休憩にしましょうか」
そうして、冷やしてある瓜を持ってくるように言いつける。
白羊宮の脇には川が流れていて、川縁へは宮から階段が伸びている。女神神殿をいだく頂から流れてきた清水は夏場でも冷たく、宮の階段から直接水を汲んだり、果物を冷やしたりすることが出来るようになっているのだ。
工房を持つムウにとっては、女神の小宇宙を含んだ聖なる水というのは、大切な資源のひとつでもあった。
すぐに貴鬼が丸々とした瓜を抱えて戻ってきた。
「ムウ様、よく冷えていたよ!」
手にしているのはチベット瓜、いわゆる哈密瓜(ハミウリ)だ。ジャミールから聖域へ来る際に幾つか買って持ってきた。メロンよりも甘いとされる果肉は、切られる前から瑞々しい香りを宮内へもたらした。
さっそく場所を移し、それを切り分ける。半分に割ったものを、さらに四つの櫛形にする。
貴鬼が不思議そうな顔をした。
「多くない?ムウ様」
「いいえ、これで丁度良いのです」
サイコキネシスで平皿を4枚手元へ飛ばし、水気たっぷりの瓜を並べていると、外から声がかかった。
「おうい、通らせてもらうぞ」
アルデバランの声だ。もうひとり、隣にはサガの小宇宙がある。
ムウは寄っていくように声をかけ、入ってきた二人に切ったばかりの瓜を出した。
「これは良いところに来たようだ」
サガがふわりと微笑んで礼を言い、アルデバランも同意して客用の絨毯へ腰を下ろした。
何気ない会話を交わしつつ、豪快に果肉へかぶりついたアルデバランは、ムウとサガの二人が同じようにかぶりつきながら、汁をまったく零さず上品に食べるのを、どうやっているのかと不思議がっている。
「嬉しいなあ」
貴鬼がニコニコと言う。
「美味しい瓜を食べることが出来て?」
子供好きのサガが話をむけてやると、貴鬼は頷いた。
「でもそれだけじゃないよ!用が無くても人が来てくれて、瓜を出せるのがオイラ嬉しいんだ」
ムウは食べる手をとめ、敏いサガはそっと目を伏せる。
ジャミールではムウの元を訪れるのは、聖衣修復を望むものばかりであったろうし、その者たちの多くは修復の塔に至るまでの試練で命を落とす。
そして修復塔には入り口がない。つまり、ほぼ門前払いなのだ。
以前から狭き門戸ではあったのだが、ムウの代でハードルが高まったのは、サガにも一因がある。
アルデバランはガハハハと笑い、沈みかけた空気を吹き飛ばして、貴鬼の頭をぐしゃぐしゃとかき回した。
「そうか!ならもっと聖域にくればいいぞ!この宮は十二宮の入り口にあるからな。いつでも来訪者に事欠かんだろう」
「わあ、汁だらけの手でもう!」
じゃれているアルデバランと貴鬼を横に、サガも控えめながら、ムウに尋ねる。
「わたしたちがジャミールへ尋ねても良いだろうか…その、修復師の工房というのは興味があるし…」
ムウは同僚たちの顔を見た。
彼らは手を差し伸べている。もっと交流しようと。
(篭っていたつもりはなかったのですが、弟子に教えられるとは、このことですかね)
彼らに応えることによって、貴鬼も世界が広がることだろう。
「いつでもいらして下さい」
答えながら、皆が訪れる前にはジャミールの塔へ入り口をつけようとムウは思った。
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サガとカノンのバカンス
============================
白い砂浜へ、穏やかな波が打ち寄せては、水の跡を残していく。
カノンは裸足で波打ち際へと立った。
「波で濡れたこの場所は、海の領域でも地上の領域でもないんだぜ」
弟の言葉に誘われるように、サガも恐る恐る素足になって浜辺に立つ。
波が大きな時には、押し寄せた海水はカノンとサガのくるぶしまで飲み込み、また引き上げていく。
「この波の跡をずっと行けば、俺は逃げることが出来るかな」
青い空を見上げながら、カノンはそんなことを言う。
海辺は妖精から逃げる時に使われる常套路だが、神にはどうだろう。
サガはカノンの手を握った。
「お前がどちらを選んでも、わたしはこの手を離さない」
「それ、捕まる相手がお前になっただけじゃないか」
苦笑しながらも、カノンは手を振り解かなかった。
============================
また朝からめるへん…仕事前くらいは夢見させて下さい。
それはそうと、昨日マイスEXを発送しましたよ連絡がアマゾンから来てました!専用ディスプレイも!じゃあ今日か明日には届くのかな!わーいわーい!どこに飾ろうかな!(>▽<)
置き場所を考えないで物を買うから私の部屋は片付かないんだな…
今日もぱちぱちありがとうございます(ぺこ)毎日いただいた拍手で活力と萌えを頂いております。
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白い砂浜へ、穏やかな波が打ち寄せては、水の跡を残していく。
カノンは裸足で波打ち際へと立った。
「波で濡れたこの場所は、海の領域でも地上の領域でもないんだぜ」
弟の言葉に誘われるように、サガも恐る恐る素足になって浜辺に立つ。
波が大きな時には、押し寄せた海水はカノンとサガのくるぶしまで飲み込み、また引き上げていく。
「この波の跡をずっと行けば、俺は逃げることが出来るかな」
青い空を見上げながら、カノンはそんなことを言う。
海辺は妖精から逃げる時に使われる常套路だが、神にはどうだろう。
サガはカノンの手を握った。
「お前がどちらを選んでも、わたしはこの手を離さない」
「それ、捕まる相手がお前になっただけじゃないか」
苦笑しながらも、カノンは手を振り解かなかった。
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また朝からめるへん…仕事前くらいは夢見させて下さい。
それはそうと、昨日マイスEXを発送しましたよ連絡がアマゾンから来てました!専用ディスプレイも!じゃあ今日か明日には届くのかな!わーいわーい!どこに飾ろうかな!(>▽<)
置き場所を考えないで物を買うから私の部屋は片付かないんだな…
今日もぱちぱちありがとうございます(ぺこ)毎日いただいた拍手で活力と萌えを頂いております。
妄想お題をだしたー
リンクを貼らせていただいているサイト様で、少し前になさっていた診断系を拙宅でも!診断系ってやりだすと止まりませんよね(笑)
アスプロスからやってみました。
礼服姿で「これ、脱いだ方がいいかな」と言っているアスプロスを妄想してみよう。
礼服…教皇服のことかΣ(゜◇゜)
============================
角のついた肩あてと、仰々しい文様の入った法衣。
数ある教皇服のパターンのひとつだ。
だが趣味が悪い(とデフテロスには見える)。
この法衣を、たとえばセージは着ないだろう。
それを目の前の兄が肩から羽織っている。
「死んだときに作ったものだが、お前との戦闘前に着替えて、異次元に片付けておいたのが放置したままになっていた。なつかしいな」
アスプロスは教皇の兜(レプリカ)を片手にくるくる回している。
デフテロスが半眼で兄を睨むと、その視線の強さに珍しく兄が怯んだ。
「…脱いだ方がいいか?」
「ああ」
即座にデフテロスは肯定した。
それだけでなく、脱いだ兄の手から法衣を奪うと、返事も聞かずにカノン島の溶岩の中へテレポートさせて、叩き込んでしまった。
(トラウマだったのだろうか)
そんな弟の姿を、アスプロスはほんの少しだけ反省しながら眺めた。
============================
…妄想っていうかお笑いにしか…
じゃあデフテロスで。
浴衣の前をはだけた状態で動けなくなっているデフテロスを妄想してみよう。
デフテロスが動けない状態なんて、原因は1つしかないよね!
そうです100%お兄さんがらみです。
============================
日本の着衣だといって、ユカタとやらをアスプロスが持ってきた。
どういう経緯で兄がその知識を得たかと思うと、はらわたが煮えくり返ってくるので、それは考えないようにしておく(日本出身の男など、あのひげ面の半神もどきしか知らん)。
「日本の衣服は、基本的に一枚布を有効に使いまわせるようになっているのだ。このユカタも糸を外して広げれば再利用できる。発想としてはギリシアのヒマティオンと同じだな」
「随分薄い布地に見えるが」
「夏用のものだからだ。火山島であるこの地でのくつろぎ着…そうだ、風呂上りに羽織るには丁度よかろう?」
アスプロスは楽しそうにそれを広げ、それだけでなくデフテロスを脱がせ始めた。
「に、兄さん何を」
「サイズの確認だ。俺に丁度良いサイズなので、お前にも合うはずなのだが…」
「アスプロスに丁度良いなら、確かめるまでもなく俺にも合う」
「俺は俺、おまえはおまえだ」
よく判らない理屈で上着を全部奪いとり、こともあろうに下衣まで脱がそうとしはじめる。
「ま、まて、下は関係なかろう!」
「しかし日本人はキモノの下に何も履かぬと聞いた」
「そ、それは女性の話だろう!」
「……あの男、騙したのか」
騙されたと言うのはなんだ。どういう状況なのだそれは。間違いに気づいたのか、兄の手が止まる。しかし、俺の皮のズボンは既に半分以上下ろされている。
「まあ、細かいことは気にするな」
最強の星を持つアスプロスは、時々とても大雑把で、強引だ。
人形遊びをするように、俺を脱がせてユカタを羽織らせた兄は、満足そうにニッコリと笑っている。
「実は俺の分もある。お揃いなのだ」
豪快に脱ぎ始めた兄を目の前にして、俺は真っ赤になって固まるしかなかった。
============================
もう出勤時間なので色々と適当に…(>ω<)
この診断は何か美味しいので他のキャラでもやってみたいココロ。
今日もぱちぱちありがとうございます!ご返信は夜にさせて下さい♪
リンクを貼らせていただいているサイト様で、少し前になさっていた診断系を拙宅でも!診断系ってやりだすと止まりませんよね(笑)
アスプロスからやってみました。
礼服姿で「これ、脱いだ方がいいかな」と言っているアスプロスを妄想してみよう。
礼服…教皇服のことかΣ(゜◇゜)
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角のついた肩あてと、仰々しい文様の入った法衣。
数ある教皇服のパターンのひとつだ。
だが趣味が悪い(とデフテロスには見える)。
この法衣を、たとえばセージは着ないだろう。
それを目の前の兄が肩から羽織っている。
「死んだときに作ったものだが、お前との戦闘前に着替えて、異次元に片付けておいたのが放置したままになっていた。なつかしいな」
アスプロスは教皇の兜(レプリカ)を片手にくるくる回している。
デフテロスが半眼で兄を睨むと、その視線の強さに珍しく兄が怯んだ。
「…脱いだ方がいいか?」
「ああ」
即座にデフテロスは肯定した。
それだけでなく、脱いだ兄の手から法衣を奪うと、返事も聞かずにカノン島の溶岩の中へテレポートさせて、叩き込んでしまった。
(トラウマだったのだろうか)
そんな弟の姿を、アスプロスはほんの少しだけ反省しながら眺めた。
============================
…妄想っていうかお笑いにしか…
じゃあデフテロスで。
浴衣の前をはだけた状態で動けなくなっているデフテロスを妄想してみよう。
デフテロスが動けない状態なんて、原因は1つしかないよね!
そうです100%お兄さんがらみです。
============================
日本の着衣だといって、ユカタとやらをアスプロスが持ってきた。
どういう経緯で兄がその知識を得たかと思うと、はらわたが煮えくり返ってくるので、それは考えないようにしておく(日本出身の男など、あのひげ面の半神もどきしか知らん)。
「日本の衣服は、基本的に一枚布を有効に使いまわせるようになっているのだ。このユカタも糸を外して広げれば再利用できる。発想としてはギリシアのヒマティオンと同じだな」
「随分薄い布地に見えるが」
「夏用のものだからだ。火山島であるこの地でのくつろぎ着…そうだ、風呂上りに羽織るには丁度よかろう?」
アスプロスは楽しそうにそれを広げ、それだけでなくデフテロスを脱がせ始めた。
「に、兄さん何を」
「サイズの確認だ。俺に丁度良いサイズなので、お前にも合うはずなのだが…」
「アスプロスに丁度良いなら、確かめるまでもなく俺にも合う」
「俺は俺、おまえはおまえだ」
よく判らない理屈で上着を全部奪いとり、こともあろうに下衣まで脱がそうとしはじめる。
「ま、まて、下は関係なかろう!」
「しかし日本人はキモノの下に何も履かぬと聞いた」
「そ、それは女性の話だろう!」
「……あの男、騙したのか」
騙されたと言うのはなんだ。どういう状況なのだそれは。間違いに気づいたのか、兄の手が止まる。しかし、俺の皮のズボンは既に半分以上下ろされている。
「まあ、細かいことは気にするな」
最強の星を持つアスプロスは、時々とても大雑把で、強引だ。
人形遊びをするように、俺を脱がせてユカタを羽織らせた兄は、満足そうにニッコリと笑っている。
「実は俺の分もある。お揃いなのだ」
豪快に脱ぎ始めた兄を目の前にして、俺は真っ赤になって固まるしかなかった。
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もう出勤時間なので色々と適当に…(>ω<)
この診断は何か美味しいので他のキャラでもやってみたいココロ。
今日もぱちぱちありがとうございます!ご返信は夜にさせて下さい♪
パラ銀参加に関するお問い合わせを昨日拍手からいただきまして、「連休なのでお休みをもぎ取れませんでした(;△;)(宿泊業なので)」というようなお返事を書こうと思いつつ、アレ先日も同じようなお問い合わせを別のかたから頂いてご返信したようなデジャヴ…と思い、過去拍手コメントを読み直してみたところ、やっぱりお問い合わせ頂いておりました。
にも関わらず、その部分だけ何故かお返事したつもりになって、レスをさせていただいたのにお問い合わせ部分がスルー状態になっておりました。
8/12にコメントを下さったK凪様(>△<)今更なのですが申し訳ありませんでした(汗)
パラ銀あわせの修羅場中の皆様、心より応援いたしております!
そして以下、海界妄想
============================
「シードラゴンの部屋に、テレビが…?」
カノンの宮へ足を踏み入れたバイアンは、ぽかんと文明の利器を眺めた。
もちろんバイアンとてテレビくらいは知っている。
ただ、それがこの神話の世界ともいうべき海底神殿にそぐわないことと、今までのカノンの部屋が殺風景のきわみであったことを併せると、なにやらとても違和感を覚えたのだ。
「テレビだけではないぞ」
答えたのはサガだ。シードラゴンの兄である彼は、時折カノンに会いに海界へ降りてくる。ポセイドンの許可は得ているので海将軍が口を挟むことではないが、聖域にシードラゴンを自由に入らせる女神といい、海底神殿へジェミニを自由に入らせる海皇といい、おおらか過ぎだとバイアンですら思う。
そのサガが指差したのは隣に置かれたゲーム機。
もちろんバイアンとてゲーム機くらい以下略。
唖然としているバイアンへ、苦笑を浮かべたサガが言い訳めいた説明を始めた。
「このようなものを持ち込んだ弟を許してやってはくれまいか。これはわたしのせいであるようなのだ」
「そうなんですか?」
「わたしが弟を待つあいだ、暇だと考えたのだろう。わたしは本でもあれば問題ないのだが…」
よく見ると、ゲーム機のとなりにソフトが幾つか置いてある。
バイアンはゲームをするジェミニを想像してみた。これまた違和感のあることこの上ない。
一体カノンはどのようなゲームを持ち込んだのかと覗き込んだバイアンは、思わず笑みを零した。
どれも対戦ものばかりなのだ。
サガだけのためであるのなら、違ったセレクトもあるだろう。
これはカノンがサガと対戦したり、サガが海界人と交流したりすることを前提に置かれたものなのだ。
ゲームに疎そうなサガは、そのことに気づいていないかもしれないが。
(まあ、自分とて詳しくないけれども)
内心で呟きながらも、バイアンはここにいない海将軍筆頭の顔を思い浮かべる。
「シードラゴンは、貴方のことがとてもお好きなんですね」
そういうと、サガは驚いたような顔をしたあと、照れたような、それでいて嬉しさを押し隠すような、慎ましい笑みをバイアンに向けてきた。
「せっかくだから、何人か呼んで遊んでみませんか?」
バイアンはソフトのなかから人生ゲーム的なものを摘みあげ、サガの了承をとると、さっそくイオとアイザックにテレパシーで呼びかけた。
============================
多分サガのためだけじゃなくて、海将軍たち用でもあるんです。自分が直接貸し出さないでサガ経由で提供するという、何気にちゃんと計算してるカノン。
まだ未成年のメンバーに娯楽もなにもないのは可哀想ですもんね。
ほんとはサガたちが遊ぶのは人生ゲームじゃなくて桃太郎電鉄にしたかったんですけど、海外版があるのかわからなかったので…桃電したサガは弟にだけ容赦ないと思うよ!
黒サガが桃電したら、日本支配しようとしたのにラストちかくでひっくり返されて、次ゲームから大人気なく本気になるよ!
ちなみに以前も書きましたが、カノンの好きなジャンルはシューティング、サガの好きなジャンルは落ちゲーです(サガは星矢にぷよを教えてもらいました)。
あと、海底でTV番組は見れないので、ゲーム専用TVになってます。
無駄な設定ばっかり沢山!(>ω<)
にも関わらず、その部分だけ何故かお返事したつもりになって、レスをさせていただいたのにお問い合わせ部分がスルー状態になっておりました。
8/12にコメントを下さったK凪様(>△<)今更なのですが申し訳ありませんでした(汗)
パラ銀あわせの修羅場中の皆様、心より応援いたしております!
そして以下、海界妄想
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「シードラゴンの部屋に、テレビが…?」
カノンの宮へ足を踏み入れたバイアンは、ぽかんと文明の利器を眺めた。
もちろんバイアンとてテレビくらいは知っている。
ただ、それがこの神話の世界ともいうべき海底神殿にそぐわないことと、今までのカノンの部屋が殺風景のきわみであったことを併せると、なにやらとても違和感を覚えたのだ。
「テレビだけではないぞ」
答えたのはサガだ。シードラゴンの兄である彼は、時折カノンに会いに海界へ降りてくる。ポセイドンの許可は得ているので海将軍が口を挟むことではないが、聖域にシードラゴンを自由に入らせる女神といい、海底神殿へジェミニを自由に入らせる海皇といい、おおらか過ぎだとバイアンですら思う。
そのサガが指差したのは隣に置かれたゲーム機。
もちろんバイアンとてゲーム機くらい以下略。
唖然としているバイアンへ、苦笑を浮かべたサガが言い訳めいた説明を始めた。
「このようなものを持ち込んだ弟を許してやってはくれまいか。これはわたしのせいであるようなのだ」
「そうなんですか?」
「わたしが弟を待つあいだ、暇だと考えたのだろう。わたしは本でもあれば問題ないのだが…」
よく見ると、ゲーム機のとなりにソフトが幾つか置いてある。
バイアンはゲームをするジェミニを想像してみた。これまた違和感のあることこの上ない。
一体カノンはどのようなゲームを持ち込んだのかと覗き込んだバイアンは、思わず笑みを零した。
どれも対戦ものばかりなのだ。
サガだけのためであるのなら、違ったセレクトもあるだろう。
これはカノンがサガと対戦したり、サガが海界人と交流したりすることを前提に置かれたものなのだ。
ゲームに疎そうなサガは、そのことに気づいていないかもしれないが。
(まあ、自分とて詳しくないけれども)
内心で呟きながらも、バイアンはここにいない海将軍筆頭の顔を思い浮かべる。
「シードラゴンは、貴方のことがとてもお好きなんですね」
そういうと、サガは驚いたような顔をしたあと、照れたような、それでいて嬉しさを押し隠すような、慎ましい笑みをバイアンに向けてきた。
「せっかくだから、何人か呼んで遊んでみませんか?」
バイアンはソフトのなかから人生ゲーム的なものを摘みあげ、サガの了承をとると、さっそくイオとアイザックにテレパシーで呼びかけた。
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多分サガのためだけじゃなくて、海将軍たち用でもあるんです。自分が直接貸し出さないでサガ経由で提供するという、何気にちゃんと計算してるカノン。
まだ未成年のメンバーに娯楽もなにもないのは可哀想ですもんね。
ほんとはサガたちが遊ぶのは人生ゲームじゃなくて桃太郎電鉄にしたかったんですけど、海外版があるのかわからなかったので…桃電したサガは弟にだけ容赦ないと思うよ!
黒サガが桃電したら、日本支配しようとしたのにラストちかくでひっくり返されて、次ゲームから大人気なく本気になるよ!
ちなみに以前も書きましたが、カノンの好きなジャンルはシューティング、サガの好きなジャンルは落ちゲーです(サガは星矢にぷよを教えてもらいました)。
あと、海底でTV番組は見れないので、ゲーム専用TVになってます。
無駄な設定ばっかり沢山!(>ω<)
ここ数日涼しくなってきたので、大分過ごしやすくなりました(>▽<)
やはり卓上扇風機だけで過ごすには限度が…
そんな朝のロス+サガ+カノン+星矢妄想
============================
小高い丘の上に腰を下ろしたアイオロスは、ぼんやりと闘技場を見下ろしていた。青々と茂る草のにおいが、夏を感じさせる。
「何をしているんだ」
突然話しかけられて振り返る。
「カノン」
「お、間違えなかったな」
「サガの振りをしたりせず、カノンとして目の前に立つのなら間違えるわけがない。それにサガはあそこにいる」
視線で闘技場を指し示すと、その先には星矢へ稽古をつけているサガがいた。
星矢に甘いサガも、指導のときはとても厳しい。だが、星矢は土埃まみれになりながらも楽しそうだった。それを見つめるサガの目も信頼に満ちている。理想的な先輩と後輩の図だ。
「あれがお前の腑抜けてる原因か」
「腑抜けてなど」
カノンへ反論しかけて口ごもる。考え込んでいたのは確かだ。
「サガがあの小僧を好きなのは仕方ねえよ」
サガと同じ顔の双子座が、子供をあやすように言う。ともに修行してきたサガのことは、蘇生後に年齢差がうまれたとて同期と思えるのだけれども、突然振って沸いたサガの弟は、出会ったときから年上で(もしかしたら過去もサガの振りをした彼に会っているのかもしれないが、自分には分からない)、どうもやりにくい。
それでも素直に話してしまうのは、やはりサガと同じ顔だからかもしれなかった。
「あんな風に、まっすぐな好意だけで傍にいられる星矢が羨ましい」
ぽつりと零すと、カノンは笑って肩をすくめた。
「ざまあみろ」
「あ、ひどいな」
「お前だって、13年前のオレにそう思われてたんだぜ?」
アイオロスは驚いてカノンの顔を見る。
「そうなのか」
「ああ、そうだ。オレはお前の隣にいるサガを見てるだけしかできなかった。サガとオレが双子だとバレるような真似は許されなかったからな。しかし、お前は違うだろう」
なのに、行動もせずに悩むなんて贅沢だとカノンは続ける。
「あの小僧はサガに愛されてるが、ライバルだとは見られていない。あいつにそう思われているのは、お前とオレくらいのものだろうよ。…今はまだ」
「何故、そんなことを私に」
首をかしげたアイオロスへ、フンと鼻をならしたカノンがデコぴんを食らわせた。
「お前が気に食わないからに決まってるだろう」
デコぴんは結構痛くて、額を押さえている間に、カノンはまたふらりと去って行ってしまった。
「…贅沢、なのかな?」
アイオロスは闘技場を見下ろし、それから二人を目指して丘を下りはじめた。
============================
14歳復帰アイオロスには、わりと黒サガやカノンの当たりが柔らかい予感…27歳アイオロスだとサガが振り回される側なので、カノンも全力で兄を奪い合いますよ。どっちも勝手な脳内妄想ですけど!
で、14歳ロスからすると、サガは「もと同年代の友達が復活したら大人になってました」なんですが、カノンのことは最初から「大人状態が初対面」なんですよね。微妙にサガとカノンへの対応に差があったりするのを妄想するのも楽しいです。サガの側もね、アイオロスのことは昔に比べてやっぱり年下に見えるんですけど、それでも対等に感じることが時折あって、その時はサガの側が昔の気持ちに戻っていたり、逆にアイオロスが背伸びしてサガに合わせてたり、いろいろ感情の絡み合いがあると思うのです。
あんまり拙宅では描かれてませんが、サガはアイオロスを根本のところで気になってしょーがない人なので(いろんな意味で)、最終的にはサガも自分の気持ちを自覚して、ロスと心を通わせあって聖域の双璧になってくれればいいなあと思います。
今日もぱちぱちありがとうございます(>▽<)元気の源です!
やはり卓上扇風機だけで過ごすには限度が…
そんな朝のロス+サガ+カノン+星矢妄想
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小高い丘の上に腰を下ろしたアイオロスは、ぼんやりと闘技場を見下ろしていた。青々と茂る草のにおいが、夏を感じさせる。
「何をしているんだ」
突然話しかけられて振り返る。
「カノン」
「お、間違えなかったな」
「サガの振りをしたりせず、カノンとして目の前に立つのなら間違えるわけがない。それにサガはあそこにいる」
視線で闘技場を指し示すと、その先には星矢へ稽古をつけているサガがいた。
星矢に甘いサガも、指導のときはとても厳しい。だが、星矢は土埃まみれになりながらも楽しそうだった。それを見つめるサガの目も信頼に満ちている。理想的な先輩と後輩の図だ。
「あれがお前の腑抜けてる原因か」
「腑抜けてなど」
カノンへ反論しかけて口ごもる。考え込んでいたのは確かだ。
「サガがあの小僧を好きなのは仕方ねえよ」
サガと同じ顔の双子座が、子供をあやすように言う。ともに修行してきたサガのことは、蘇生後に年齢差がうまれたとて同期と思えるのだけれども、突然振って沸いたサガの弟は、出会ったときから年上で(もしかしたら過去もサガの振りをした彼に会っているのかもしれないが、自分には分からない)、どうもやりにくい。
それでも素直に話してしまうのは、やはりサガと同じ顔だからかもしれなかった。
「あんな風に、まっすぐな好意だけで傍にいられる星矢が羨ましい」
ぽつりと零すと、カノンは笑って肩をすくめた。
「ざまあみろ」
「あ、ひどいな」
「お前だって、13年前のオレにそう思われてたんだぜ?」
アイオロスは驚いてカノンの顔を見る。
「そうなのか」
「ああ、そうだ。オレはお前の隣にいるサガを見てるだけしかできなかった。サガとオレが双子だとバレるような真似は許されなかったからな。しかし、お前は違うだろう」
なのに、行動もせずに悩むなんて贅沢だとカノンは続ける。
「あの小僧はサガに愛されてるが、ライバルだとは見られていない。あいつにそう思われているのは、お前とオレくらいのものだろうよ。…今はまだ」
「何故、そんなことを私に」
首をかしげたアイオロスへ、フンと鼻をならしたカノンがデコぴんを食らわせた。
「お前が気に食わないからに決まってるだろう」
デコぴんは結構痛くて、額を押さえている間に、カノンはまたふらりと去って行ってしまった。
「…贅沢、なのかな?」
アイオロスは闘技場を見下ろし、それから二人を目指して丘を下りはじめた。
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14歳復帰アイオロスには、わりと黒サガやカノンの当たりが柔らかい予感…27歳アイオロスだとサガが振り回される側なので、カノンも全力で兄を奪い合いますよ。どっちも勝手な脳内妄想ですけど!
で、14歳ロスからすると、サガは「もと同年代の友達が復活したら大人になってました」なんですが、カノンのことは最初から「大人状態が初対面」なんですよね。微妙にサガとカノンへの対応に差があったりするのを妄想するのも楽しいです。サガの側もね、アイオロスのことは昔に比べてやっぱり年下に見えるんですけど、それでも対等に感じることが時折あって、その時はサガの側が昔の気持ちに戻っていたり、逆にアイオロスが背伸びしてサガに合わせてたり、いろいろ感情の絡み合いがあると思うのです。
あんまり拙宅では描かれてませんが、サガはアイオロスを根本のところで気になってしょーがない人なので(いろんな意味で)、最終的にはサガも自分の気持ちを自覚して、ロスと心を通わせあって聖域の双璧になってくれればいいなあと思います。
今日もぱちぱちありがとうございます(>▽<)元気の源です!