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「異次元と冥界、どちらが良いか選ばせてやろう」
とあるマフィア組織をデスマスクとともに軽く壊滅させた黒サガは、まだ意識のある構成員を床に足蹴にしながら笑った。デスマスクは飽きたのか、少し前から窓際に腰掛けて煙草を吸っている。
二人とも息すら切らしていない。黒サガが相手の返事を待たずにアナザーディメンションを放とうとした直前、シュラが大慌てで割り込んできた。
「サガ!!一般人相手に何やってんですか!教皇にバレたら厳罰ものですよ!」
目をぱちりとさせている黒サガに代わり、窓辺からデスマスクが答える。
「証拠は残さねえって」
「駄目だ!デスマスク、お前が付いていながら何故止めんのだ!」
「だってこいつら、サガを襲おうとしたんだぜー。歳はイってるが顔が良いから薬漬けにして売り飛ばすかって」
シュラの表情が一瞬で変わった。
「…この連中を塵になるまで切り刻んで良いか」
今度はシュラを慌てて止める事になったデスマスクとサガだった。
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こんなサガに甘いナイトたちだと良いよ!サガも年中組には甘いんですけどね!(←妄想)
エピGの黒サガとカニは全裸(黒サガが)で会話する仲ですが、誕生日はぜひカニの方も全裸で一緒に過ごしてください。腐女子のささやかな要望です。
でっちゃん誕生日おめでとう!前聖戦のカニ一家も誕生日が判ればいいのに。
昨日職場で、持ち込んだペットボトルの飲み物に手をつける暇がないほど忙しかったんですが、電話対応終わった一瞬に『そういえば明日はデスマスク誕だなあ』なんて思い出したら、口元がニヤけたらしく、とおりすがった同僚に「○○さんどしたの、何か楽しそうだね」とか言われてしまいました。
うっわ恥ずかしい。
あと他所様で星矢キャラソートの結果を拝見したので、真似してやってみました。ダダ漏れです。10位以内あたりは順列組合せで誰と誰を組み合わせてもイケる予感。
ttp://one.freespace.jp/yosuda/seiyasort.html
そういえば、昨日いただいたkokosu様の拍手コメントに記されていたニュースが「若いイギリス人観光客たちに人気のギリシア観光地クレタ島。しかし若くてフリーダムなイギリス人達が全裸になったりH行為したり狼藉三昧なのでギリシア住民抗議(要約)」という内容だったのですが、ラダマンティスの名誉を守るために「イギリス 全裸」で検索したところ、ほぼ最初に出てきたのが「イギリス人の三分の一は日常的に裸で電話をしている」でした。
(>△<)全裸でカノンに電話しているラダマンティスの姿が脳裏に…
以下サガ&カニSSS
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「有り金全部出しな」
スラムと呼ばれる路地奥で、サガは若い男に短銃を突きつけられた。
チンピラの発する下卑た殺気など、路地に足を踏み入れた時から気づいていたが、黄金聖闘士にとっては何の脅威でもないのでほうっておいたのだ。
しかし、その放置が男に犯罪を実行させてしまったのだなとサガは反省した。
「困窮しているのか。しかし暴力は良くない。お金は上げるから強盗などやめて、まっとうに働く道を見つけなさい」
とりあえず相手を諭してみる。彼は性善説を信じているのだ。
「うるせえ!御託を並べてんじゃねえよ!」
「職がないのであれば、聖域での肉体労働を紹介しよう。収入は低いかもしれないが、食うには困らないぞ」
説法にイラついたチンピラがサガの頭を殴ろうとするも、さらりとサガは躱す。
ゆったりとしか動いていない筈の相手が、何度殴ろうとしても上手く逃げてしまう事にキレたチンピラは、銃に頼ろうとした。だが、いつの間にか手にしていたはずの銃すら消えている。
「こんなものに頼らなくとも、生きていくのには困らないだろう?」
後ろから声がして慌てて振り返ると、そこにはいつの間にか銃身部分を片手に持ち、困ったように微笑むサガの姿があった。その時男は初めて、相手が見たこともないような美しい青年である事に気づいたのだった。
(この男を上手く騙くらかして捕まえれば、金になりそうだ)
実力差もわきまえず、男がそんな事を考えた途端、
「やめとけ」
そんな声が降って来るのと同時に、男は昏倒した。
「デスマスク、何もいきなり気絶させなくても良かったのではないか」
サガが横から声をかける。チンピラは、現われたデスマスクの一撃によって石畳に沈んだのだ。
「いきなり銃を持ち出すようなアホにはこれで良いんだよ。しかしアンタも悪い。何だってこんなスラムの奥地をフラフラ歩いてるんだ。待ち合わせの場所は街中だろう」
詰め寄るデスマスクにサガは気まずそうな視線を彷徨わせた。
「その…道がわかりにくくてな…そのうち大通りに出るかと思って…」
「迷子になったんだな」
「探索をしていたのだ」
「迷子になったんだな?」
「……………すまん」
「誕生日だから奢ると呼びつけておいて、迷子になるのはアンタくらいだよ。で、何を奢ってくれるんだ?」
「イタリア料理の店を予約してある。アフロディーテやシュラも来るはずだ…その、誕生日おめでとう」
きまり悪げに祝いの言葉を述べるサガへ、デスマスクはニヤリと笑った。
「ヒロインを助け出すヒーロー気分を味あわせてくれたのも、誕生日プレゼントの一環か?」
「…?」
何を言っているのか判らずに首をかしげたサガは、直ぐにデスマスクの言葉が今の現状を揶揄したものと気づく。
「なっ…誰がヒロインで誰がヒーローだ!」
「迷子になったアンタがヒーローでないのは確かだな」
危険なスラムに似合わぬじゃれあいを見せながら、二人は予約した店へと歩き出したのだった。
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アーリーエントリーとファストパスを使うとこんなにも遊べるのかと愕然とした管理人です。友人が1名限定お得宿泊プランをゲットしたお陰で、ねずみの国々でもホテルでも優雅でしたが体力は使い切りました。あとサガもいませんでした。
星矢をあんまり知らない友人たちが、また私の為にお土産として星矢のミニフィギアを買ってきてくれたのですが、知らないだけにキャラを全然把握しておりません。
「きんちゃんの好きなサガを選んで買ってきたよ!」
「ありがとう。嬉しいけれどこれはサガではないよ…?」
「ええっ!確かサガって髪が青だったからこれだと思ったのに」
「この人形はカミュですよ。でもありがとう嬉しいよ!ねずみの国のアトラクションに黄金聖闘士がいたら3時間でも並ぶのになあ!」
「着ぐるみ人形のサガでもいいの?」
「本物だったら8時間でも並びますよ」
そんな二日間。
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サガとフランスのねずみーらんどで会う約束をとりつけたアイオロス(14歳)は、ギリシア人には珍しく約束の定刻10分前に、テーマパークの象徴ともいえる城前で相手を待っていた。
13年間分世間に疎い英雄は「一般社会の世間的な感覚に馴染みたい」「市井を知るのも上に立つものの努め」「現世情の説明役としてサガが同行すること」という強引な主張のままに、公費でデート兼リゾート休暇を勝ち取っていたのだ。
しかし、肝心のサガの方がまだ到着していない。
「遅いなあサガ…」
大らかなアイオロスが心配したのは時間のことではない。真面目なサガが時間に遅れるような事態が発生したのかという危惧によるものだ。
サガはアイオロスから視察(という名の職権乱用)の話を聞いたとき、怒りはしなかったものの、そのような理由で執務を休むことを善しとせず、神官議会に出たあとに付き合うと言っていた。
しかしどのような経緯であれ、交わした約束に遅れたりしないのが彼だ。
不安になりはじめたアイオロスの脳裏に、タイミングよく小宇宙通信が届いてくる。
(すまん、アイオロス。会議が今終わったのだ。直接そちらへ向かう!)
どうやら職務が長引いただけだったようだ。
アイオロスはほっとしたものの、直ぐに『いやまて』と思い直す。
(ちょ、サガ、直接って!?)
慌てて返す心話は間に合わず、目の前に瞬間移動でサガが現われた。
「待たせてしまったな」
「サ、サガ、その格好…」
「格好がどうかしたか?」
「何で法衣のままなのだ!」
「着替える時間がなかったのだ。待ち合わせに遅れるなど論外だからな」
このような大勢の人前へのテレポ使用についてだとか、国境超えでの入国手続きはどうしたのだとか、ねずみーらんどへの入国手続きもどうしたのだとか、突っ込みたいところは山ほどあったが、まず何とかしなければならないのは、サガの服装だとアイオロスは遠い目になった。
「別に問題ないだろう?ロドリオ村へもよくこの格好で出かけていたが、何か言われた事はないぞ。それに今日は私的ながら視察と聞いた。ならば法衣で充分だろう」
「いやいやいや!」
そう言っている間にも、ただでさえ目立つ容姿のサガの周りに人が集まってきている。
彼らは明らかに、中世の時代から抜け出たような異国の法衣姿のサガを、何かの新しいアトラクションのスタッフだと勘違いしていた。
皆がカメラのシャッターを切り始めると、サガが流石に気づいて周囲を見渡している。
「アイオロス、何か皆が写真を撮ってくれているようだが」
「撮ってくれているのではなく、それは…って、ああああああ!」
人を惹きつける才能を無駄に持つサガが、皆に応えるべくにこりと微笑んだ。
ただでさえ神のごとしと喩えられた容姿とスマイルが一般人を直撃する。小宇宙など感じることの出来ぬ観光客も、周囲がまるできらきらと輝きだしたかのような錯覚を覚え、サガを取り囲む人の輪は何倍にも増した。
園内での予期せぬ騒動を制止すべきスタッフたちも、あまりの神スマイル効果に見惚れてしまい、研修生を連れてきては「あれを手本とするように」「無理っすよ!」などという会話を交わしている。
何故か拝みだした老人夫婦が出るに到り、アイオロスは慌ててサガの手を引いてねずみの国から逃げ出した。
「どうしたアイオロス、視察はしないのか」
突然園外へ連れ出されたサガは、まだ判っていなさそうな顔をしている。
「世俗を学んだ方がいいのは、オレよりサガだ!」
思わず叫んでしまったアイオロスなのだった。
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うあー同系列なのにうちの食事負けてる!バイキングうまー!参加者全員、素で食い捲くりです。残業代つきませんが(当たり前だ)こういう残業ならいつでもOKです。
聖闘士も肉体労働者なので沢山食べるのだろうなあ。黄金聖闘士レベルになると、流石にがっついて食いすぎるということはないのでしょうが、青銅あたりはいっぱい食べそうです。瞬と市様以外。
そして今日はヒュプノスとタナトスの誕生日!金銀神大好き!
ロストキャンバスではヒュプノスの部下に夢の神達がいます。タナトスの部下にも神様がいれば良いのになあ。その三流神様は激しく苦労することになりそうですが!…だから誰も部下になってくれなかったというオチだったら泣きます。
タナトスの性格を考えると、下で働きながら処分されずに部下を出来ていたナスのベロニカは、実は超有能なんじゃね?などと夢見てしまいますよ。
ギリシア神話ではタナトスのが兄ですが、星矢世界のあの性格でヒュプノスのが弟だったらそれも萌えます。逆でも萌えるのでどっちも捨てがたいんですが!
本日タイトルで双子神誕とか書いてますが、別に双子かどうかは判らないんですよね。
大全にもタナトスの項に「ヒュプノスとは兄弟」とあるだけですしね。
でも呼びやすいので双子神と今後も呼ばせていただきます(>ω<)
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「ヒュプノス」
「なんだ、タナトス」
「誕生日おめでとう」
「…………………」
出会い頭に突然祝われて、ヒュプノスは驚く以前にタナトスの精神状態を案じた。
「…タナトスよ、何か拾い食いでもしたのか」
「そのような下賎な真似を神であるオレがするわけなかろう!それに、この場面で言うべきは『お前もおめでとう』ではないのか!」
「お前もおめでとう」
「きちんと心を込めろ!全く、お前が喜ぶはずとサガの奴が勧めるゆえ言ってみたが、何も楽しいことなどないではないか」
その言葉で腑に落ちる。
タナトスが 生誕の祝いを口にしたことなどはかつてない。死の神である彼が生を祝う謂れがないこともあるが、どちらかといえば性格上の理由からだ。
「成る程、あの男が言い出したのか」
「ああ、永劫を生きる神にとって、年に1度程度で生誕日を祝うのは、人間が毎時間ごとに生まれた秒や分を祝うようなものだと説いたのだが。今まできちんとお前を祝った事が無いと話したら、1度は口にしろと煩いのだ」
「珍しいな、お前に対してはあまり差し出がましい口を利かぬあの男が」
「自分も双子だからだろう」
「……成る程」
二回目の相槌を打つ。そう言われてみるとサガらしい。
「人間に言われてというのは気にいらんが、お前に祝われるのは悪くないぞ」
「ならば最初から素直にそう言え」
タナトスはそう言うとヒュプノスの顔を覗き込んだ。
「今日は二人でどこかへ出かけてみないか」
「冥界の復興作業はどうする」
「それこそ1日くらい構わんだろう。オレ達には永劫の時があるのだからな」
楽しそうに手を引くタナトスは、随分と人間に影響されているように見えた。
(これもサガによってもたらされた変化か)
湧き上がるこの感情は不安なのか感謝なのか、神にも判別できぬものだとヒュプノスは心の中でだけ一人ごちた。
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双子神がふつーの人間に化けて町に出たらと思うとぎゅんぎゅん萌えます。
でも神様なので高級なところでしか食事しないんだろうなあ。そこを敢えてタナトスが街中でホットドックとか買ってヒュプノスに渡してくれたりしないかな!
星矢がサガに露店ごはんの美味しさを教える→サガがタナトスに教える→タナトスがヒュプノスに…みたいな流れだともっと萌えますよ!
生き返ったアイオロス(14歳)がサガ(28歳)に会ってみたら、凄く格好よくなっていて相変わらずキラキラで、さらに13年前には無かった愁いが追加された美味しい大人になっていました。ていうか後輩も弟も全員立派な大人になってました。
てな状態の場合、アイオロスは一体どんな視線で彼らを眺めるのだろうなと思うのです。
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「現状の俺では、まだ皆の上に立つ資格があるとは思えない」
蘇生後に教皇即位の儀を示唆されたアイオロスは、きっぱりと拒否した。
そして、彼を取り囲む黄金聖闘士たちと前教皇シオンをぐるりと見回す。
「謙遜しているわけでも、卑下しているわけでもない。ただ、13年分遅れている俺が、かつて指名を受けたからという理由だけで継げるほど、教皇の地位は甘いものではないと思っているのだ。今の俺は一番年下であり、皆より経験値も低い。死んでいた間の世界情勢にも疎い。無論それを言い訳にする気などないし、必ず追いつき全員に教皇に相応しい男として認めさせてみせる。しかし」
一息ついてアイオロスは続けた。
「それまでは、俺よりも相応しい者が聖域を治めるべきだ」
話を聞いたシオンが肩を竦める。
「ふん、それでお主は誰を推すのだ?」
「サガを」
英雄と呼ばれる少年は、間髪いれずかつて自分を貶めた相手の名を挙げた。
場にざわめきが走るなか、指名された青年…統合状態でこの場に赴いていたサガは、フッと笑った。
「私に教皇の権力を与えたら、今度こそ二度とお前にその座を返さぬかもしれんぞ?」
「その力があるのならば、それでもいいさ」
返すアイオロスも不敵な笑顔で、だが楽しそうに付け加える。
「俺はサガに負けるつもりはないけど」
チリ…、と小さな火花がとぶ。それは険悪なものではなく、暖かな信頼と正常なる競争心の証だった。
会話を交わしている二人から、少し離れた場所でデスマスクがこそりと呟く。
「あいつら、皆の前でイチャついてる自覚ねーんだろーな…」
ムウが隣で同意しつつ、二人の肩を持った。
「あれくらいなら良いじゃないですか?それに、自覚あってやらかす方が困りますよ」
「それもそうだ」
「今日はサガが混ざっていて良かったですね。白いあの人や黒いあの人でしたら、きっと凄い愁嘆場や修羅場に…」
「わははは、それは逆に見てえ」
「「…そこ、聞こえているぞ!!」」
小声で話すも隠すつもりの無い蟹と羊の会話は、しっかり本人達の耳に届いていて、サガとアイオロスは揃って後輩を睨みつけたのだった。
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14歳のアイオロスに対して、年上の保護者風に振舞うサガな話も書きたかった!
拍手ありがとうございます(^▽^)お返事は夜にさせて下さいね!