星矢関連二次創作サイト「アクマイザー」のMEMO&御礼用ブログ
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GW期間中の職場は体力勝負になりそうな予感!人足りない!
それはさて置き、昨日のカノン妄想SS。
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カノンが目を開けると、見知らぬ人間が顔を覗き込んでいた。
いや、この強大な小宇宙は人間ではないだろう。カノンをして身をすくませるほどの圧倒的な力。それを惜しげもなく無造作に振りまきながらも、あくまで自然体だ。持っている小宇宙の総量が人間とは桁違いなのだ。
「…誰だ?」
と尋ねると、相手は面白そうな顔をした。
「なるほど、このポセイドンのことまで忘れるとは」
「海王だと…!?」
反射的に小宇宙が高まる。聖域に暮らすものでなくとも、ポセイドンの名を知らぬものはいないだろう。その神が何故、いや、そもそも何故自分がこのような状況にあるのか、まったく覚えが無い。
改めて辺りを見回すと、白を基調とした部屋の中に、自分は寝かされているようであった。
とりあえず、害意はないように見えるが、油断はならない。
ポセイドンと名乗る男は、まだ若く見える。自分よりも幾分年上といったところか。苦労を知らなさそうな顔立ちに不釣合いな、他者を跪かせずにおかぬ王者の気品。
冷静に検分しながら、脳裏で脱出の計算を働かせていたカノンは、突然ポセイドンが噴出すのを見て眉を顰めた。
「この依り代は、今のお前よりも年下だ。それから、逃げ出す算段など考えずとも良い。お前の兄に知らせは出したゆえ、そろそろ迎えに飛んでくるだろう」
「心を読んだのか!」
「お前が判りやすい顔をしているだけの話よ」
機嫌が良さそうに話すポセイドンとは裏腹に、カノンの表情は険しさを増す。状況が全く掴めないのだ。今、兄を呼んだと言っていたが、何故ポセイドンがサガを知っているのだろうか。
(いや、そんな事よりも)
カノンは戦慄した。ポセイドンは兄を呼んだと言っていた。それが双子座のサガと知ってのことならば、双子座が二人居るという聖域の秘事を、他界の主神が知っているということになる。
(オレのせいで、知られたのか?意識の無い間に、脳を探られたということも有りえる)
拳を強く握り締める。どうサガに、聖域に言訳をすればいいのだ。
「そのように毛を逆立てずともよい」
ポセイドンは完全に面白がっている。何が面白いのか判らないが、神からすれば人間の矮小な様子自体が、滑稽に見えるのかもしれないなとカノンは思った。
「サガを呼んでどうするつもりだ。オレを人質に脅すつもりならば無駄なことだ。サガは…兄は私情になど流されん。いつでもオレを切り捨てるだろう」
それでも、臆することなく言い放つと、ポセイドンは目を丸くして…腹を抱え、神にあるまじき様子で爆笑した。
「確かにワイバーンの申していたとおり、記憶が巻き戻っているようだ」
「何!?」
想定外の言葉をかけられたカノンは、その内容の意味するところに絶句した。
「シードラゴンのカノンよ、お前はいま記憶を失っている」
呆然としているカノンの頭を、慰めるようにポセイドンの手が撫でた。

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あわあわ、もう出社時間なので途中まで!今日もぱちぱち有難う御座います。返信は夜にさせて下さいね(>▽<)
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